カフェ・デ・キリコ の商品レビュー
図書室の司書さんに勧められて読んだ一冊。 進路に悩んでいた高校生時代のわたしにぴったりでした。さすが司書さん!
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父が亡くなり、母とともに父の祖国イタリアへ移住し、カフェを開くことになった中学生の霧子。 自分のアイデンティティの不確かさと向き合いながら、道を切り開いていく。 1時間くらいのドラマでありそうな、一気に読めるストーリー。 「人生の三つの試練。それは愛すること、忘れること、許すこと...
父が亡くなり、母とともに父の祖国イタリアへ移住し、カフェを開くことになった中学生の霧子。 自分のアイデンティティの不確かさと向き合いながら、道を切り開いていく。 1時間くらいのドラマでありそうな、一気に読めるストーリー。 「人生の三つの試練。それは愛すること、忘れること、許すこと。」この言葉を使いたいがための舞台装置としてのストーリーという印象。ミラノに住むことになったら、という仮想体験ができたのは楽しかった。 残念ながら、人物の深さを感じられず、長いあらすじを読んでいるような感じだった。 「3時のアッコちゃん」ほどパワフルでもなく、「マカン・マラン」ほど滋養もなく、「妖怪アパート」ほど美味しそうでなく、惜しい!
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イタリアのミラノ、プレラ美大の近く、チョバッソ通りにあるギャラリー・バジリコという立派な画廊の建物の真ん中のあるトンネル。そのトンネルを抜けると気持ちのいい中庭があり、デ・キリコ家はある。 霧子は日本の中学2年生だ。イタリアに住む祖父と、イタリア人の父が相次いで亡くなり(祖父の死...
イタリアのミラノ、プレラ美大の近く、チョバッソ通りにあるギャラリー・バジリコという立派な画廊の建物の真ん中のあるトンネル。そのトンネルを抜けると気持ちのいい中庭があり、デ・キリコ家はある。 霧子は日本の中学2年生だ。イタリアに住む祖父と、イタリア人の父が相次いで亡くなり(祖父の死の知らせを聞いて慌てて帰国予定のたてている途中で自動車事故を起こしたため)、のこされた母と霧子は、イタリアのデ・キリコ家に住むことにした。 霧子は、イタリアの中学3年生に編入するため、9月の新学期に合わせて編入試験の勉強をする。イタリア語の日常会話や基礎文法は父に教えられていたけれど、ローマ史、ギリシャ史、欧州の地理、第二言語としてスペイン語かフランス語…考えただけで大変な試験だ。 母は古い家を少し改装して、ギャラリーカフェをする計画だ。だかそれも、はじめてのことなので、ちゃんと暮らしていけるかもわからない。お菓子作りは上手いけど、イタリアは物価も高い。 新学期がはじまるまで、イタリアになれること、お店準備と勉強をしなくてはならない霧子。そんな中、隣のバジリコ家の兄弟と出会う。兄のダヴィデは天使のような容姿の紳士的な高校2年生。弟のアンドレアは失礼な物言いで、容姿も兄とは似ていない。霧子と同じ中学3年生。 追試のため家庭教師をつけてアンドレアと一緒に勉強することになり、霧子はアンドレアのいいところも知っていくし、バジリコ家の複雑な家庭事情とその苦悩も知る。 設定が、そんなに複雑にしなくてもいいのに…とも思うけど、3百年も続く旧家なら、その複雑さも普通のことかもしれない。 帯にもある、〝愛すること、忘れること、そして許すこと〝がテーマ。スエーデンの諺にあるらしい「愛すること、忘れること、そして許すことは人生の三つの試練」…霧子は、「許すこと」を自分にも、そして母にも、祖父にも願う。 物語の中にでてくる小道具のセンスがいい。 キリコ•デ・キリコ。日本で言ったら、牧マキちゃんとか南ミナミちゃんみたいな、苗字と名前が同じ。それもなんか、いい。
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思春期向け 盛り込み過ぎで雑な感じはあるけど、魅力的な人物が多くて読みやすい。 イタリア人のパパ(故人)、明るいママ、中学生の霧子、天使のように美しい隣のお兄ちゃん、全く似てなくてひねくれた弟(同級生)、常連客の作家、謎のおじいさん、敵対するクラスメイト3人組。 ダヴィデがもう少...
思春期向け 盛り込み過ぎで雑な感じはあるけど、魅力的な人物が多くて読みやすい。 イタリア人のパパ(故人)、明るいママ、中学生の霧子、天使のように美しい隣のお兄ちゃん、全く似てなくてひねくれた弟(同級生)、常連客の作家、謎のおじいさん、敵対するクラスメイト3人組。 ダヴィデがもう少しクセのある人物かと思ったけど、そうでもなかった。 イタリアのカフェの空気感がいい。
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母と共にイタリアに越してきた、日本人とイタリア人のミックスの女の子。二人がそこで開くカフェ、そしてそこから連なる『家族』の話。 伏線というものがほとんどないので、人物ドラマに注目する小説なのだと思う。文章は軽くて読みやすい。ミラノ、カフェの気分になれる、いい本だった。
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父親を事故で亡くした、イタリア人と日本人のハーフである中学2年の霧子(本名キリコ•デ•キリコ)。同時期に父方の祖父が亡くなり、イタリアの「デ•キリコ家」の建物へ母親と引っ越した。 元がギャラリーカフェだったこともあり、家族2人でカフェを開くことになった。 霧子の父親は、母親との...
父親を事故で亡くした、イタリア人と日本人のハーフである中学2年の霧子(本名キリコ•デ•キリコ)。同時期に父方の祖父が亡くなり、イタリアの「デ•キリコ家」の建物へ母親と引っ越した。 元がギャラリーカフェだったこともあり、家族2人でカフェを開くことになった。 霧子の父親は、母親との結婚を許されず最終的に父親(霧子の祖父)に勘当されていた。そのため、霧子の母親は祖父を良く思っておらず、霧子も会ったことがない。そんな祖父が暮らしていた場所で、店を開くことを決意した。 隣家の「バジリコ家」の兄弟と仲良くなる。大変な編入試験に受かりイタリアの学校へ通う。クラスメイトとの言い合い。バジリコ兄弟の関係。母親と祖父の関係。 いくつかの出来事が描かれているが、かなり簡単に書かれている。そのため読みやすい反面、内容の浅さがもの足りなく感じる。 伝えたい事は、おそらく「家族のつながり」。血でつながっていようといまいと、家族になれる,大切と思えることを伝えたいのだと思う。 しかし1つの内容について、もっと細かい部分まで書いてほしかったという気持ちもある。 話がサラッと進むので、本を読まない子には良いかもしれないが。
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一般書みたいな装丁で、タイトルも「カフェ」なんておしゃれ~。なんだけど、実態は、思い切り中高生向け。 亡くなってしまった父が相続するはずだった古い建物をなんとかしようと母子でイタリアにやってきた中学生の霧子。 まず、イタリア語を覚えて地元の学校に編入するってのが、かなり大変だろ...
一般書みたいな装丁で、タイトルも「カフェ」なんておしゃれ~。なんだけど、実態は、思い切り中高生向け。 亡くなってしまった父が相続するはずだった古い建物をなんとかしようと母子でイタリアにやってきた中学生の霧子。 まず、イタリア語を覚えて地元の学校に編入するってのが、かなり大変だろう!?って思ってしまうこちらなんだけど、その辺が実にさらっと…。(かなり賢女子だと思われる) しかも、休業中のカフェを母子でオープンさせるという、これまた高いハードルがどどんと。 ありえねーべよ、こんなん、と斜めに構えつつも、もしかしたら高そうに感じるハードルも高いと思わなければ、なんとかなるもんでしょって思ってしまえばクリアできてしまうのかもしれない…って、気分に襲われるとこが、すごい。この話。 隣人のそれぞれいろいろ抱えてる兄弟とのやりとりや、イタリアの中学のエピソードも交えつつ、群れない女子:霧子の雄姿。彼女が立っているのは大人への入り口だ。(そう思うと表紙のトンネルが意味をもってくるね) 肩肘はらずに読書を楽しめて、しかも、ラノベの独特のノリは皆無なので、「一般」中学生女子にかなりおすすめ。
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コーヒー飲みながらゆっくり読みたいお話。そして、イタリアに行ってみたくなる(笑)父が亡くなった後、祖父も亡くなったという連絡を受け、祖父の財産を相続することになった霧子。それはイタリアにいる家で、住まないのなら相続できないという条件付きだった。主人公の霧子がいい子なので(いい子す...
コーヒー飲みながらゆっくり読みたいお話。そして、イタリアに行ってみたくなる(笑)父が亡くなった後、祖父も亡くなったという連絡を受け、祖父の財産を相続することになった霧子。それはイタリアにいる家で、住まないのなら相続できないという条件付きだった。主人公の霧子がいい子なので(いい子すぎるところもあるが)、つい応援しながら読んでしまった。
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家族の形を模索していく話。 登場人物の家庭環境も訳あり。 気持ち悪くなる話しではなく、 読みやすく、暖かさに囲まれた内容。 愛すること、忘れること、許すことがテーマ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
イタリアで母と一緒にギャラリー&カフェを開くことになった霧子。 そこは父の故郷で、由緒ある建物でした。父との結婚を許されず、関係を断っていた霧子たちでしたが、父が亡くなって、さらに家の持ち主だった祖父も亡くなったので、イタリアに帰って来たのでした。 隣に住む笑顔のすてきなダヴィデ、生意気なアンドレアと過ごしながら、お店を手伝ったり、学校で友人もできて、少しづつイタリアでの生活にも慣れていきます。 横柄な態度のアンドレアの身の上や、毎日訪れてくる寡黙な老人、物語は複雑に絡み合っていきます。 最後には、家族の形態はどうであれ、絆は固いものなのだと思わせます。 この話、何もイタリアでなくてもいいかな・・と。家柄やカフェの雰囲気を出すためなのか・・ カフェで出すお菓子は、とても美味しそうでした。 霧子の名前が、キリコ・デ・キリコっていうのも面白かったけど。
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