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さよならまでの読書会 の商品レビュー

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2017/08/19

愛する人の人生の終わりが近付いていると分かったら、残される者は 何が出来るのだろうか。 著者の母は73歳で末期の膵臓癌と宣告された。治癒は望めない。 でも、腫瘍の成長を遅らせる治療なら出来る。 癌センターでの治療に付き添う息子は、長い待ち時間を利用して 母と本について語り合う...

愛する人の人生の終わりが近付いていると分かったら、残される者は 何が出来るのだろうか。 著者の母は73歳で末期の膵臓癌と宣告された。治癒は望めない。 でも、腫瘍の成長を遅らせる治療なら出来る。 癌センターでの治療に付き添う息子は、長い待ち時間を利用して 母と本について語り合う。ふたりきりのブック・クラブの始まりだ。 元々、読書家一家のふたりである。それまでにも本について語り合う ことは多かったが、今度はふたりが同じ本を読んで感想を語り合う。 勿論、本の話ばかりではない。本に絡めて母の生きて来た道のり、 著者の子供の頃の思い出も綴られている。 このお母さんが、とても素敵な人だ。若い頃は演劇を学び、教育 関係の仕事に就き、高校の校長を務め、3人の子供を育て、教育 関係から身を引いたあとは難民支援に活動の場を移す。 世界中の危険な地域に自ら赴き、苦しんでいる人々に為に何が 出来るかを考え、資金を集め、多くの人に会い、いろんな話をする。 そして、末期癌を宣告された時にはアフガニスタンに図書館を建設 するプロジェクトに取り組んでいた。 ご本人の心の葛藤までは分からないが、病とも真正面から向き合い、 決して動じることもない。化学療法も効果が薄くなり、医師が提案した 実験的治療も断り、確実に死へと向かう準備の為にホスピスケアに 切り替える決断をする。 家族の要でもあった母は、自分の死後の準備も着々と済ませて 静かに死を迎え入れようとする。 いろんな本が登場する。邦訳されていない作品もあるが、日本でも 入手出来る本も多く、なんと夏目漱石の『こころ』までもが登場する。 興味深く読み進めて、徐々にページ数が少なくなって来ると「ああ、 このお母さん、もう少しで亡くなってしまうのだな」としみじみした。 でも、泣けるって本でないのだ。途轍もなく温かい本なのだ。癌と 向き合いながら、自分を取り巻く人々に常に気を配る母。確実に 死に向かっていく母との残り少ない時間を過ごす息子。 「僕は母さんを誇りに思うよ」 ある日の癌センターの診察日、著者が母に言った言葉が印象的 だった。素敵な本でした。

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2016/01/12

余命幾ばくもない母と子の読書会。母はとてもチャーミングで、凛としている。互いへの愛情が満ちている。 たくさんの本たちが登場し、読みたいと思うものもたくさんあった。少しブックガイド的なテイストを含む。

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2014/06/16

amazon.comで著者インタビューを読み、著者のそして彼の母の人柄に惹かれて気になっていた本。 親子で作品を共有する体験はこの上なく幸せな行為だと感じる時がある。それで終始興味深く読み進められた。 一冊で色々な味わい方のできる本だった。 母子の物語として。メアリーアンという女...

amazon.comで著者インタビューを読み、著者のそして彼の母の人柄に惹かれて気になっていた本。 親子で作品を共有する体験はこの上なく幸せな行為だと感じる時がある。それで終始興味深く読み進められた。 一冊で色々な味わい方のできる本だった。 母子の物語として。メアリーアンという女性の生き方を綴った本として。書評本、ブックリストとして。 取り上げられた幾つかを自分でも読んで見たいと思った。

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2014/01/21

母メアリーが末期癌だと知った著者のウィルは、読書が共通の趣味であることから、二人だけの読書会を始めます。今読んでいる本について、メアリーの人生、関わってきた人とのふれあいについて語り合います。読書会によって、二人の絆が深まっていく様子に、あたたかい気持ちがわいてくる実話です。

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2014/01/18

感動。古典から最近のもの、あらゆるジャンルの本を通してかたちづくられたもの、得られたもの、豊かな愛情。母親の生き方もすごい。読後、とてもさわやかな思いがした。

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2013/10/20

決して読みやすくはなかったです。 でも。 読みたいな。って思う本が何冊かあって、メモしました。 読書会って、参加したことないなぁ。 どんなだろう……

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2013/09/24

こういう本を、「いい本だ」と言わないことには勇気が要る。 実際、「いい本」なのだ。 癌であり、死期が迫っていることを宣告された母の最後の日々と、その当時編集者であった息子が、課題の本を決めて同じ1冊の本を読み合い、語り合う。本は何冊にも及び(日本語に訳され、私が読んだことのある本...

こういう本を、「いい本だ」と言わないことには勇気が要る。 実際、「いい本」なのだ。 癌であり、死期が迫っていることを宣告された母の最後の日々と、その当時編集者であった息子が、課題の本を決めて同じ1冊の本を読み合い、語り合う。本は何冊にも及び(日本語に訳され、私が読んだことのある本も多数含まれる)、語り合う中身も決して薄くない。 母は優秀で、社会的にも立派な仕事を成し、難民キャンプへ行ったり難民の救済に尽力したりカブールに図書館を建設したいと奔走したりしている。 2人の読書会は、当然、選書も中身も「いい」わけである。 亡くなろうとしている人との暖かく濃い交流を「いい」と言わなければ、言わない私がわるい人になってしまう。 そう、何がなんでも「いい」と言わなければならない種類の手記である。 もちろん人が亡くなるのに何歳でいいということはない。彼女が亡くなった70歳代中盤という年齢は、長生きと言うことは出来ないだろうし、まだ早かったとは思うけれど、でも、早”過ぎる”というほど早かったとも、また言えない。 社会的になすべきことをなし、人にも尽くし、子にも孫にも裕福な生活にも恵まれ、はっきり言って、なかなか望んでも手に入らない充実した幸福な晩年だった、と思う。 私の母は52で死に、それなりにまあ幸福ではあったはずだが、こんなに優秀でも社会的に立派でもなかった。読書会どころか、親子でこれほど語り合う時間もなかった。 このような晩年は、けっこう多くの人には手に入らないものであろう。 どんな人でも去っていく時には、重さと悲しさを残していくものだと思うが、その悲しいはずの最後の時間も、この親子の場合は、かなり恵まれた、幸福な時間だったと言えると思う。 だから、「いい本」なんであるが、「いい本」であるが故に私にとっては「いい本」でない。 特殊な幸福な人の話、と思ってしまう。

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2013/08/11

副題「本を愛した母が遺した『最後の言葉』」。すい臓がんで余命わずかと宣告された母親と出版界に身を置いてきた本好きな息子とが癌センターの待合室で続けた二人だけの読書会(ブッククラブ)の記録。 同じ本を読んでも、読む時期や環境そして人によってその感想は違ってくる。しかし、同じタイミ...

副題「本を愛した母が遺した『最後の言葉』」。すい臓がんで余命わずかと宣告された母親と出版界に身を置いてきた本好きな息子とが癌センターの待合室で続けた二人だけの読書会(ブッククラブ)の記録。 同じ本を読んでも、読む時期や環境そして人によってその感想は違ってくる。しかし、同じタイミングで同じ本を手に取り、その感想を言い合うことは、より人間関係を親密にさせるものだ。そんなうらやましい関係を人生の最後に構築できた母子の物語。 主人公の一人・メアリー・アンはユダヤ系で米国人で著名な難民支援の活動家、その次男のウィルは著名なジャーナリスト。2007年秋に末期のすい臓がんを病んでいることを知った母親に息子が付き添って癌センターでの化学治療が始まる。その長い待ち時間を利用する形で、それぞれの読書体験が交わされ、それが二人だけのブッククラブへと進んでいく様が克明に描かれている。 エンタテインメントか宗教書まで、当時の時代背景を反映した書物もあれば、人間の心理に注目した本として夏目漱石の「こころ」まで取り上げられている、、、

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