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アップデートする仏教 の商品レビュー

4.2

13件のお客様レビュー

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2024/05/01

さて。仏教を知るための読書、今回は藤田一照師と山下良道師の対談。 僕が知ろうとしている仏教の基本のき、に対しては少し踏み込んだ内容のようにも思ったが、まさに現代のアップデートする仏教感を俯瞰的に知るには良書だった。 要は噛み砕いた言葉でシンプルに伝えていくことの難しさが仏教の...

さて。仏教を知るための読書、今回は藤田一照師と山下良道師の対談。 僕が知ろうとしている仏教の基本のき、に対しては少し踏み込んだ内容のようにも思ったが、まさに現代のアップデートする仏教感を俯瞰的に知るには良書だった。 要は噛み砕いた言葉でシンプルに伝えていくことの難しさが仏教の世界では課題になっているんだろう。 語れる程の口を持たないので今は実直に知識を吸収していこう。いつかより深く両師の言葉を受け止められるように。 しかし書物を読めば読むほどあれもこれ知りたくなってくる。まるでクラシック音楽のように。古きを知るは深い泉のようなものだな。

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2020/04/29

・覚りには、理論だけで到達することが難しく、師について瞑想をしたとしても、覚れる人は決して多くない。それだけ自我の拘束は、強いのです。  どのような道であっても、書物から学ぶことのできる知識と、師からしか学ぶことができない暗黙知や技があるわけですが、意外にも、仏教にも、その事実...

・覚りには、理論だけで到達することが難しく、師について瞑想をしたとしても、覚れる人は決して多くない。それだけ自我の拘束は、強いのです。  どのような道であっても、書物から学ぶことのできる知識と、師からしか学ぶことができない暗黙知や技があるわけですが、意外にも、仏教にも、その事実が当てはまることを突きつけられるような内容でした。  また、たとえ優れた師に学んだとしても、それまでに身体に染み付いた自我という固定観念を捨てることができなければ、習得することができない境地があることも思い知ることになりました。  釈尊が自らの力で到達した覚りを乞われるまで伝える気持ちがなかったという話も、真実味が増してくるのです。覚りには、理論だけで到達することが難しく、師について瞑想をしたとしても、覚れる人は決して多くない。それだけ自我の拘束は、強いのです。  仏教は、個人や社会を導きうる思想なのに、そうならないのはなぜか、それは仏教の伝来がゆがめられ、仏教自身が生き残るために、思想としてではなく、ある意味、様式を示すビジネスになってしまったからかもしれません。

Posted byブクログ

2019/04/21

彼らの深い問題意識、経験が率直に語られている。普遍性がある。なにが本当の仏教の目的か、問うている。道元の禅とテーラワーダー仏教がメインの話題。 ・学校という宗教の教義「幸せというのはいつも未来にあるのだ」「全ては競争。負けたら終わり」 ・マインドフルネスという英語は、サティとい...

彼らの深い問題意識、経験が率直に語られている。普遍性がある。なにが本当の仏教の目的か、問うている。道元の禅とテーラワーダー仏教がメインの話題。 ・学校という宗教の教義「幸せというのはいつも未来にあるのだ」「全ては競争。負けたら終わり」 ・マインドフルネスという英語は、サティというパーリ語の翻訳。漢字だと念なのが誤解を生んでいる。 ・エゴは、なんとかして実在感を持とうとして、強烈なネガテイブ・エナジーを得ようとする。 ・「わたしが幸せでありますように」はエゴに対する死刑宣告。

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2016/04/16

熱心さは時にエゴになる。練習が自我の表現にならぬように我を振り返る。自分の心が落ち着いてないのに型ができてしまうのは、外から見れば同じかもしれないが内側は全く違う。暴れる猿を無理に抑えようとするのではなく、また放しておくのでもなく、身体の微細な感覚に意識を向けること。

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2015/08/28

何とも刺激的な対話だ。共に曹洞宗の檀家を持たない修行道場・安泰寺で出家した後にアメリカで仏教を教え、うち一人は更に東南アジアでテーラワーダ仏教を得度した者による真摯な仏教対談。既存の仏教を批判し、本来の仏教に帰ろうとする「仏教3.0」という主張には危うさも感じさせるが、それでも伝...

何とも刺激的な対話だ。共に曹洞宗の檀家を持たない修行道場・安泰寺で出家した後にアメリカで仏教を教え、うち一人は更に東南アジアでテーラワーダ仏教を得度した者による真摯な仏教対談。既存の仏教を批判し、本来の仏教に帰ろうとする「仏教3.0」という主張には危うさも感じさせるが、それでも伝統と現実をきちんと結び付けた上で、どうすれば仏教を現世で苦しんでいる人たちに活かせるかを論じ合う対話には夢中にならずにはいられない。その実践である瞑想については興味深い発見の連続であり、自分も瞑想を始めてみようかと思ってしまうほど

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2015/05/18

面白かったです。 今までの数々の疑問が、すっと解けた感じです。 まだまだ咀嚼できない部分もありますが、また時間がたったら、読み直したい本です。 アップデートする仏教、1.0、2.0、3.0の考え方は斬新です。 進化は必要ですね。 そして、やはり、元に戻っていく。 原点回帰も大切で...

面白かったです。 今までの数々の疑問が、すっと解けた感じです。 まだまだ咀嚼できない部分もありますが、また時間がたったら、読み直したい本です。 アップデートする仏教、1.0、2.0、3.0の考え方は斬新です。 進化は必要ですね。 そして、やはり、元に戻っていく。 原点回帰も大切です。 久しぶりに、エキサイティングな本でした。

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2015/05/14

 著者の一人・藤田一照禅師の仏教塾の直前に読了しました。  仏教もアップデートが必要と言う内容です。仏教の系譜もアップデートと言えますが、ここでは日本仏教における話です。とても簡単に言うと、仏教1.0は葬式仏教、仏教2.0は苦行仏教、仏教3.0は無我仏教かな?でも仏教3.0には...

 著者の一人・藤田一照禅師の仏教塾の直前に読了しました。  仏教もアップデートが必要と言う内容です。仏教の系譜もアップデートと言えますが、ここでは日本仏教における話です。とても簡単に言うと、仏教1.0は葬式仏教、仏教2.0は苦行仏教、仏教3.0は無我仏教かな?でも仏教3.0には1.0/2.0も含まれます。多くの気づきがありましたが、特に印象深かった三つに絞って記録に残そうと思います。  一つ目は、仏教1.0/2.0/3.0は全て必要と思えた事です。今まで葬式仏教たる仏教1.0に対して、敵対意識を持っていました。それはせっかくの仏教の教えを、檀家も僧侶も法事と言う気休めでしか利用しておらず、そもそも僧侶が仏教にコミットしてない!!と言う事からでした。でも入口という観点から考えると、法事は仏教に出会う大きなキッカケですね。そこから本格的に仏教に入ってくる人もいます。そして大きな悲しみを持ってしまった遺族には、教学云々ではなく、法事が慈悲そのものなのかもしれません。檀家寺の僧侶もそれを強く感じているからこそ、意識が高ければ高いほど葛藤が大きくなるのだと思います。現在の葬式仏教は、江戸時代の檀家制度の弊害だと思っていたのですが、それだけじゃないですね。もし日本が大乗仏教でなく上座仏教だったならば、在家の仏教感も全く違うため、きっと僧侶に求めるものが、法事<修行となり、お布施が、法事の対価ではなく、功徳積みと言う本来の姿に戻れたかもしれません。  二つ目は、仏教に慈悲が必要な理由です。自我(エゴ)は表面的には幸せを求めているのですが、自我を守るためにはネガティブエネルギーが必要との事。そのため、自我が大きいほど不幸になってしまいます。そして自我の対極にあるのが慈悲で、慈悲を願えば願うほど、自我は存在できなくなります。だから人に優しくなれる時は幸福感を感じるんですね。確か生長の家の教えに、全ての人間は根っこで繋がっている(同一の主体)ため、誰かに優しくする事は、自分に優しくする事と同じ事となり、故に幸福感を感じる...ような内容があったような気がします。まさに万教帰一ですね。  三つ目は、一元論です。そもそも仏教は一元論なんですが、シンキング・マインドを使ってしまうので、つい二元的な意識で考えてしまいます。いや、考えてしまうから、シンキング・マインドが動作してしまうのかな?これは難しいです。これに関連して、瞑想/坐禅をしているのは誰か?自分が雲と思って座るか、青空と思って座るかと言う例えが出てきます。極論ですが前者が仏教2.0、後者が仏教3.0だと思います。今までは青空になるために瞑想/坐禅をしていたのですが、それが間違いで、その証拠に苦痛の域を脱してません。自分は青空という認識で座ればいいんです。自我を滅すると思うのではなく、自我はないと気づく事ですね。  本だけでなく、仏教塾での内容も含めてしまいましたが、教学ありきの瞑想/坐禅だと思いました。また盲目的に教学を信じるのではなく、倫理的に理解する必要性、そして常にアップデートする意識の重要性を感じました。

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2015/01/25

良道さんとスマナサーラ長老の対談が一番読みたい。意気投合してより理解しやすくなるように思うんだよな。議論になればそれはそれでお互いの問題点が浮き彫りになるだろうし。

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2014/08/01

「わたしと山下良道さんはこの対談の中で、自分たちの周りにある日本の伝統的仏教、二人がアメリカやビルマ(ミャンマー)で体験した海外の仏教、そして自分たちがいま現在開拓しつつある仏教、という『バージョン』の違う三つの仏教のことを『仏教1.0』『仏教2.0』『仏教3.0』という聞きなれ...

「わたしと山下良道さんはこの対談の中で、自分たちの周りにある日本の伝統的仏教、二人がアメリカやビルマ(ミャンマー)で体験した海外の仏教、そして自分たちがいま現在開拓しつつある仏教、という『バージョン』の違う三つの仏教のことを『仏教1.0』『仏教2.0』『仏教3.0』という聞きなれない新造語を持ち出して縦横に語っている。」――本書 はじめに より この一節を呼んで、この本は面白いと確信しました。心理学を専攻している私が何故仏教に関する本を薦めるのかというと、答えは「心理学的に仏教思想は面白く、有益である」ためです。 この本は、藤田一照師、山下良道師という、二人の曹洞宗僧侶の対談をまとめたものです。曹洞宗といえば、有名な禅宗です。つまり、坐禅を組んで修行する宗派です。なぜ坐禅をするのか、「思いを手放す」とはどういうことか、「強為・云為」とは何か、そういうテーマが好きな人にとってはニヤニヤが止まらない本だと思います。なかなかマニアックな一冊だと思いますが、オススメです。 (ラーニング・アドバイザー/心理 KANAI) ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1484439

Posted byブクログ

2014/07/11

第1章 僕たちはなぜ安泰寺で出会ったか? 第2章 「アメリカ仏教」からの衝撃 第3章 マインドフルネスという切り口 第4章 「瞑想メソッド」を超える 第5章 アップデートする仏教 第6章 「仏教3.0」へ向けて

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