バイリンガル の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
「画期的な新暗号」という帯に惹かれたのだけど、それで見えてきたものが事件というよりかは、少々後付け的、補完的な要素でしかなかったので、もうちょい真相そのものにからんでたら面白かったかな。 でもバイリンガルだからこその構音障害で暴かられる事実、ってのは確かに新しいのかも。 登場人物がちょっと分かりづらくて、把握するまで読みづらかった…
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第5回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作。 著者はアメリカでの留学経験を持ち、言語科学を学んでいた ということで、中学教師、塾講師という経歴を含めて 主人公のプロフィールと重なる部分も多く 著者のバックグラウンドをベースに書かれたミステリー。 60歳を超える成熟した女性...
第5回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作。 著者はアメリカでの留学経験を持ち、言語科学を学んでいた ということで、中学教師、塾講師という経歴を含めて 主人公のプロフィールと重なる部分も多く 著者のバックグラウンドをベースに書かれたミステリー。 60歳を超える成熟した女性の手による作品だけに 細やかな心理描写を重ねながら物語を進めていくタッチが特徴で 登場人物の一挙手一投足に対する主人公の感情を 事細かに描写されていく点は、感情移入を高める意味では効果的だが ややもすると物語の進みが遅くなりまどろっこしい印象も受ける。 全体的な読後感としては、女性ならではのタッチは特徴的ではあるものの 描写にエネルギーをとられすぎて、読者を引き込むという エンターテイメント作品としてのストーリーテリングが稚拙で 読中の没入感に欠け、文字を追うのにやや退屈してしまう嫌いがある。 ただ、トリックとして用いられている構音障害というギミックは 著者ならではの発想で今までにない目新しさを感じるもの。 とはいえ、その肝心要のトリックを物語にうまく伏線として盛り込み 読者を驚かすという部分は成功しているとは言いがたく、 やや唐突気味に複雑な構音障害の解説がはじまって、 著者の思考についていけない状態にもなった。 選者の島田荘司先生としては、 館などの舞台装置や舞台となる街・村などの設定、 あるいはアッと驚くトリックに走りがちだった 男性中心の本格ミステリー界に女性的な視点での作風を 取り込みたかったのかもしれない。 #どうでもいいが、物語の序盤、 家に来た若い女性の髪型・化粧・靴の脱ぎ方・礼儀・手土産、 眼の色・スカートの短さ・目つきなどなどに いちいちツッコミを入れながら、長々と描写していくその様は 高い教育を受けたインテリマザーのPTA会長が 息子の通う中学校の見た目な派手な女子中学生を見て、 「まあ!あんな短いスカートで化粧をして、聞くと援助交際の噂もあるって 言うじゃないですか!あんな子がいる中学にうちの●君を通わせられません!」 的なクレームで校長に怒鳴りこむイメージを彷彿とさせられ、正直閉口した
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1970年代のアメリカで起こった日系人幼女誘拐事件。幼女は救出されたが多くの被害者を出してしまった。 17年後、アメリカ人の夫と離婚し息子を連れて日本に帰国した聡子は誘拐の被害者ニーナに出会い過去の顛末を話すことになる。 英語の発音障害については非常に興味深かったが、眈々と話が展...
1970年代のアメリカで起こった日系人幼女誘拐事件。幼女は救出されたが多くの被害者を出してしまった。 17年後、アメリカ人の夫と離婚し息子を連れて日本に帰国した聡子は誘拐の被害者ニーナに出会い過去の顛末を話すことになる。 英語の発音障害については非常に興味深かったが、眈々と話が展開するため盛り上がりに欠ける。 誘拐事件のオチとしては予想通り。
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発音問題、バイリンガルならではの苦悩や頭の仕組みはなかなか興味深かったです。 動機や事件自体は魅力的でしたが、真相までのプロセスに緊張感がなく中弛みした印象でした。 暗号は丁寧な説明でしたが解り辛くピンと来なかったです。
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アメリカの大学都市ウエスト・ラフィエットで30年前に起きた母娘誘拐事件。 複数の死亡者を出した凄惨な事件で生き残ったのは、当時3歳の少女ニーナ・ティーツ。 事件のあった町を避けるように日本に帰ってきた永島聡子は、ある日、一人息子の武頼が連れ帰ってきたニーナを名乗る女性に、事件の記...
アメリカの大学都市ウエスト・ラフィエットで30年前に起きた母娘誘拐事件。 複数の死亡者を出した凄惨な事件で生き残ったのは、当時3歳の少女ニーナ・ティーツ。 事件のあった町を避けるように日本に帰ってきた永島聡子は、ある日、一人息子の武頼が連れ帰ってきたニーナを名乗る女性に、事件の記憶をためらいながらも語りはじめる。 解決したはずの事件の真相は、30年の時を経て衝撃の様相を呈し―。 第5回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作品。 やっぱりこの賞の作品はデビュー作離れしているというか、読みごたえあるなぁ。 実際のところ英語苦手なんで、構音障害というのがいまいちピンときませんでしたが。 ここ音声CD付きだったらよかったなぁ。 想像するに2・3歳の幼児の言う事に、こういうことあるよな、と。 いつもそばにいるお母さんの通訳がないと意味不明な幼児の言葉、ってこと。 英語の発音だし、難しい言葉でいろいろ書かれていたけれど、ようするにそういうことで、それが酷い感じ?と思いながら読みました。 冒頭で早々に感じた疑問。なぜここまで息子を離そうとするのか。 それが最後の最後で解消という。 一番初めにもった疑問だから、忘れかけていたくらいなんですが。 それでも違和感だけは残っていて、なんとなくすわりの悪い感じを持ったままの読書でしたが。 ラストで本当に納得。そりゃあ心配してもしすぎることないわ。 全体的に硬くて、もう少しユーモアがちりばめられている作品が好みではありますが。 次も期待しちゃうな。
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福山ミステリー大賞受賞作。 過去に起きた幼児誘拐事件と、そのあまりに悲惨な結末。しかし事件関係者の再会をきっかけに、暴かれていく事件の真相。それ自体はさほど意外な真相ではなかったのだけれど、まさか手がかりがそんなに堂々と提示されていたとは……! たしかに文脈が変だとは思ったのだけ...
福山ミステリー大賞受賞作。 過去に起きた幼児誘拐事件と、そのあまりに悲惨な結末。しかし事件関係者の再会をきっかけに、暴かれていく事件の真相。それ自体はさほど意外な真相ではなかったのだけれど、まさか手がかりがそんなに堂々と提示されていたとは……! たしかに文脈が変だとは思ったのだけれど。これ、英語が得意な人なら気づいたのかなあ。 ラストで明かされるそれぞれの家族の真相も印象的。
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アメリカの大学都市で起きた母娘誘拐事件。30年後、日本で暮らす事件の関係者の許に、被害者・ニーナを名のる女性が現れ……。 第五回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作。帯でも絶賛されている暗号は画期的なものだし、それが解かれていく過程も丁寧でスリリング。ただ、そこから明らかにな...
アメリカの大学都市で起きた母娘誘拐事件。30年後、日本で暮らす事件の関係者の許に、被害者・ニーナを名のる女性が現れ……。 第五回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作。帯でも絶賛されている暗号は画期的なものだし、それが解かれていく過程も丁寧でスリリング。ただ、そこから明らかになる事件の構図は意外性に乏しい気が……。
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