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ドゥルーズの哲学原理 の商品レビュー

4.1

17件のお客様レビュー

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2013/11/29

非常に丁寧な議論で、文章も平易で、 あっという間に読み終わってしまった。 カントの超越論をヒュームの経験論で乗り越える、あるいは、フロイトの死の欲動を乗り越える、ラカンの対象aを乗り越える、フーコーの権力論を乗り越える、といった具合に、これら一連の作業に通底しているのは、同一的な...

非常に丁寧な議論で、文章も平易で、 あっという間に読み終わってしまった。 カントの超越論をヒュームの経験論で乗り越える、あるいは、フロイトの死の欲動を乗り越える、ラカンの対象aを乗り越える、フーコーの権力論を乗り越える、といった具合に、これら一連の作業に通底しているのは、同一的な拠り所を措定せず、常に「発生」を問おうとするドゥルーズの姿勢である。 各章の最後には必ずその章で展開された議論のまとめがあり、新しい章へと導入すべく次なる問題が挙げられている。新しい章でも、冒頭は前回のおさらいをし、それを受ける形で本章で考察すべき問題点を確認する。 論文執筆のいろはなのかもしれないが、こうして印象に残るほどにそうした作業がきっちりなされていると思った。これが本書の読みやすさに繋がっている。 丁寧で平易な本は、難解で修辞を凝らした本に勝る、あるいはそうした本こそが本来の哲学の理念に適っているとさえ言える、と思った。

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2013/10/25

ドゥルーズだけでなく、フーコーまでわかった気にさせてくれる不思議な本だ。 いや、さらっとカントに言及しても、カントはこんな考えだったんだ・・・とすっと頭に入る。 このわかりやすさは、著者が相当な理解、深い理解にあるからだろう。 まだまだ「入り口」といわれるが、いままで名ばかりでし...

ドゥルーズだけでなく、フーコーまでわかった気にさせてくれる不思議な本だ。 いや、さらっとカントに言及しても、カントはこんな考えだったんだ・・・とすっと頭に入る。 このわかりやすさは、著者が相当な理解、深い理解にあるからだろう。 まだまだ「入り口」といわれるが、いままで名ばかりでしか頭に入らなかったドゥルーズをこれだけ地と肉にしてくれたこの著書には感謝している。 さらなる理解を深めたい。

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2013/10/07

今まで読んだドゥルーズの解説書のなかで、自分にとっては最も解りやすい秀逸なものだった。評判通り知的な興奮を呼ぶ一冊。カント、ラカン、フーコーを乗りこえていったドゥルーズの哲学を非常にわかりやすく、理論的に説明する。赤丸急上昇の國分先生、さらに好きになりましたが、最近表の仕事が多す...

今まで読んだドゥルーズの解説書のなかで、自分にとっては最も解りやすい秀逸なものだった。評判通り知的な興奮を呼ぶ一冊。カント、ラカン、フーコーを乗りこえていったドゥルーズの哲学を非常にわかりやすく、理論的に説明する。赤丸急上昇の國分先生、さらに好きになりましたが、最近表の仕事が多すぎ?などと余計な心配してます。

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2013/09/15

ドゥルーズの哲学について、深く書いてあり、難しいところもあるが、少しずつ読み進め、ドゥルーズの哲学を少しでも理解したい。

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2013/07/17

独学でドゥルーズの哲学を勉強したくて、いくつか入門書を読んだ。哲学について全くの素人である私としては、本書がそのなかで一番わかりやすく、かつ誠実なものだと感じた。 初めてドゥルーズという哲学者の姿が見えてきたような気がする。(もちろん、著者が別の翻訳本の後書きで注意を促したように...

独学でドゥルーズの哲学を勉強したくて、いくつか入門書を読んだ。哲学について全くの素人である私としては、本書がそのなかで一番わかりやすく、かつ誠実なものだと感じた。 初めてドゥルーズという哲学者の姿が見えてきたような気がする。(もちろん、著者が別の翻訳本の後書きで注意を促したように、テクストそのものにあたることをしなければ何もわかったとはいえないのだが) とくに、著者のヒット作『暇と退屈の倫理学』と同じような、明快な論理構成とテンポのよい展開に引き込まれた。これは、著者の素晴らしい才能の一つと思われる。 かといって、分かり易すいが曲解や論のショートカットが著しく感じとれる、ということは全くない。 難解なテクストをじっくりと紐解いていく過程がよくわかり、読解の方法そのものとしても、個人的にはとても参考になった。

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2013/06/23

ドゥルーズが何と言っているかを解読するのではなく、何を問おうとしていたのかという視点から書かれた本書は、だからこそドゥルーズを読解した本として最良の本だと思う。実際、これほどに「ドゥルーズの考えがわかった気がする」という読後感を覚えたドゥルーズ本は初めてだった。國分さんの書き方も...

ドゥルーズが何と言っているかを解読するのではなく、何を問おうとしていたのかという視点から書かれた本書は、だからこそドゥルーズを読解した本として最良の本だと思う。実際、これほどに「ドゥルーズの考えがわかった気がする」という読後感を覚えたドゥルーズ本は初めてだった。國分さんの書き方も絶妙で、ドゥルーズの問いをめぐる推理小説のようにも読めた。あとがきにあるようにこれで終わりではないということ、こちらももっと読みたいという気持ちを込めて、星は四つで。

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2022/04/03

[関連リンク] 池田信夫 blog : ドゥルーズの哲学原理 - ライブドアブログ: http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51863406.html [出典] 「現代思想入門」 千葉雅也 P.60 ドゥルーズの入門書

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