昭和元禄落語心中(4) の商品レビュー
助六も菊さんのことを羨ましがっていた。その肩をすがりたいような蹴りたいような、複雑な気持ちでみるしかできない菊さんの気持ちがつらい
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2019.2.16市立図書館 破門された助六はみよ吉の故郷へ。七代目八雲と助六の因果。そして菊比古が助六とみよ吉の住む土地へ、小夏との出会い、二人会の開催へ。八雲の「死神」八雲&助六「野ざらし」はテレビドラマで見た語りが脳裏に蘇る。 巻末は落語における小道具としての手拭いと捺染の...
2019.2.16市立図書館 破門された助六はみよ吉の故郷へ。七代目八雲と助六の因果。そして菊比古が助六とみよ吉の住む土地へ、小夏との出会い、二人会の開催へ。八雲の「死神」八雲&助六「野ざらし」はテレビドラマで見た語りが脳裏に蘇る。 巻末は落語における小道具としての手拭いと捺染の手拭いづくりについて。(どうやら特製版では八代目八雲てぬぐいがおまけに付いていた模様)
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“ ついに助六、破門となった。落語を辞めるな、師匠に詫びろ、必死にくどく菊比古に、それでも耳を貸しちゃくれねぇ。あげくに身重のみよ吉と、手に手を取っての道行きだ。独り落語に打ち込む菊比古に、七代目がついに明かした「八雲」と「助六」の巡る因縁の噺とは……!? 八雲と助六篇、核心!!...
“ ついに助六、破門となった。落語を辞めるな、師匠に詫びろ、必死にくどく菊比古に、それでも耳を貸しちゃくれねぇ。あげくに身重のみよ吉と、手に手を取っての道行きだ。独り落語に打ち込む菊比古に、七代目がついに明かした「八雲」と「助六」の巡る因縁の噺とは……!? 八雲と助六篇、核心!!―裏表紙より。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自分の本名すら明かせない相手を、さも待っていたかのように振舞うみよ吉。振られた相手に対するあてつけのような振る舞いを詫びるみよ吉。落語に対する決定的な嫌悪を示すみよ吉。 女の、この振る舞いが、果たしてどのような真意に由来するのか?。 確かに、みよ吉にとって菊比古が特別な存在であったかに見える描写は其処彼処にあった。しかし、彼への執着がここまであったかと言えば、そうは見えなかったと言わざるを得ない(そんな素振りをあえて見せてこなかった可能性もある)。 あるいは、みよ吉が菊比古にここまで想いを露わにする理由。女以上に女の美を醸し出すのが菊比古である、というのは理解できるし、彼が落語に真摯であることは確かだ。しかし、ぐちぐぢねちねちタイプの性格に加え、落語も居場所発見のための方法にすぎないという自己完結型の菊比古に、男としての魅力があるかというと、これまた明快ではない。 心身とも苦しく惨めな生活を助けてくれる男であれば、みよ吉としては誰でも良かったのではないかという穿ちさえ生まれそうだ。それが「女」の一面であるというのならば納得できるが、果たして…。 とはいえ、だからこそ面白い作品なのだとも言える。性格的な難を抱えた人物造形が、作品の奥深さを生み出しているからだ。
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後生です、継いでください、落語をなさい。もっともっと大きな席に上がって、あの娘を喜ばしてやんなさい。このままここでいるつもりですか。日々楽しいかもしれないけど、明日は?その先は?もっともっと楽しくやりたいんでしょ、いろんな人に、なによりあの娘に、落語をする姿をみせてやんなさい。
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師匠を失った菊比古。 菊比古から去っていった助六とみよ吉。 落語を聴いてときめく小夏ちゃんがかわいい。 助六、落語会に戻ってきてほしい。
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良い。菊比古のぐらりと揺れて揺れていく感じ。まったくの孤独となったところから編まれる『死神』。まだ菊比古に対して敬意がある頃の小夏。ここからどう転がるのか不安で仕方ない。
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八雲と助六の因縁は、先代のときからだったなんて…。助六が落語の表舞台から退いてしまったのが悲しい。みよ吉にはがっかり。結局菊比古を忘れられないんだよね…。 そして、小夏がかわいすぎる。
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尊敬してるし、疎んでもいる、落語家としての根っこであり、個人として素が出せる。二人の関係絆の深さと、これから起こるであろう悲劇を思うと…とても苦しいです
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落語界の名跡の重さがこの巻を通して強く伝わってきた。 名跡を渡す者、受ける者の複雑な気持ちが代々重ねられて、芸風が維持されていくのだろうか。
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