1,800円以上の注文で送料無料

「やりがいのある仕事」という幻想 の商品レビュー

3.8

271件のお客様レビュー

  1. 5つ

    63

  2. 4つ

    95

  3. 3つ

    65

  4. 2つ

    15

  5. 1つ

    3

レビューを投稿

2023/02/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトルにひかれて読みました。私は同じ仕事を25年続けていて、正直言って、つらいことの方が多い。それでも、「やりがいがある」と信じて続けてきた。だけど頭のどこかで、そんなの幻想だということも分かっていた気がする。そして、給料のために我慢する、とも考えている。 本書は、現代社会では「仕事(職業)」が非常に重要視されて、どんな仕事に就いているかで人間が評価されたり、希望する仕事に就けなかったら(就職できなかったら)人生終わり、みたいになりがちだが、そんなことは全くない!ということを淡々と述べている。考えてみたら当たり前のことなのだが、仕事をしないと(働かないと)生活ができない以上、仕事は人生の中で重要なウェイトを占めてしまうのは仕方がない。逆に言えば、生活できるのであれば働かなくてもいいじゃないか、働くことがそんなに重要なのか?ということだ。 著者は「すべてがFになる」でベストセラー作家になり、今は一生懸命働かなくても生活できるから、1日1時間だけ執筆活動をして、あとは好きなことをして暮らすことにしているらしい。残念ながら読んだことなかった(もちろんこれから読みまくります!)。 どうやったら小説家になれますか?と聞かれるらしい。小説を書けばいいじゃないか、と思うらしい(笑)。書きもしないで悩む人が多いらしい。わかるわ~。目の前の仕事を一生懸命にやり、好きなことに夢中で打ち込み、ある意味社会的に成功している人(自分では特に成功した!とは思っていないが人からそう思われている人)からすると、何もやってみもしないでただ悩んでいるようにしか見えない。 本書を読んで、好きなこと、やりたいなと思ったことは、いろいろ言い訳しないでまずやってみよう!と思えた。できない言い訳を考えている間は、それは本当にやりたいこととは言えないということだ。「〇〇したいのに…だからできません」などと悩むなら、それは本当にやりたいこととは言えない。本当にやりたいなら、どんな障害があってもやるはずである。 私はフルタイムで働き、持ち帰り仕事や休日出勤も多いが、昨年、娘と一緒に子供のころからあこがれていたピアノを習い始めた。練習する時間なんてないかもしれない、100万近くする本物のピアノを買って、後悔するかもしれない、と悩んだが、買ってみると、初めて触れる本物のピアノは楽しくて、1日10分くらいしか弾けなくても、楽しくて仕方がない。子供のころはエレクトーンを習っていて楽譜は読めたが、軽い鍵盤に慣れていたのでどうしてもピアノが弾けなかった。今になって、ピアノが弾けるようになって、始めて良かったと心から思う。何歳になっても、新しく好きなことを始めるってなんて楽しいことなんだろう。 読書好きの友達で、あることにチャレンジしてみようと思っている、と話していた人がいて、この本をお勧めした。ぜひ一歩踏み出してほしいな。

Posted byブクログ

2023/02/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

絶賛就活中なのでタイトルに惹かれ手に取った 「やりがいのある仕事とは何か?」「やりがいとは?」について森先生なりの見解を述べていて、一見ドライなように見える回答もそれはあなたが気持ちに寄り添った励ましの言葉を求めているから、というのが刺さった 「やりがいのある仕事なんかない」「嫌ならすぐ辞めればいい」とまぁ言われてみればそうだな、となる一方で「1日1時間しか仕事しなくても暮らしていけるだけの財産がある人に言われたくねぇ~~~」と思ってしまう(笑) 自分が描く「やりがいのある仕事」とはなにか、そもそもどんな仕事がしたいのか、未来の自分がどんな仕事をしているのかを想像することで夢はより具体性を持ち、現実へと移行していくのかもしれない 「自分の未来、自分が描く将来像をイメージすることが大事だ。時代のことは読めなくても、自分の未来くらい少しはイメージしよう。」

Posted byブクログ

2023/01/27

仕事に対する考え方が客観的に示されている。仕事に何を求めるのか、仕事=お金をもうけるもの 仕事に対する適正 自分を客観的にとらえることは難しい やりがい 手応え 簡単にできない

Posted byブクログ

2023/01/21

面白かった! 仕事という切り口だけど、人生観、価値観にもわたっていろいろ考えられた本。 「やりがいのある仕事」は人から与えられるものじゃない。

Posted byブクログ

2022/10/16

仕事はこうであらねばならない、という日本人に多く持つ固定概念を払拭してくれる、肩の荷をおろしてくれるような本。 ・世の中の流れを少し高いところから読む ・希望ではなく、社会を望観し予測する ・これからのライフスタイルと広告の背景 この辺りの話が非常に興味深く、 森博嗣さんの考え...

仕事はこうであらねばならない、という日本人に多く持つ固定概念を払拭してくれる、肩の荷をおろしてくれるような本。 ・世の中の流れを少し高いところから読む ・希望ではなく、社会を望観し予測する ・これからのライフスタイルと広告の背景 この辺りの話が非常に興味深く、 森博嗣さんの考え方、コラム等をもっと読んでみようと思った。

Posted byブクログ

2022/10/10

仕事を勘違いしてませんか。大事なのか?偉いのか?差は難易度により報酬額は異なるが貴賤はない。生活できれば無理に働かなくても良い。楽しさややりがいを演出しても精神論では不況や低迷は変わらない。 仕事でもなんでもいい、人から与えられるものではなく、人がなんと思おうが、自分にとってのや...

仕事を勘違いしてませんか。大事なのか?偉いのか?差は難易度により報酬額は異なるが貴賤はない。生活できれば無理に働かなくても良い。楽しさややりがいを演出しても精神論では不況や低迷は変わらない。 仕事でもなんでもいい、人から与えられるものではなく、人がなんと思おうが、自分にとってのやりがい、楽しみを見つけること、それが価値である。 291冊目読了。

Posted byブクログ

2022/09/21

もっとクールに仕事ができたら、と思い悩むことが多かったので読んでみたところ、そういう言葉が欲しかった!の連続でモヤモヤがぶじに晴れました。 "物事を成し遂げだり、小さな成功があったときに、すぐにお祝いをして、酒を飲んで、酔っぱらって大騒ぎをする。それが、仕事の楽しさ、や...

もっとクールに仕事ができたら、と思い悩むことが多かったので読んでみたところ、そういう言葉が欲しかった!の連続でモヤモヤがぶじに晴れました。 "物事を成し遂げだり、小さな成功があったときに、すぐにお祝いをして、酒を飲んで、酔っぱらって大騒ぎをする。それが、仕事の楽しさ、やりがいだと勘違いをしている光景をよく見かける。"ごもっともだと思いました。そういった精神論のツケがまわってきているのが今ということ。仕事に打ち込めることを誇らしく思うことなどない、という言葉に救われました。 悩むことがあったら何度でも戻ってこようと思います。

Posted byブクログ

2022/06/28

とても共感できる内容だった。 他者からいいね、と言われることではなく、自分のやりたいことをやる。やりがいは人から与えられるものではないと再認識し、自分のこころに耳を傾ける時間を大事にしようと思う。大した趣味などなくても、本を読んだり、日記を書いたりする時間はそれに値するのではと思...

とても共感できる内容だった。 他者からいいね、と言われることではなく、自分のやりたいことをやる。やりがいは人から与えられるものではないと再認識し、自分のこころに耳を傾ける時間を大事にしようと思う。大した趣味などなくても、本を読んだり、日記を書いたりする時間はそれに値するのではと思う。 一部、共感できない点があるとすれば、あたたかさ。ご本人は冷たい言い方をしていると書いているが、内容はあたたかさを感じた。でも、やっぱり私は伝え方にもこだわりたい。できていないけど、 自分の中の憲法を定めていきたい。

Posted byブクログ

2022/06/19

今、世の中では「好きを仕事にしよう」「仕事にやりがいを持とう」という風潮が多い。 それが見つかれば結構だが、それを追い求めるあまりに疲弊したり悩みを深める人も多いだろう。 本書はそういった前向きな仕事論とは一線を画した、どちらかというと後ろ向きな本。 そもそも仕事というのは...

今、世の中では「好きを仕事にしよう」「仕事にやりがいを持とう」という風潮が多い。 それが見つかれば結構だが、それを追い求めるあまりに疲弊したり悩みを深める人も多いだろう。 本書はそういった前向きな仕事論とは一線を画した、どちらかというと後ろ向きな本。 そもそも仕事というのはそんなに大層なものか?という問いかけである。 個人的にはこの考えには賛成で、近頃はあまりにも就いている職業や年収、それに熱意があるかでその人物の全人格評価が下され過ぎているように感じる。 もっと仕事なんてこんなもんやくらいで割り切って人を見る方が健全な気もする。 いいなと思った考え。 ・どうなるのかを見る人は少なくて、こうあってほしいという見方をしているんだ ・すでに流行っている物、広く人気があるものはそこで商売をしてはいけないサインだと言える ・問題がどこにあるのか。それは見ているところ、探している所が狭すぎるのだ。そしてどんな仕事に就いても、社会は今後どうなっていくのかという意識を持つことは重要である。 ・長くここに居なければならないという心理が逆にもっと自分に適したところへ早めに移った方がいいと決断させるのである。 ・個人的な悩みのキイになるのは、一般論、客観論、抽象論である。 ・楽しくて仕方がない仕事はないのである。あると主張する人には「では、給料はいらない?」と聞いてみよう ・自分の価値観で判断すれば、収入が多かろうが少なかろうが、その中で十分に楽しめるという事。もし、どうしてもそれ以上のことをしたければ別の仕事を始めればよいという事である。 ・周りが何と言おうと、時代がどうであろうと、自分が正しいと決めた理想を守る。少しでもそこに近付こうとする姿勢、それが「人の強さ」であろう。 ・「仕事にやりがいを見つける生き方は素晴らしい。」というが、人間の価値はそんなことで決まるのではない。

Posted byブクログ

2022/05/09

読み進めていくと、要所要所で「他者からの目を気にしているからこんなつまらない事で悩んでいるのだ」というメッセージを受け取った。仕事を楽しいもの、やりがいがあるものであるべき、と決めつけているのは他者からの目や価値観からだと。なるほど確かにその通りだと思うし、それは仕事だけに限る話...

読み進めていくと、要所要所で「他者からの目を気にしているからこんなつまらない事で悩んでいるのだ」というメッセージを受け取った。仕事を楽しいもの、やりがいがあるものであるべき、と決めつけているのは他者からの目や価値観からだと。なるほど確かにその通りだと思うし、それは仕事だけに限る話ではなく普遍的な話であると思う一方、他者の目を気にせず、自分の価値観を信じて、好きなものに出合って邁進していけるのもまた簡単にできることではないとも感じ、作者のように生きていけるのも難しいものだよなと感じた。

Posted byブクログ