思想地図beta(Vol.1) の商品レビュー
「特集」として、「ショッピングモーライゼーション」と「パターン・サイエンス」の二つのテーマが組まれており、それぞれ座談会や論文が集められています。そのほか、巻頭には東京都の非実在青少年にかんする規制の問題をあつかった東浩紀、村上隆、猪瀬直樹の鼎談があり、また現代音楽の批評をテーマ...
「特集」として、「ショッピングモーライゼーション」と「パターン・サイエンス」の二つのテーマが組まれており、それぞれ座談会や論文が集められています。そのほか、巻頭には東京都の非実在青少年にかんする規制の問題をあつかった東浩紀、村上隆、猪瀬直樹の鼎談があり、また現代音楽の批評をテーマにした菊地成孔、佐々木敦、渋谷慶一郎の座談会も含まれています。 二つの特集は、東が北田暁大との対談本である『東京から考える』(NHKブックス)や無印の「思想地図」シリーズ(NHKブックス)から引き継いでいる、現代思想のある意味での「唯物論的」な展開(もっとも本巻に収録されているドゥルーズ研究者の千葉雅也の論文「」インフラクリティーク序説―ドゥルーズ『意味の論理学』からポスト人文学へ」では、こうした「唯物論的」ということばの使いかたのあいまいさが批判されていましたが)が、よりいっそう明瞭になったように感じられます。とくに北田も参加している座談会の「ショッピングモールから考える―公共、都市、グローバリズム」では、東と北田の立場のちがいがこれまでよりもいっそう鮮明になっています。 一方、「パターン・サイエンス」の特集では、それぞれの分野の専門家が招かれ、興味深い議論が交わされているものの、東が思いえがくような社会論につなげるには、まだ大きなへだたりがのこされているような印象を受けます。とはいえ、いずれも刺激的な議論が多く、興味をもって読むことができました。
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特別企画:非実存青少年から「ミカドの肖像」へ(猪瀬直樹、村上隆、東浩紀)◆巻頭現『思想地図β』創刊に寄せて(東浩紀)◆特集:ショッピングモーライぜーション(清水健朗、勝村龍至、梅沢和木、北田暁大、南後吉和、東浩紀、森川嘉一郎、浅子佳英、李明喜、宇野常寛、廣瀬通孝、鈴木謙介、松山直...
特別企画:非実存青少年から「ミカドの肖像」へ(猪瀬直樹、村上隆、東浩紀)◆巻頭現『思想地図β』創刊に寄せて(東浩紀)◆特集:ショッピングモーライぜーション(清水健朗、勝村龍至、梅沢和木、北田暁大、南後吉和、東浩紀、森川嘉一郎、浅子佳英、李明喜、宇野常寛、廣瀬通孝、鈴木謙介、松山直希)◆特集:パターン・サイエンス(李明喜、井庭崇、江渡浩一郎、増田直紀、東浩紀、笠原和俊、川越敏司、三中信宏、池上高志、中川大地)◆テクノロジーと消費のダンス(菊地成孔、佐々木敦。渋谷慶一郎)◆セレブリティとオタク(福島亮太)◆インフラクリティーク序説(千葉雅也)◆コム・デ・ギャルソンのインテリアデザイン(浅子佳英)◆Shisouchizu beta vol.1 English Abstracts and Translations◆特別企画:アニメージュオリジナル特別版「フラクタル」
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編者の著作は楽しく読めたのだが、この本から漂ってくるのは全編にわたる馴れ合いとナルシズム。 ただ徒に言葉を弄んでいないか。
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(購入したときにはそれほど期待していなかった)後半部の「パターン・サイエンス」の特集がものすごくおもしろかったです。vol.2も早く読まなきゃ。
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「ショッピングモーライゼーション」 この言葉から始まる。 グローバル化、ポストモダンなんて言われて久しいが、 その影響を具体的に様々な視点から読み解いていく。 この視点は、写真を撮るにあたって、非常に重くなる。 金村修が言った。 「外国の風景撮ってきたらそれだけで-40点」 ...
「ショッピングモーライゼーション」 この言葉から始まる。 グローバル化、ポストモダンなんて言われて久しいが、 その影響を具体的に様々な視点から読み解いていく。 この視点は、写真を撮るにあたって、非常に重くなる。 金村修が言った。 「外国の風景撮ってきたらそれだけで-40点」 序文だけでも、 その意味がわかった気がした。
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やっと読めた(息切れ)。。ショッピングという気になるテーマだったので購入。秋葉原や郊外など、これまた気になる用語がいっぱい出てきて線を引きまくった。また読み返したい。なかでもチェックポイントが多かったのは、宇野常寛氏の郊外文学論。都市が郊外に侵略されている現状を、稲中やクドカンを...
やっと読めた(息切れ)。。ショッピングという気になるテーマだったので購入。秋葉原や郊外など、これまた気になる用語がいっぱい出てきて線を引きまくった。また読み返したい。なかでもチェックポイントが多かったのは、宇野常寛氏の郊外文学論。都市が郊外に侵略されている現状を、稲中やクドカンを例に挙げながら論じていたのが楽しかった。
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おもしろかった。パターンの話は難しかったけど、ショッピングモールとインテリアデザインは興味深く読めた。
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ショッピングモールやギャルソンの話は自分の仕事に関係ある事もあり、興味深い内容だった。逆にデリダだドゥルーズだというあたりは不勉強がたたってさっぱりだった。いずれにしても読むのに超時間かかった。
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街とはなんぞや? コミュニティとはなんぞや? 都市とは?郊外とは?社会とは? ショッピングモール(第一特集)を基点に、 様々な議論が展開する様は「思想地図」の名のイメージそのまま。 そのほか、 パターンサイエンス、 鳥のツイート、 ダンスミュージック、 レディガガ、 コムデギ...
街とはなんぞや? コミュニティとはなんぞや? 都市とは?郊外とは?社会とは? ショッピングモール(第一特集)を基点に、 様々な議論が展開する様は「思想地図」の名のイメージそのまま。 そのほか、 パターンサイエンス、 鳥のツイート、 ダンスミュージック、 レディガガ、 コムデギャルソンなど(あと忘れた)、 節操がない気もしないでもないけれど、 そこからの知見はコンビニエントに手に入る情報誌では得がたい。 「街」というとSOPHIAを思い浮かべてしまうぼくでも、 頭の地図が広がるような読み物たちにはかなり興奮した(知的に)。 何度読んでも新しい発見があると思う。 ふがふが。
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第一特集は、まちづくりの視点からも示唆に富む教科書やと思います。都市設計、公共、地方、コミュニティの文化など、たくさんの啓蒙に溢れています。 自分の低能もあり笑、何周もしたくなる一冊。震災前にも後にも、また異なる様相で豊かな知見を頂けました。次号が更に楽しみです。
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