市に虎声あらん の商品レビュー
【由来】 ・ 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・ 【目次】
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フィリップ・K・ディックの実質処女長編。日本初翻訳だそうだ。 1950年代初頭のサンフランシスコを舞台に、当時の世相を色濃く反映したSFではない普通小説。ディックは元々普通小説を指向していたらしい。 読了にはかなり苦戦。一読するだけでは登場人物設定や主人公の心情的動きの必然性がつ...
フィリップ・K・ディックの実質処女長編。日本初翻訳だそうだ。 1950年代初頭のサンフランシスコを舞台に、当時の世相を色濃く反映したSFではない普通小説。ディックは元々普通小説を指向していたらしい。 読了にはかなり苦戦。一読するだけでは登場人物設定や主人公の心情的動きの必然性がつかめず、場面展開にしばしば困惑してしまうのだが、訳者である阿部重夫による解説を読むとバラバラだったピースがカチッとあるべきところにはまるように明快になる。訳者は日経記者上がりの雑誌「Facta」編集者だが、どこでこのような素養を身につけたのだろうか。 再読すると、さらに共感もしくは納得感を持って読めるだろう。 弱冠25歳で書いたとは思えない構成、重厚さを備え、訳者解説のとおりその後の作品の原点、というか恐らくPKディックファンのバイブルとなりうる本だと思うが、★5つとしないのは、上述のある種難解さによる。
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翻訳者の自己満足としか思えない衒学的な訳文と訳注に妨害されながら、なんとか読了。まともな翻訳で読んでみたい。 ただ、ディックの特徴って、物語や構成の破綻が小説にドライヴをかけるガソリンとなるところだと思うんだけど、それにはやはり、SFというオイルが必要みたい。
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『電気羊』でPKDに初めて触れて20数年になる。翻訳SFにハマったきっかけもこの辺にあるはず。色んなものに終止符を打つつもりで買って、読んだ。終わりを告げる処女作。
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