夜の真義を(下) の商品レビュー
【『荊の城』『五輪の薔薇』を凌ぐゴシック大作】十九世紀ロンドンの闇に潜む殺人者。彼が抱くのは壮大な復讐の計画だった――イギリス出版史上最高額で競り落とされた華麗なる大作。
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19世紀ロンドンを舞台としたある告白書が発見され、それを書籍化したという設定で、中味はひとりの男の復讐譚。実在の人物や出来事を混ぜながら、虚実入り混じった世界を巧みに作り上げている。 1850年代ディケンズの頃、ホームズの誕生する以前の時代を、当時の小説の形式や文体を取り入れて...
19世紀ロンドンを舞台としたある告白書が発見され、それを書籍化したという設定で、中味はひとりの男の復讐譚。実在の人物や出来事を混ぜながら、虚実入り混じった世界を巧みに作り上げている。 1850年代ディケンズの頃、ホームズの誕生する以前の時代を、当時の小説の形式や文体を取り入れて描いていて、重厚な雰囲気が漂う。ヴィクトリア朝文学に造詣の深い作者ならではの力作だ。ただし、時代がかった独特の世界のため、当時の文学になじみがないと良さはわかりにくいかもしれない。現代の作家が書いた古典的作品として楽しみたい。 3部作の予定だったが、途中で作者は亡くなったとのこと、非常に残念だ。第2作は本書の20年後の話であり刊行済みというから、日本語版を待ちたい。
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上巻よりテンポがよくなり、面白さもアップしている。が、どの主要人物も感情の動きが大仰なわりに子供っぽく利己的で、ピカレスクとして楽しむにも中途半端な感じ。 終盤の展開やラストの余韻はきらいではない。
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数多い注釈のせいで肝心の物語のリズムに乗り切れなくてなかなか読み辛かった。 響くフレーズもいっぱいあるんやけどな~ちと残念。
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