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グアバの香り の商品レビュー

4.2

6件のお客様レビュー

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2023/08/20

単行本で対談集というのはあまり読まないけど、このガルシア=マルケスの『グアバの香り』は旧知の友人メンドーサとの対話と、断章のようにして対談に挟み込まれるメンドーサによるガルシア=マルケスの破天荒なバイオグラフィーのそれぞれが小説のようにして読める 対話の章は、プイグの作品などでほ...

単行本で対談集というのはあまり読まないけど、このガルシア=マルケスの『グアバの香り』は旧知の友人メンドーサとの対話と、断章のようにして対談に挟み込まれるメンドーサによるガルシア=マルケスの破天荒なバイオグラフィーのそれぞれが小説のようにして読める 対話の章は、プイグの作品などでほとんど地の文のない作品があって(『リタ・ヘイワースの背信』や『赤い唇』等々)それらを思い出したりしました 旧知の友人との気の置けない対話の中で『百年の孤独』をはじめとした数々の作品執筆の裏話はとで興味深い 買い求めたのはもう10年前(ちょうど10年前!)なのにたまに手に取ってはそのたびわくわくする思いでページをめくる ラテンアメリカ文学は10代の頃から好きで若い頃はもっとマッシヴな作家に惹かれていたのに気づけば今はガルシア=マルケスばかり手に取るようになった いつか原書読みたい!と思いつつスペイン語はまったく手をつけてなくて… 今からでも!と

Posted byブクログ

2023/01/27

マルケス大好きなのでとにかく本人の内面を知りたくて。 対話形式みたいな感じだけどなかなか名著だと思う。

Posted byブクログ

2021/01/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ガルシアマルケスの対談本。自身の半生を語る。 自分自身の半生と作品について語ったもの。様々な話題を取り上げており、特に「百年の孤独」の成功が、彼の人生を大きく変えたと言う。ファンにとっては、話題満載で面白く読めると思う。

Posted byブクログ

2019/02/22

ガブリエル・ガルシア・マルケスはなんと新聞記者上がりだった。ジャーナリズムやったあとに、想像力豊かな豊饒な語彙で幻想的な世界描けるんだな。

Posted byブクログ

2014/06/02

記者時代からの長年の親友メンドーサ氏との対談。親しい関係のため質問がとても的確で、かつ読者が知りたい部分を深く質問されている。またガルシア=マルケス氏も誠実に答えていて、彼の声が聴こえてくるような1冊であった。友人を大切にし家族に支えられ名作の背景や魅力的な人柄に触れる事ができる...

記者時代からの長年の親友メンドーサ氏との対談。親しい関係のため質問がとても的確で、かつ読者が知りたい部分を深く質問されている。またガルシア=マルケス氏も誠実に答えていて、彼の声が聴こえてくるような1冊であった。友人を大切にし家族に支えられ名作の背景や魅力的な人柄に触れる事ができる。ラテンアメリカを描き続け社会的にも様々にかかわって来たゆえに、彼の小説からは土地の香りがするのかなと思った。『百年の孤独』の英語訳をとても褒めていて、読めないながらも見てみたいと思った。

Posted byブクログ

2013/11/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

*(注意)いつものまとまりが無い個人の感想と戯言でしかも長いです! ガルシア=マルケスと親友でかつ記者時代の同僚でもあった作家・ジャーナリストのメンドーサとのノーベル賞受賞前(1982年)の対談。 『百年の孤独』、『族長の秋』を読み終った直後(本当は『予告された殺人の記録』も読了しているともっといいはず)にこの本を読んだが途轍もなく面白かった。それぞれの作品が生まれた背景や執筆時の問題とその解決方法といったことも答えられていて、今後再読するときにより深く理解するためのヒントが沢山散りばめられていた。 それにしても、書きたいと思ってから書き上げるまでに掛かった時間が『百年の孤独』は15年、『族長の秋』で17年、『予告された殺人の記録』で30年とスケールが違う。それだけの期間経ったら題材も古くなったりしそうだが、それについてガルシア=マルケスは「長年放置しておいて消えてしまうようなテーマには興味がないんだ。(いいアイデアは)時間の風化作用に耐え抜くんだな。そうなると、あとはもう書くより仕方がない。」と答えていてなんともカッコいい。更にこの対談から三十年以上たつけど、今読んでも全く風化しているとは感じないのもまた凄い。 対談の中で特に印象に残ったのは、『族長の秋』が「ぼかして書いた自伝・告白の書」であると言っている箇所。他のラテンアメリカの作家の多くと同様に政治に関与をしていたりもするが、対談や経歴からは権力を欲しがるような感じは微塵も無いし、家庭を含め権力を振り翳す感じも全く無く独裁者とは正反対に位置するとしか思えないので意外だった。ただその後を読むと、権力がもたらす孤独と名声がもたらす孤独は似ているとある。『百年の孤独』で得た名声から権力者が感じるのと同じような「誰を信じればいいんだ?」という不安が生じそれが極端に膨れ上がると錯乱し「自分はいったい誰なんだ?」の問いに行きつくのではと意識したらしい。有名になったお陰でそれに気づくことができ族長を創造する上で役立ったとある。でもそれ以上に「ぼかして書いた自伝・告白の書」といった真意は、「(作家は)執筆中の作品に関しては、誰にも助けてもらえない」「作家の仕事ほど孤独なものはない」「白紙を前にして作家は絶対的な孤独と向き合うんだ」と語ったほうに関係すると感じた。『族長の秋』は独裁者の孤独を描いているけど、そこに作家としての自分の孤独を(直接的には分からないようにぼかして)重ねたことで、あのリアリティと迫力が出たのでは素人ながらに思った。更にそれによって特異な独裁者の孤独だけが描かれているのでは無く人間のより普遍的な孤独の本質的な部分にも触れているから広く愛され永く読み継がれているのかもとド素人ながらに想像した。また、飛躍した考えかも知れないが、執筆中の作品の中の世界において作家は独裁者であると言えるのではと(私が勝手に)思いそれとも関係しているような気がしている。 後、解説にも書かれているけどガルシア=マルケスの記憶している情報量が凄まじい。子供の頃のこと二十代や三十代の頃のことも昨日あった出来事のように鮮明に話す。まあ、だからこそ「ぼくの小説には現実に基づいていない箇所はただの一行もない」と言いきれるのだろうなあ~と(昨日のことも覚束ない私から見たら驚異的である)。 訳者の解説も本文では触れていない情報が盛り込まれていて面白い。

Posted byブクログ