1,800円以上の注文で送料無料

小説フランス革命(12) の商品レビュー

3.5

13件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    3

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2022/06/20

 いよいよフランス革命も終盤。権力を手にして恐怖政治を敷いたロベスピエールが、最後にはみんなからの反撃にあって立場が逆転、逮捕されて断頭台に送られて長い長い物語は終わる。それでもなぜ最後にロベスピエールが失脚したのかがわかりにくかったが、やはりフランス革命の流れを解説することが一...

 いよいよフランス革命も終盤。権力を手にして恐怖政治を敷いたロベスピエールが、最後にはみんなからの反撃にあって立場が逆転、逮捕されて断頭台に送られて長い長い物語は終わる。それでもなぜ最後にロベスピエールが失脚したのかがわかりにくかったが、やはりフランス革命の流れを解説することが一切なくて、各人物の描写が中心となっているからか。ある程度はフランス革命のことを勉強してから読み始めたほうがよかったのだろう。同じ作者による、歴史の流れから言えば続編にあたるナポレオンの物語も読みたかったが、もう少し勉強してから読み始めたほうがいいかもしれない。

Posted byブクログ

2018/12/07

全12巻読了。 一年半くらいかかったかな。 物語もほんの数年の出来事。 皆んな死んでいきましたね。 これが革命なのでしょうか?哀しい。 政治家は理想と熱意だけでなく、人間を洞察するリアリティを持って、それをバランス良く駆使できないと務まらないのでしょうね。 僕としては、この後のフ...

全12巻読了。 一年半くらいかかったかな。 物語もほんの数年の出来事。 皆んな死んでいきましたね。 これが革命なのでしょうか?哀しい。 政治家は理想と熱意だけでなく、人間を洞察するリアリティを持って、それをバランス良く駆使できないと務まらないのでしょうね。 僕としては、この後のフランス、ナポレオンに繋がっていく物語を読みたいです。 読書家の皆様、おススメを教えて下さい。

Posted byブクログ

2018/07/26

最終巻はサン=ジュスト視点で。ここまで来てもロベスピエールはやはり御簾の中に引っ込んだままってもう最終巻なんですが…。結局私はロベスピエールのことを理解できないままだった。もともとは彼のことをわかろうとして読み始めたのに、この本に出てきたフランス革命に関わる人物は、好き嫌いは別と...

最終巻はサン=ジュスト視点で。ここまで来てもロベスピエールはやはり御簾の中に引っ込んだままってもう最終巻なんですが…。結局私はロベスピエールのことを理解できないままだった。もともとは彼のことをわかろうとして読み始めたのに、この本に出てきたフランス革命に関わる人物は、好き嫌いは別として、どこかしら分かるところがあったのに、ロベスピエールだけは気持ちがシンクロしたことがなかった。いや、ミラボーが死ぬ場面は、一瞬ロベスピエールが人間らしい指導者になるんじゃないかって思ったんだけど、結局最後までそんな様子はなかった。…そんなことはないか。ダントンとデムーランを手にかけた後の抜け殻っぷりは。死ぬ直前にルバから渡された拳銃で自分の顎を撃ち抜き、言葉を失ったロベスピエールの姿が残酷なまでに描写される。ただ、なんだろう彼のこだわりに神々しさを覚える。きれいな形ではなく、無様で痛ましく死んでいくことにロベスピエールの「生き様」を見ることができたのかもしれない。 やっぱり人間の大事な要素って「欲」だなって、延々とエベールにつきあわされてきた今は思う。ロベスピエールと比べるとサン=ジュストでさえも人間らしく「欲」がたくさんある。この作品はパリの政治的な動きがほとんどで、戦の場面は少なくて、硝煙のにおいがしたのはバスティーユの戦いと、フルーリュスの戦いくらい。前者はデムーランが後者はサン=ジュストが参加している。サン=ジュストはパリで政争と人狩りばかりやってたと思っていたので、前線をまわっていたのを知り、いろいろ見直した。戦地に行く人間は信用できる。自分の中にあった欲を嫌っていたサン=ジュストがいちばん汚れなく神々しいばかりに描かれる。もしかしたら憧れていたロベスピエールの境地にとうとう到達したのかもしれない。

Posted byブクログ

2017/05/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 歴史の事実として知っていましたが、ロベスピエールが断頭台でつゆと消えるまでのストーリー。  あの輝いていたロベスピエールはいったいどこへ行ってしまったのか?  「自由・平等・博愛」を旗印に掲げたフランス革命は、やはり人間の精神がそこまで成長出来なくて、挫折した。  ラストがわかっているだけに、読むのが辛い一冊でした。

Posted byブクログ

2016/03/29

全12巻「小説フランス革命」を読み終える。最終巻にて、ロベスピエールは断頭台にて処刑されるのだが、その後のフランスで革命は成功したのか、国民は満足したのか、誰が台頭するのか、作者は描かなかった。読者としてはやや消化不良だが、ロベスピエールの死によって革命は終焉したということなのだ...

全12巻「小説フランス革命」を読み終える。最終巻にて、ロベスピエールは断頭台にて処刑されるのだが、その後のフランスで革命は成功したのか、国民は満足したのか、誰が台頭するのか、作者は描かなかった。読者としてはやや消化不良だが、ロベスピエールの死によって革命は終焉したということなのだろう。どうやら作者はフランス革命そのものよりも、ロベスピエールという人物に興味があったようだ。 と、理解したものの、ロベスピエール以外の登場人物の説明が乏しく、それなりの歴史通でなければ、ついていけないストーリー展開。ロベスピエールの弟なんて、どこから出てきたんだ。 ダントンやデムーランら同志を処刑してまでも革命の成功に突き進むロベスピエールとサン・ジュスト。2人は国家財政の破綻対策として、風月法の施行を企む。この法によって、国家は革命犯罪者から財産を没収することができる。恐怖政治で犯罪者を作り出しては命を奪い、風月法で財産を奪う。さらにはロベスピエールは古代ローマの独裁官になりたいと叫ぶ。どこからどう見ても悪役にふさわしいけど、そんな人物を悲劇のヒーローとして最後を飾らせようとする作者の苦労がしのばれる。 なんだか、最終巻なのに、スッキリした感じがしない。これもフランス革命に関わる人々の人材難のせいか。

Posted byブクログ

2016/01/08

革命とは、自由とは、平等とは…現代世界でも同じ問題が山積みしているように思える。読んでいて様々なニュースがフラッシュバックしてきた。 「ほどが良い」という言葉が胸に響く。あまりに純化したものは誰をも傷付ける諸刃の剣でしかありえないのだろう。

Posted byブクログ

2015/02/07

井の中の蛙というか現実を知らない書生 と それにあこがれる切れ者のせいで 何百人という人がギロチンの犠牲になるなんてばかばかしすぎる。 でも今の世の中、そういう被害にあっている地域がまだまだあるんだよな。 落ちのびる義経主従 みたいな話と感じたのは作者が日本人だからか。フランス...

井の中の蛙というか現実を知らない書生 と それにあこがれる切れ者のせいで 何百人という人がギロチンの犠牲になるなんてばかばかしすぎる。 でも今の世の中、そういう被害にあっている地域がまだまだあるんだよな。 落ちのびる義経主従 みたいな話と感じたのは作者が日本人だからか。フランス人が書くとまた違った書き方になるんだろう。面白くなかったので星二つ。

Posted byブクログ

2014/06/24

ロベスピエールの死をもって革命は終焉する。恐怖政治は何かの拍子に躓き、一瞬にして転げ落ちたロベスピエールとサンジュスト。 革命を突き詰めると純化していき最左派による暴力が支配し、そして純粋さ故に崩壊していく。

Posted byブクログ

2014/05/27

永きにわたって続いてきた物語も遂に完結となりました。 史実としては教科書程度の知識しかなかったフランス革命の全体像が判って良かったです。ロベスピエールは冷酷非情な独裁者だとばかり思ってましたが、そういう訳でも無かったですね。単に人間というものを理解できなかった純粋な理想主義者でし...

永きにわたって続いてきた物語も遂に完結となりました。 史実としては教科書程度の知識しかなかったフランス革命の全体像が判って良かったです。ロベスピエールは冷酷非情な独裁者だとばかり思ってましたが、そういう訳でも無かったですね。単に人間というものを理解できなかった純粋な理想主義者でしたね。ただ、そういう輩が一番怖いというのも真実でしょうか。 正直言えば、物語としては1~2巻のミラボーが活躍していたあたりが一番面白かったんですが、最後まで読んだことで、歴史を多面的に観ることの楽しさを味わえました。

Posted byブクログ

2014/01/04

長かったフランス革命シリーズの最終巻。どこで終わらせるのかと思っていたのだが・・・まぁ妥当なところという感じか。歴史は一連の流れの中で、その一部分を切り出す難しさはあるものの、その一部分であっても様々な人間模様があるのがよくわかる。教科書では簡単な紹介でしかない一つの歴史事件も、...

長かったフランス革命シリーズの最終巻。どこで終わらせるのかと思っていたのだが・・・まぁ妥当なところという感じか。歴史は一連の流れの中で、その一部分を切り出す難しさはあるものの、その一部分であっても様々な人間模様があるのがよくわかる。教科書では簡単な紹介でしかない一つの歴史事件も、こうした小説として読むことでいきいきした群像劇として知ることができるのはとても楽しい。学生時代に読みたかったなぁ。

Posted byブクログ