かさねちゃんにきいてみな の商品レビュー
現代の子供達ってこんなに語彙が豊富だったり感性が豊かだったりするのだろうか。自分自身が小学生の頃ボーっとしてたから、そう思う。まあ今の情報量の多さや取り入れやすさも影響しているのかなあ。 学年の差や家庭の差、親の関わり具合の差、成長度合い、発達度合い、全てが混ぜこぜになる通学時...
現代の子供達ってこんなに語彙が豊富だったり感性が豊かだったりするのだろうか。自分自身が小学生の頃ボーっとしてたから、そう思う。まあ今の情報量の多さや取り入れやすさも影響しているのかなあ。 学年の差や家庭の差、親の関わり具合の差、成長度合い、発達度合い、全てが混ぜこぜになる通学時間の一瞬のお話しだけど、そしてこの状態が大人世界でも通じるようなそんな印象 自分のこと、他人のこと。豊かな時代だけに見えてくるものが多く、複雑だ。それでも関わりを捨てずに考え続けることが必要だと思った。
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小学生の通学様子のみで描いた小説。最初は、小学生特有のすぐに話題があっちこっちに行く感じで、子供ってこんな感じだなと思い出した。その中でも各々の個性を受け止め、一緒にいるからこそ、その人のことを理解し受け止めることが人との関わり方だと教えてくれている。
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すごい! 小学生の登校班の朝の登校だけで話が進む。 おまけに、五年生の副班長ユッキーの視点なので、いろいろ説明不足で、わからないことが多いが、どんどん読めてしまう。 すばらしいリーダーのかさねちゃん。 口うるさいけど空気が読めるマユカ。 にぎやかな太郎次郎兄弟。 本人にも家庭にも問題がありそうなリュウセイ。 アリと、カブトムシの幼虫が手をつないでるみたいな一年生のミツと二年生ののんすけ。 太郎と次郎がどなりながらしゃべる様は声が響いてる感じすらある。 ずっと朝の登校シーンなので、終盤のお出かけがとても効いている。班のみんなそれぞれのリュウセイへのプレゼントが良かった。
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小学生の時に読んだら、私もこうなりたいって思ってたんだろうが現実がこうも美しくいくはずはないので、あり得ないファンタジー プリンセスより遠い幻想 だけど、こーも200p超 子供の話し言葉だけで続けられるって、すごい引き出し力だ 私も通学班のとき、すごく苦労したからわかるなあ
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小学生のころって、どうでもいい些細なことが話題になってたり重要事項だったりするもんだよね。会話だけじゃなくて、登場人物たちの物事の捉え方がとてもリアルな感じがした。
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問題児ばかりの登校班のみんなをみごとにまとめてみせるかさねちゃんとそんな様子をみて自己嫌悪に陥るユッキーの様子に近親感を覚えます。 小学生の日常が垣間見えてくすっと笑えもします。
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評判通りおもしろかった。たびたび吹き出しながら読了。 小学生たちの会話が、まるで立ち聞きしているみたいに生き生きしてる。 そして誰よりも大人なスーパー班長かさねちゃん。 各家庭とか、各町内会とか、各委員会とかにひとりずつかさねちゃんがいればいいのに。 ネグレクトされているらしいりゅうせいとか、ADHDを思わせるミツとか、簡単に解決しない問題を抱えた子たちのことを浮き彫りにしつつ(そして怪談の主人公の名を持つかさねちゃんの謎をはらみつつ)さいごはオープンエンディングながらもきれいに着地した。
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目の前に一人一人、個性豊かな子どもたちの様子が目に浮かぶようで、電車の中でにやにや笑いながら読んだ。 「通学班は女尊男卑」って言葉に「そのとーり!」と心の中で叫んでから「そうか、子ども達だってこんなことわかってたんだな」って思った。 他の班でもてあまされてしまった子や、もともとなかなか癖のある子たちが揃っているこの班を、班長のかさねちゃんが上手にまとめている。まとめている、というか、かさねちゃんは一人一人のメンバーのことがすごい好きなんじゃないかな。他のメンバーもかさねちゃんのことが大好きなように。そして、かさねちゃんという人を通してその向こうにいる「同じ通学班」の子たちを「意識しない仲間意識」で想っているんじゃないかなと。 他の班のヤツにリュウセイの悪口をいわれるのはむかつくけど、俺たちがいうのはいいんだ、的な。いや、いじめの構図とかそういうのではなくて、俺たちがリュウセイやほかのメンバーに色々いっても、それには「愛情」があるのだ。本人たちはもちろん「愛情」だとか「仲間意識」だとかそういった形にはしないけど。 世の中の、大変な下級生たちを連れて歩いている「小学生班長」にぜひささげたい。
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おもしろかった。 「ちゃんとして」でちゃんとできるのはかさねちゃんの力だし、班のメンバーそれぞれの力なんだろうなと思う。 かさねちゃんの言う「ちゃんとして」には、たぶんほんとうはいろんな意味が含まれているんだろうけど。 でもなんというか、「ちゃんと」がどういうことかわからなくても、今やっちゃったことはよくなかったんだ、っていうそれだけはわかるからちゃんとしなきゃ。 そんな下級生たちの気持ちがうかがえるなと思った。かさねちゃんは言葉の魔術師みたいだ。 リュウセイのところから帰ってくるときにかさねちゃんがユッキーに言った言葉もよかった。彼女は物事の本質をしっかり見ているなって。そしてそれはユッキーもおなじ。 南雲町二班は「アンタイ」です。まちがいない。
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小学校の登校班の物語。小5の副班長の男の子、ユッキーの目線から班長のかさねちゃんをはじめ、個性的な班員との毎日の記録。 読み始めてすぐに思ったのは、このテンポ、このノリ、団地トモオのテンションに似ている…!ということ(笑)太郎と次郎のやりとりが特に。 登校班という大人になると思い...
小学校の登校班の物語。小5の副班長の男の子、ユッキーの目線から班長のかさねちゃんをはじめ、個性的な班員との毎日の記録。 読み始めてすぐに思ったのは、このテンポ、このノリ、団地トモオのテンションに似ている…!ということ(笑)太郎と次郎のやりとりが特に。 登校班という大人になると思い出すことのない記憶が蘇ってきた。黄色い旗もらった時は嬉しかったなぁとか。 会話のやりとりが面白くて一人一人のキャラが可愛い。 リュウセイは結局どういう経緯でおさまったのか、とかミツのお母さんはどんな人なんだ、とか、間宮様とか、子どもらが吸い寄せられる人工芝って…とか、いろいろツッコミどころが多いけど、ユッキーという小5の理解範囲ってこれくらいだよな。と。そういう書き方もとてもうまいと思う。ユッキー以上にツッコミながらくすっと笑いつつ読みました。ユッキーの花言葉にうけた(笑) 忍者に関しては私もよくやってたから一緒にやりたいと思った(笑) 最後に近づくにつれてなぜかページめくるのが慎重になった、不思議な本です。結末を知りたいという気持ちより、読み終わりたくない気持ちが強かった。 リュウセイの感覚の鈍さが切なくて、大人の対応やぎこちなさがすごくよくわかって、なんだかな…。ユッキーを通して感じるリュウセイのほうがすごくまっすぐだと思った。 ミツものんたんも次郎も太郎もマユカもリュウセイもユッキーもかさねちゃんも、みんな可愛くて優しくていい子達!
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