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ルポ 産ませない社会 の商品レビュー

3.9

10件のお客様レビュー

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2022/01/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

子供を産むことに前向きになれないのか? 今何ができるのか? を 問う本でした。 親になれない 人が増えているようです。 必死になって 体外受精して妊娠した女性が 検査で 胎児の異常が見られたら  今回の卵は諦めます。まだ冷凍保存している卵子があります。 という事を言ったそうです。 他にも 双子ができたら 二人は育てられないとか で 手放してしまったり。 産んでみたら こんなにも痛い(出産が)とは こんなにも赤ちゃんが泣くなんて などと 出産=ゴールと思っていた人達には受け入れられない事が沢山。 しかも 傍には 産み育てをした 先輩たちが近くにいない。 そして 産後うつになっても 誰も助けてくれない。 お産を受け持つ産科病院も 忙しさで 妊婦のフォローまで手が回らない。 計画的にやらないと 病院が大変だから  帝王切開などで コントロールすることが増えてしまった。 これは 分娩のつらさをに見かねて 家族らも 帝王切開を求めてしまう事も増加の原因らしい。さらに自然分娩で万が一仮死状態になったら というリスクも避ける為に。 働く妊婦さんへの社会の対応は サポート全くなしとか 妊娠したら やめてもらうというような体制。 良い職場もある中 ひどい所が目に入ってしまいますね。 出産後のサポートもきちんとできている病院もあれば そうでない所もある。 どんな子供も産まれてきたら 親子ともども 温かく社会が見守ってあげれるように ならないと 安心して 子育てが できないのでしょうね。 そういう 社会に早くなると 良いですね。

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2018/12/24

図書館で借りた本。 産婦人科状況など、医療の実態にも深く言及するルポだった。 不妊治療と高齢出産の現状、乳幼児虐待など、幅広く網羅している。 勉強になった。

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2017/11/06

出産・育児というと、男女問わず人生の一大イベントの一つといえるでしょう。 特に女性の場合は、出産に際してどうしても仕事を離れなければならない期間があり、出産に対する不安に加え、その後の社会復帰や仕事の仕方について考えることも多いと思います。 最近、身近で出産した人が多かっ...

出産・育児というと、男女問わず人生の一大イベントの一つといえるでしょう。 特に女性の場合は、出産に際してどうしても仕事を離れなければならない期間があり、出産に対する不安に加え、その後の社会復帰や仕事の仕方について考えることも多いと思います。 最近、身近で出産した人が多かったこともあり、今日は出産・育児に関する本『産ませない社会』を読みました。 ーーーーー 本書『産ませない社会』は、赤ちゃんを育てる母親の孤独や、出産・育児での休暇を認めない社会、産婦人科の医師の不足など、出産と子育てにかかわる様々な問題に関するルポタージュ。 基本的にいい話は少なく社会問題の暗めの話が多いので、いままさに出産や育児に困っているという人にはあまりお勧めできないかもしれないです。 しかし、内容は綿密な取材に基づいたしっかりとしたもので考えさせられる。 以下内容についていくつかのトピックを紹介します。 ーーーーー ・出産後の育児うつ 出産後、母親としての自分を受け入れきれない母親は多い。 母親の育児への拒否感としては、「赤ちゃんがまるで異次元の生き物のようだ」と感じる母親は少なくないという。 妊婦の約6割が初めて抱く赤ちゃんが自分の子だということを考えると確かにそれも納得できる。 ーーーー ・人工中絶に関して 人工中絶に関しては、人工妊娠中絶は刑法第29条で202~206条で堕胎の罪として規定されており、母体の保護が必要な場合や暴行者に姦淫された場合などを除き禁止されているが、いい悪いで一概に判断できない面もあるという。 例えば、「上の子がダウン症で、次に生まれてくる子もダウン症では物理的に育てることができない、親が死んだ後のことに残されたこのことを考えると検査を受けるしかない」というようなケースもある。 ーーーー ・産婦人科の医師の不足 日本の専門医の時給は3344円で、アメリカは1万1200円。イギリスは7854円と、全体として医師の給与は低い。 特に、産婦人科の医師の給与はほかの専門医よりも給与が安く、深夜の当直が多いことなども出産のリスクを上げる原因として示唆されている。 「究極、帝王切開のできる外科医と正常分晩ができる看護士がいればおさんは成り立つ」と揶揄されるが、 お産の現場では胎児や母体の死亡事故も多く、訴訟に発展するケースも多いため、給与に見合わず過度なストレスを受けやすいことを著者は指摘する。 一方で、医師の不足や金儲け主義による、安易な帝王切開に対しても、警鐘を鳴らす。産婦人科が不足し始めたころから、必要のない帝王切開が増え始めたという。 これには、帝王切開をすることで胎児が仮死状態で生まれてきた場合などに訴訟を起こされにくくする狙いと、医師が帰る前に出産を終わらせようとする狙いがあるという。 最近では、「下から産ませられる力量のあるドクターは少ない」とベテランの看護師は嘆く。 セレブ向けの産婦人科病棟では、出産後にフレンチ料理がでるようなところもあるというが、付随的な価値よりもお産の質を上げることが先決である、と著者は言う。 ーーーーー このように本書では、出産・育児に関する問題点を知ることができる点でよい本です。 本書を読むと、出産にしり込みする人も出てしまいそうですが、本来出産には新しい命の喜びとか、子法を授かるといったプラスのイメージだということ、を併せて思い出すことが重要であると感じました。 働き方改革が推進して、出産・育児がしやすい世の中になっていくことを期待しています。

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2014/12/12

理不尽さや不合理さに頭がクラクラした。こんな風に扱われるなら社会に出たくないと思った。全ての妊婦、子どもたちが祝福される社会になればいいとおもう。いや、しなくてはならない。

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2014/06/14

出産を取り巻く、出会いから育休、出産、育児、出産の現場までそれぞれの場所で出産のハードルを上げている様子が載っている。知らないことが一番の問題では無いかと考えるくらい、切実な話ばっかり。

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2014/06/11

子どもを産み育てる環境がこんなにも絶望的なのか、と暗い気持ちになった。保育所を増やすとか、育児休暇を取りやすくするとか、そんな小手先のことじゃなくくて、やれることは全部やるくらいに、なにもかもかひっくり返さないと、状況は変わらないような気がする。

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2014/05/29

妊娠解雇、職場流産、母親の孤立、産科医療現場の激務、命の選別、育児支援サービスの不足、高齢出産のリスクetc..ボリュームがある一方、具体的なインタビューに基づいていて読みやすいルポでした。 特に女性と仕事に関する問題と乳児医療現場の過酷な状況ついて多くのページを割いていて、「子...

妊娠解雇、職場流産、母親の孤立、産科医療現場の激務、命の選別、育児支援サービスの不足、高齢出産のリスクetc..ボリュームがある一方、具体的なインタビューに基づいていて読みやすいルポでした。 特に女性と仕事に関する問題と乳児医療現場の過酷な状況ついて多くのページを割いていて、「子供を産む人が少ない」のではなく「子供を産ませない社会」の課題を浮き彫りにしています。 自分が偶然ラッキーな環境だったとはいえ、今後もこうして社会から妊娠・育児がヒトゴトとして乖離されていけば、少子化問題だけでなく益々閉塞感の強い悲しい社会になってしまうだろうし自分にとっても他人事ではなくなる。 最近のベビーカー論争やマタニティマーク問題、子供の泣声に苦情するなど、「いちいち対立構造を作って煽ったり、わざわざ報道(ネタに)するようなこと?」と首をかしげてしまうことも増えている。 悲観しすぎても仕方ないけど、産後も社会と繋がっていたいのならこうした現状から目を背けることはできない。

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2013/09/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

小林美希『ルポ 産ませない社会』河出書房新社、読了。「産めない」のではなく、社会が「産ませない」(帯)。本書はジャーナリストとして結婚、出産、雇用に取り組んだ著者による痛切な報告。子育てすることで孤立していかざる得ない現代。「孤育」てしながら働く女性に日本社会は寛容ではない。 本書は、子育てしながら働き続ける女性の困難、孤立する母親、男性の低い育児休業取得率や高年齢出産のリスク、保育サービスの不足など、問題を概観しながら、政治家たちの「少子化対策」の喧噪で見えにくくなるその最新の惨状を明らかにする。 マタニティ・ハラスメントの強さは従来から指摘されていたが、産科や小児医療の現場でのその熾烈さには驚く。両立が難しく、出産、子育てを機に辞めていく産科医が多い。人員不足は結果としてベルトコンベア化した医療を必然とする負のスパイラルだ。 アスリートのシングル出産が〝ネタ〟となり、公共交通機関でのベビーカーに眉をひそめる日本社会。妊娠・子育て支援を本気で考えようと思う人などほとんど存在しない。「子どもが心配なら家でみろ」。歪んだ自己責任の襞に分け入る渾身のレポート。

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2013/09/03

興味ある分野の本だったので、おもしろく読みました。 なぜ女性は子どもを産めなくなってしまったのか、ということについて考えさせられました。 この本を読んでどんな社会だったら、産みやすいかな?と考えてみました。 ・周囲が温かな目で見守ってくれること ・妊娠、出産しても無理なく働ける...

興味ある分野の本だったので、おもしろく読みました。 なぜ女性は子どもを産めなくなってしまったのか、ということについて考えさせられました。 この本を読んでどんな社会だったら、産みやすいかな?と考えてみました。 ・周囲が温かな目で見守ってくれること ・妊娠、出産しても無理なく働けること ・男の人(夫)も残業が少ないこと ・産む場所があり、心身ともにサポートしてくれる助産師、医者がいること ・産後も母親が孤立しないこと

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2013/08/23

妊娠によって退職に追い込まれたりする方の例や忙殺され、流れ作業化される医療現場、医師や看護師、助産師の労働実態などかなり悲惨な状況のレポートが多く少々凹むが、現在の日本の出生率低下現象から覗かれる直接要因の多くを浮き彫りにしており、直視しないわけにはいかないように思う。妊娠・出産...

妊娠によって退職に追い込まれたりする方の例や忙殺され、流れ作業化される医療現場、医師や看護師、助産師の労働実態などかなり悲惨な状況のレポートが多く少々凹むが、現在の日本の出生率低下現象から覗かれる直接要因の多くを浮き彫りにしており、直視しないわけにはいかないように思う。妊娠・出産を積極的に支援する企業の育成や心身ともにケアする医療現場の改善などはとても意義のあることだが、これだけでは出生率低下の歯止めにはならないようにも感じる。根本原因はもっと深いところにある。

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