夜の経済学 の商品レビュー
風俗、特に売春の職業に関するデータと観察である。データも推計であるが、何らかの精神的疾患をもっている割合が多いという結果は初耳である。橋本市長の蔑視感も問題にしている。買春者の職業、収入、学歴についても調べていることは新しい。本の後半は別のことである。
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○ノンフィクションライター荻上チキ氏と明治大学教授の飯田泰之氏の著作。 ○フーゾクの経済状況といった、社会の裏側に存在する大きな市場について、そのスケールや活況を、具体的な数値にて表し、分析している。また、そこから見える“真の社会的弱者”について、その実態を明らかにしている。 ○...
○ノンフィクションライター荻上チキ氏と明治大学教授の飯田泰之氏の著作。 ○フーゾクの経済状況といった、社会の裏側に存在する大きな市場について、そのスケールや活況を、具体的な数値にて表し、分析している。また、そこから見える“真の社会的弱者”について、その実態を明らかにしている。 ○まず、自分の身近な出来事を、統計学等の知識を用いて、数値化し、合理的に分析していることが大変興味深かった。 ○また、荻上チキ氏の徹底した取材及び文章構成に、つい引き込まれてしまう。
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んまあまあ。メンバーで買いだったが、不真面目とされる分野を真面目に分析という組み合わせはわかるし、そこは良いんだけど、まだふざけられただろうというか、固さが残ってたのが残念。
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荻上チキ・飯田泰之のコンビが贈る、身近なようでいてよく知らない世界を掘り起こす企画。元が週刊誌のコーナーなのでそこまで深ーく、ゲンミツに、ではないけれど、手法も見えてくる内容も含めて、正直なところ「へぇー」という感じ以上でも以下でもない一冊。いや、面白かったんやで。
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稼働店舗と1店舗あたりの在席女性の数から、日本全国の 風俗嬢の人数を30万人と推測。 風俗嬢の平均月収は49万円、首都圏と地方のワリキリの 平均金額の違いなど、まあ、風俗関連の数字について よくぞここまで仮説を立てたと、好きな人には面白い夜の経済学。 ただ、ただのエロ経済の話...
稼働店舗と1店舗あたりの在席女性の数から、日本全国の 風俗嬢の人数を30万人と推測。 風俗嬢の平均月収は49万円、首都圏と地方のワリキリの 平均金額の違いなど、まあ、風俗関連の数字について よくぞここまで仮説を立てたと、好きな人には面白い夜の経済学。 ただ、ただのエロ経済の話ではなく、光ったのが後半部分の 貧困・生活保護に関わる考察。 それなりの所得を得ている人たちは、生活保護を受けている 人たちに対して厳しい評価を下している、これはすなわち ”貧困を想像できていない”という指摘。数字が物語っているだけに 間違いなく事実。 (別のことでも触れて、著者は”自分にやや厳しく、他人には 超厳しい”傾向と表現しています) そして、この結果が今の日本を覆っている、息苦しさにもなっているの ではないでしょうかね。
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射精産業の実態を統計的な手法で分析した本。 学歴と性体験などに関する内容も一部の章で扱っている。 なにか「やらしい」ことで、面白い内容があるかといえば、特にない。 また、学術的な意味合いで、新しい発見、切り口があるかといえば、それもない。 春をひさぐ女性の窮状が散見され、それ...
射精産業の実態を統計的な手法で分析した本。 学歴と性体験などに関する内容も一部の章で扱っている。 なにか「やらしい」ことで、面白い内容があるかといえば、特にない。 また、学術的な意味合いで、新しい発見、切り口があるかといえば、それもない。 春をひさぐ女性の窮状が散見され、それに心ふさぐぐらい以外のなにも感じられなかった。 少々残念。
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いわばヤバい経済学の日本版。統計的手法を駆使して社会現象をあぶり出していく。 タイトルが「夜の経済学」と言うだけあって、下半身よりの話題から分析が始まる。例えば、風俗嬢の割合を可能な限りの情報を駆使しながら執拗に推定していく(20人に一人が風俗嬢の経験を持つという結論は、肌感覚的...
いわばヤバい経済学の日本版。統計的手法を駆使して社会現象をあぶり出していく。 タイトルが「夜の経済学」と言うだけあって、下半身よりの話題から分析が始まる。例えば、風俗嬢の割合を可能な限りの情報を駆使しながら執拗に推定していく(20人に一人が風俗嬢の経験を持つという結論は、肌感覚的には少し控えめにも思えるが)。そのほか大学偏差値別の童貞/処女率とか、まあ下世話な話に事欠かない。 ただ、これはあくまで導入。話題が地域別の風俗価格の分析に入ったあたりから、性風俗産業というのが様々な格差を如実に表すものであることが明らかになる。そこからさらに、生活保護や流言飛語といった社会問題にまで踏み込んでいく。下世話な話はここに至るための誘導であり、本来的な目的は、データから冷静な分析・議論をしていこうという真っ当なもの。そうして集められたデータからは、例えば高所得者ほど生活保護に対する寛容度が低い、多くの日本人が外国人の犯罪率を実際より平均的に20倍も過大に評価しているなど、考えさせられる実態が炙り出される。もちろんアカデミックな分析ではないものの、こうした形で巷間印象だけで語られがちな現象に光を当てることは意義のあることだと思う。 まあ、最後の最後で、アダルトメディアの分析をして、ふたたび下世話な下半身に戻って話をしめていて、このあたりはやはりSPA!の企画なんだな、という妙な納得感がある。
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この手の本としてはかなりのヒット。 本文にも書いてあるとおり Inspired by 「ヤバい経済学」で、公式統計がない風俗などの分野について、なんとかして統計データを作った上でクロス統計で分析を行う、というのを読みやすくまとめてある。人々はなんで風俗産業で働いているのか、とか...
この手の本としてはかなりのヒット。 本文にも書いてあるとおり Inspired by 「ヤバい経済学」で、公式統計がない風俗などの分野について、なんとかして統計データを作った上でクロス統計で分析を行う、というのを読みやすくまとめてある。人々はなんで風俗産業で働いているのか、とかね。 「ヤバい経済学」を読んだ時と、知的興奮という意味ではやっぱり非常に近いんだけど、出てくる分析がフィールドが日本だけあって、特に階層社会の現状については全く他人事ではない頭が痛い分析がバンバン飛び交うので、読後感はちょっと重い。「ヤバい経済学」も重い話題は多いんだけど、やっぱりアメリカの話題だから微妙な対岸の火事的な感覚で読めちゃうしね。特に風俗とワリキリでの参加者の階層や意識の違いのくだりは、現代日本社会の参加者なら誰でもかなりグサッと来るんじゃないか。
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多くのメディアでは語られない、もし語られたとしても根拠の乏しい、夜の経済について、生真面目にデータを用いて分析している本。 こういうサブカルチックな本は面白い。ただ、こういう本はよく、筆者の主観が多分にはいってしまうものだと思うが、この本はかなりの調査量に基づいたデータをもとに...
多くのメディアでは語られない、もし語られたとしても根拠の乏しい、夜の経済について、生真面目にデータを用いて分析している本。 こういうサブカルチックな本は面白い。ただ、こういう本はよく、筆者の主観が多分にはいってしまうものだと思うが、この本はかなりの調査量に基づいたデータをもとに議論が進むので、現実味があり、とてもおもしろかった。 正直、ブックカバーをつけて読むべきだったかなぁと今さらながら思っている所存である。
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よくぞここまで調べた。また、東スポを過去20年さかのぼって登場の多い源氏名を調べるなど、役に立たないと思われる情報も、本当に時間と手間をかけて調べた。この点だけでも敬意を表す。アンケート調査データの分析方法だけでも経済学の手法がわかり、勉強になった。
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