三途の川で落しもの の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
奪衣婆や懸衣爺を知らない子からすると、耳から入った音がこんな風に変換されるのか、面白い。が第一印象。主人公の男の子が自身にまつわる問題を解決する最後の短編が一番面白かった。忘れてるハズの三途の川での記憶を取り戻すのも、出来すぎだけどこれはこれでハッピーでよし。死に関わるそこそこ重い話なはずなんだけど、あまり暗くならず読める物語。
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ある事情で青い橋の上から落ちた、小学六年生の主人公・叶人。三途の川まで来たものの、何故か彼岸に渡れない。その理由を探るべく、十蔵、 虎之助という江戸時代人とおぼしき二人とともに、川を渡れない死者の未練を叶えて行く、という話。『叶人の彼方』から『エピローグ』までが、いちばん面白くウ...
ある事情で青い橋の上から落ちた、小学六年生の主人公・叶人。三途の川まで来たものの、何故か彼岸に渡れない。その理由を探るべく、十蔵、 虎之助という江戸時代人とおぼしき二人とともに、川を渡れない死者の未練を叶えて行く、という話。『叶人の彼方』から『エピローグ』までが、いちばん面白くウルウルしてしまった。前半部はなかなか話に入り込めず、「??」という感じだった。
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軽く読み始めたけどなかなか面白かった。 生死の境を彷徨う少年が、三途の川で渡し守の手伝いをすることで、生きる意味や強さを見つけ出す話。 同じ「人殺し」でも、時代や状況によってその重さは変わってくる。けれども、それによって魂が傷つくことには変わりない。その傷ついた魂を救うために地獄...
軽く読み始めたけどなかなか面白かった。 生死の境を彷徨う少年が、三途の川で渡し守の手伝いをすることで、生きる意味や強さを見つけ出す話。 同じ「人殺し」でも、時代や状況によってその重さは変わってくる。けれども、それによって魂が傷つくことには変わりない。その傷ついた魂を救うために地獄があるというのが面白いなと思った。 最後、いじめっ子との決着の付け方がとても良かった。
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生きているとも死んでいるともつかない男児の冒険物語。生死の境目、どうなるか分からないドキドキ感。 死ぬことを考えることは生きることを考えることと言っていた病院の先生を思い出した。 フィクションなんだけれど、確かにそうかもしれない生死のルールがある。 時間のある空間で生きるのは...
生きているとも死んでいるともつかない男児の冒険物語。生死の境目、どうなるか分からないドキドキ感。 死ぬことを考えることは生きることを考えることと言っていた病院の先生を思い出した。 フィクションなんだけれど、確かにそうかもしれない生死のルールがある。 時間のある空間で生きるのは幸せ。日々どうにでもなる悩み事にかまけて、生きることに感謝し忘れているなぁと実感した。
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現代人ショタと江戸時代人おっさん二人の凸凹トリオ具合が絶妙 現代人ショタにとっては、奪衣婆がダツ・エ・ヴァだったりするのが笑
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主人公が小学生なのが読みやすく、死後の世界をあたたかな空気の流れる空間にしています。この物語好きです。
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ダ・ツ・エヴァと県営王か……。 親殺しの業を背負った真面目な十蔵と、人殺しに憑かれた粗暴な虎之助、そして小学生の叶人という組み合わせがいいなあ。 終わってから改めて見るとタイトルがなんとも楽しい。
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小学生が読んでも楽しめそう。分かりやすいおとぎ話のようなファンタジー小説。それでいて叶人が十蔵、虎之助と行動するうちに学ぶことは「生きること」「死ぬこと」に関わる大切なことばかりで、重いシーンもあり考えさせられる。 そんな中でも十蔵、虎之助のコント?みたいな関係性が面白くしてくれ...
小学生が読んでも楽しめそう。分かりやすいおとぎ話のようなファンタジー小説。それでいて叶人が十蔵、虎之助と行動するうちに学ぶことは「生きること」「死ぬこと」に関わる大切なことばかりで、重いシーンもあり考えさせられる。 そんな中でも十蔵、虎之助のコント?みたいな関係性が面白くしてくれました。
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西條奈加作品初読み。 ミステリーというよりファンタジーかなあ。 現代社会の問題を散りばめて子供にもわかりやすい内容に。 主人公の叶人と同じ世代の子供たちに是非読んで欲しい。 地獄は傷ついた魂を癒やす場所との解釈がとても素敵に思えた。
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最近西条さんの作品をたくさん読んでて、 昔の言葉っていいなぁと思う。 江戸時代の侍と あらくれものと 三途の川の渡し守をすることになった 小学生のかなと。 最初は侍 十蔵が何故 輪廻を外れて守りをやっているかのお話。 しっかり者でとても気遣いができる侍が 生まれ返るたびに親...
最近西条さんの作品をたくさん読んでて、 昔の言葉っていいなぁと思う。 江戸時代の侍と あらくれものと 三途の川の渡し守をすることになった 小学生のかなと。 最初は侍 十蔵が何故 輪廻を外れて守りをやっているかのお話。 しっかり者でとても気遣いができる侍が 生まれ返るたびに親を殺す運命になる。 その理由が明らかになるんだけど、なんともやるせない。 あらくれものの虎之助は生まれ変わっても生まれ変わっても 殺人鬼になる。 その理由は 実は戦場で心に痛手を負っているのを隠そうとしてたから。 泣ける〜 かなとが、虎之助を慰めるシーンが良かった… 最後はなぜかなとの魂があの世にいっちゃって保留になってるか。 この作品を読んでて、子供って何も考えてなくて楽しそうに見えるけど、実際自分が小さい頃は色んなことを考えて、結構苦しんでたなあと思い出した。 子供殺しと親殺しはどっちが悪いか? なんで人が人を殺してしまうか? 戦場で人を殺すと讃えられて、普通の世で人を殺すと責められるのはなぜか? こんな難しい問いに あぁ、なるほどと納得させてくれる答えを出しながら リズミカルに物語が進んでいく。 三人のデコボココンビが死者の魂を現世に落としちゃって何回も取りに行くんだけど。 自動ドアにぶつかったり、列車に驚いたり 確かに昔の人が今の時代に来たらこうなるだろうなぁと読んでて クスクス。 読みやすくて楽しい作品でした。 エピローグも良い!
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