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ウォール街の物理学者 の商品レビュー

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13件のお客様レビュー

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2014/12/15
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※このレビューにはネタバレを含みます

ウォール街の物理学者については、高度な数式を駆使して新たな金融の仕組みを作り出す一方で、リーマンショックを引き起こす原因となった人達という程度の認識だった。本書では数々の研究者の紹介を通じてどのような変遷を通じて現在に至ったかということと、あくまで物理学はツールであり、リスクを理解した上で正しく使うことの重要性が繰り返し語られており、今までの自分の見方があくまである一面からのみだったことに気付いた。

Posted byブクログ

2014/01/26

「ウォール街の物理学者」(原題: The Physiscs of Wall Street -A brief history of predicting the unpredictable-) を読みました.タイトルの印象と違って,営みとして科学を描いた素晴らしい本でした. この...

「ウォール街の物理学者」(原題: The Physiscs of Wall Street -A brief history of predicting the unpredictable-) を読みました.タイトルの印象と違って,営みとして科学を描いた素晴らしい本でした. この本のテーマは物理学・数学と経済・金融の融合領域の現代史なのですが,(アカデミア・企業に関わらず)基礎研究の大切さを強く擁護する本になると思います.経済の動きを説明・予測する数理モデルを研究した人達の物語を通じて,「仮説を立てて,検証して,改善する」という科学のプロセスとその重要性,モデルの前提を忘れてモデルを過信する誤謬の危険性が描かれていました. また,科学者同士の出会い,アカデミアの制度,戦争・核開発・化学繊維の発明・宇宙開発・大恐慌といったイベントが,個々の物理学者や分野の方向性にどう影響したのかも興味深かったです.「物理学者や数学者が経済・金融を研究する」ということがなぜ当然と考えられるようになったか,そもそも物理学者や数学者が「応用」に進出することがなぜ一般的になったのか.こういったことは,自分の研究分野の今後を考える上でもヒントになりそうです. この本は「ブラック・スワン」に対抗して(?)書かれたようで,エピローグの「理数系の頭脳は苦境の原因ではなく,解決策なのだ」はとても強いメッセージだと思います.

Posted byブクログ

2013/11/13

クオンツについて、経済系のジャーナリストや学者で書かれたものはいくらかあるが、これは珍しく物理学者の手によって書かれたもの とはいえ、著者からの経済へのアプローチは表面的なものに留まっているし、経済から物理へのアプローチもまるで満足できる内容ではない 異なる分野を横断しようとした...

クオンツについて、経済系のジャーナリストや学者で書かれたものはいくらかあるが、これは珍しく物理学者の手によって書かれたもの とはいえ、著者からの経済へのアプローチは表面的なものに留まっているし、経済から物理へのアプローチもまるで満足できる内容ではない 異なる分野を横断しようとした蛮勇は評価できると思うが、あまり読んでいてためになるものでもなかった

Posted byブクログ