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哲学者にならない方法 の商品レビュー

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2013/08/23

土屋賢二の自伝書。 どうして哲学者になってしまったのかを、幼少期からさかのぼり考察している。 いつものふざけたエッセイにはない知的な文章も本人いわく魅力らしい。 タイトルの「哲学者にならない方法」は著者だけにいえることであって、他の誰にも当てはまるものではないだろう。著者は哲学...

土屋賢二の自伝書。 どうして哲学者になってしまったのかを、幼少期からさかのぼり考察している。 いつものふざけたエッセイにはない知的な文章も本人いわく魅力らしい。 タイトルの「哲学者にならない方法」は著者だけにいえることであって、他の誰にも当てはまるものではないだろう。著者は哲学者になってしまった原因について、次のようにいう。 親の影響で自分で納得しないと受け入れない性格になる。大学の寮に入って自由な生活が得られ、それまで持っていた固定観念が破壊される。さらにドストエフスキーを読んでそれまでの価値観を覆される。。そして音楽と美術によってどこまでも極めても極め尽くせない広大な世界があることを知り、自分が思っていた土台を次々に突き崩されたのが哲学をしてしまう。(p.169) 固定観念を壊される経験を経て哲学をしてしまう人は多々いるだろうな。 サイニーで調べてみると著者はアリストテレスに関する論文を5,6本書いただけであとはずっとユーモアエッセイを書いている。アリストテレスの前はハイデガーであり、アリストテレス以降はウィトゲンシュタインに興味を持っていたそうだ。ちょっと気になったのは、「研究の傍らユーモアエッセイを書いている」と著者はいうが、研究していたの?(論文書いていたのか??)という疑問だ。 結構心に残ることもいっているので引用しておこう。 (まっちー)

Posted byブクログ