氷の闇を越えて の商品レビュー
三冠という期待は裏切られるが、香りの足りないロング・グッドバイみたいな。この小さな町で探偵ものがシリーズ化されるとは、との期待で次作もその内。
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アメリカの作家「スティーヴ・ハミルトン」の長篇ミステリ作品『氷の闇を超えて〔新版〕(原題:A Cold Day in Paradise)』を読みました。 「スティーヴ・ハミルトン」作品は、2年半前に読んだ『解錠師』以来ですね、、、 『解錠師』が、切なくてほろ苦い青春期の複雑な...
アメリカの作家「スティーヴ・ハミルトン」の長篇ミステリ作品『氷の闇を超えて〔新版〕(原題:A Cold Day in Paradise)』を読みました。 「スティーヴ・ハミルトン」作品は、2年半前に読んだ『解錠師』以来ですね、、、 『解錠師』が、切なくてほろ苦い青春期の複雑な感情や疎外感を描いた作品で、とても感動的な物語だったので、本作品も期待して読みました。 -----story------------- 【感動の傑作『解錠師』の原点。 エドガー賞、シェイマス賞受賞の名作】 わたしの心臓のすぐそばには、一発の銃弾が眠っている。 わたしが警官だった時代に「ローズ」という男に撃たれたものだ。 あれから14年が過ぎた今、私立探偵となったわたしのもとに「ローズ」の署名のある手紙が届く。 手紙は、最近わたしの身辺で起きた連続殺人は「ローズ」自身の犯行だと告げていた。 彼は逮捕され、刑務所で服役中なのだが……アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞他を受賞した、『解錠師』の著者の、記念すべきデビュー作! 著者より日本の読者へのメッセージを収録。 ----------------------- 元警官で私立探偵の「アレックス・マクナイト」を主人公とするシリーズの第1作で1998年(平成10年)に発表された作品… 「スティーヴ・ハミルトン」のデビュー作です、、、 先日まで読んでいた「ロバート・B・パーカー」作品の警察署長「ジェッシィ・ストーン」を主人公とするシリーズの舞台はマサチューセッツ州の小さな町パラダイス(現実のマサチューセッツ州スワンプスコットにおおよそ基づいた架空の町)でしたが… 本作品の舞台はミシガン州のパラダイスという小さな町、偶然なんでしょうが、同じパラダイスという名前を付けられた小さな町が舞台でした。 「わたしの胸のなかには銃弾がある」という印象的な一文で始まる本書は、主人公で私立探偵の「アレックス・マクナイト」が、警官時代に負った身体と心の傷がもたらした恐怖心を事件を解決することで克服していく様子を描いた作品です、、、 「アレックス」は、元マイナーリーグの捕手… 野球で頭角を現すことができず、転々と職を変えたのち、デトロイト市警に8年間勤務するが、同僚の「フランクリン」とともにパトロールをしていたとき、「ローズ」という男に銃で乱射された。 「フランクリン」は命を落とし、「アレックス」は瀕死の重傷を負って退職… 「アレックス」の心臓のすぐそばには、未だに一発の銃弾が摘出できずに残っている。 それから14年、ミシガン州の最北端に近いパラダイスという小さな町で、狩猟者たちの宿泊用のロッジを管理しながら暮らしていた「アレックス」だったが、弁護士「レーン・アトリー」の依頼で、私立探偵の仕事をはじめる… パラダイスに近いスーセント・マリーの町で、「アレックス」の友人で資産家の「エドウィン・フルトン」がギャンブルで借金をしていた二人の賭け屋が続けて惨殺される事件が起きた後、「アレックス」のもとに「ローズ」という署名のある手紙が届いた。 手紙の主は連続殺人は「ローズ」自身の犯行だと告げていたが、「ローズ」は14年前に終身刑の判決を受け、以来ずっと刑務所で服役中のはずだった… 「アレックス」は「ローズ」への恐怖心から、「ローズ」が密かに刑務所を脱出したのではないかと疑心暗鬼になり精神的に不安定な状態に追い込まれる、、、 そんな中、「エドウィン」が行方不明となり、「ローズ」から犯行を仄めかす手紙が届く… そして、「アレックス」のロッジにも「ローズ」の影が忍び寄る。 ハードボイルド系の雰囲気を漂わせつつも、心の中に弱さを抱える「アレックス」に感情移入しながら読めるところが特徴ですかね… サイコスリラー的な事件だったと思わせておいて、最後にひとひねりあるところも良かったですね、、、 不安そうにしていた「エドウィン」の母「セオドーラ・フルトン」が曲者でしたね… あと「アレックス」の雇い主で弁護士の「レーン・アトリー」も怪しい感じはしたんですよね、面白かったです。 以下、主な登場人物です。 「アレックス・マクナイト」 私立探偵 「エドウィン・フルトン」 アレックスの友人 「シルヴィア・フルトン」 エドウィンの妻 「セオドーラ・フルトン」 エドウィンの母親 「フランクリン」 アレックスの元同僚 「トニー・ビング」 賭け屋 「リーアル・プルーデル」 私立探偵 「マクシミリアン・ローズ」 服役囚 「レーン・アトリー」 弁護士 「ロイ・メルヴン」 スーセント・マリー市警察署長
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久々に読んだハードボイルド。 なんとなく犯人は途中で気づいちゃいましたけど。 やっぱりな とか思ってしまった。 解錠師の話の方がワタシ的には好みです。 とかなんとかいいながら、現在手に入りにくくなってる2作、3作目も、いい味だしてた登場人物が絡んでくるようなので、読んでみたいなぁ。 古本屋さんにいったら探してみます。
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叩きつぶすのではなく、ほかの人間に譲りわたすことによって恐怖から解放されたアレックス・マクナイト。 メイヴン所長その他の登場人物との掛け合いも抜群。 P. 143の意味がわからない。 「ローズ」 「ファースト・ネームのほうはわからずじまいか」 「マクシミリアンです。公判のときにわかりました」 「マクシミリアン? そりゃ、教えたくなかったろうな」 ・・・何で? --- わたしの心臓の直ぐ側には、一発の銃弾が眠っている。わたしが景観だった時代にローズという男に撃たれたものだ。あれから14年が過ぎた今、私立探偵となったわたしのもとにローズの署名のある手紙が届く。手紙は、最近わたしの身辺で起きた連続殺人はローズ自身の犯行だと告げていた。彼は逮捕され、刑務所で服役中なのだが……アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞受賞。『解錠師』の著者の、記念すべきデビュー作!
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大都市ではなく小さな地方都市を舞台にした正統派ハードボイルド。解かりやすい人物造形と簡潔で展開の早いストーリーも好感が持てるが、背景にあった真実は意外でありながら凡庸な感じがしてならない。
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謎が解明されたと思ったら、実はその謎はフェイクだった・・・ということが数回あり、一筋縄ではいかないところが面白かったです。 ただ、この本はシリーズ一作目ということもあるのか、親友がどうして親友になったのか、その親友の妻との情事はどのように始まって、そのことで親友との間はどう変化したのか、もしくは変化しなかったのか、など、不明な事柄が多いまま終わってしまった。 次回作以降にそういう不明点が解明されるのか否か、よく分かりませんが、次回作に続く、のような雰囲気もなく終わり、この本だけではシリーズ物だということもよくわからず、なんだか気持ち悪いです。 謎解きのストーリーが面白かっただけに、主人公とそれを取り巻く人達のなんとなく不自然な部分が不明瞭なまま終わってしまったところが、なんとも残念だと思いました。
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