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脊梁山脈 の商品レビュー

3.5

26件のお客様レビュー

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2014/07/22

結構古い価値観の作家? 力業? 日本書紀に関する記述はのめり込みが目立つ。 でも最後まで読んだのは、この作家の誠意を感じたから…

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2014/07/08

敗戦後、内地引き上げ時に出会った男(木地師)を捜すことが生きる目的の無い主人公の生きる糧となり復活して行く姿を縦軸に、木地師の歴史的運命を古代国家成立の舞台で捉えることを横軸に展開していく秀逸なる物語である。

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2014/06/02

素晴らしい。 物語、人物、文章、どれもこれも言うこと無し。 戦後の痛み、木地師の世界、山の描写、男女の悲哀、古代史への考察、 これらがしっとりと重なり合い、ゆっくりと進みながらも、 要所要所で心乱され、どんどん惹き込まれていく。 佳江と多希子、そして母、 女は強く、痛々しく、...

素晴らしい。 物語、人物、文章、どれもこれも言うこと無し。 戦後の痛み、木地師の世界、山の描写、男女の悲哀、古代史への考察、 これらがしっとりと重なり合い、ゆっくりと進みながらも、 要所要所で心乱され、どんどん惹き込まれていく。 佳江と多希子、そして母、 女は強く、痛々しく、現実を受け入れ、生きていく。 それに比べて信幸の何と甘いことか。 男ってなんでこう夢想の中で生きていけるのか。 しかし、そこからこそ生まれるものもある。 蘇我氏王家説は、面白かった。 歴史は改変される。結局真実は分からない。 それでも、人はそれを求めずにはいられないのだと思う。

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2014/05/26

いま生きている作家でいちばん好きな作家、乙川さん初の現代小説。 時代は戦後すぐの木地師の話。復員中に世話になった人に恩返しにいくところから木地師との関わりが始まる。古代史や日本書紀のくだりは、正直ついていけなかったが、旅の様子や多希子の芸ごとの場面は、時代小説でも得意としているこ...

いま生きている作家でいちばん好きな作家、乙川さん初の現代小説。 時代は戦後すぐの木地師の話。復員中に世話になった人に恩返しにいくところから木地師との関わりが始まる。古代史や日本書紀のくだりは、正直ついていけなかったが、旅の様子や多希子の芸ごとの場面は、時代小説でも得意としていることから安心して読めた。 感想としては重かったなあ・・・氏の本でなければ手は伸ばさなかったであろうと思う。

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2014/05/03

復員軍人が”木地師”のルーツを追う旅を描いたストーリー。日本書紀の解釈をめぐる部分はちょっとシンドくて、そういう感じの数ページは"斜め読み"してしまいました。m(_)m

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2014/04/25

上品な感じです。 60年台の日本映画風。小津安二郎とか成瀬成瀬巳喜男みたいな小説です。 乙川さんの作品は初めてですが、文章が素晴らしく 登場人物も品があり好ましい。 他の作品も読んでみたくなりました。

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2014/03/14

現代小説と言っても、昭和20年代の戦後復興の時期の物語です。戦争に傷ついた人たちが懸命に生きていくなかで、主人公が木地師とか秦氏とか天皇の万世一系とかを調べ、考えていきます。 戦後復興時期の社会の様子や人の生き方・悩みなどが知れて参考になりました。 木地師までの話は興味深かったで...

現代小説と言っても、昭和20年代の戦後復興の時期の物語です。戦争に傷ついた人たちが懸命に生きていくなかで、主人公が木地師とか秦氏とか天皇の万世一系とかを調べ、考えていきます。 戦後復興時期の社会の様子や人の生き方・悩みなどが知れて参考になりました。 木地師までの話は興味深かったですが、日本書紀に関する記述は入れなかった方が良かったと思いました。新解釈の根拠説明が十分でなく、納得性が弱かったです。また、戦争との絡みで天皇家の万世一系問題を書くなら、そのようなストーリー展開が必要と感じました。

Posted byブクログ

2013/12/26

山脈、と題にあるので山の話と思い図書館で借りる。思いのほか重厚な内容でとても良かった。古代史のあたりはマニアック過ぎてついていけなかったけれども。木地師の世界や渡来人・帰化人との繋がりはとても楽しんで知る事ができた。

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2013/12/11

復員時に親切にしてもらった男小椋を探して木地師の世界に係わり、そのルーツを求める旅に出る。木地師の根源を調べるところは上質のミステリーを読むようで古代史に新たな視点からの切り込みも見せて、非常に面白かった。山々の清冽な空気も気持ちの良いものだった。こういった世界でありながら、優柔...

復員時に親切にしてもらった男小椋を探して木地師の世界に係わり、そのルーツを求める旅に出る。木地師の根源を調べるところは上質のミステリーを読むようで古代史に新たな視点からの切り込みも見せて、非常に面白かった。山々の清冽な空気も気持ちの良いものだった。こういった世界でありながら、優柔不断な主人公に二人の女性を絡ませているのが、恋愛小説としては面白くはあったけれど、イライラさせられもした。

Posted byブクログ

2013/12/05

骨太の作品です 敗戦直後からの15年を このような視点から眺めていく作品を読んだのは 初めてのような気がする 途中で挫けそうになりましたが 結局 最後まで行きつきました 青息吐息で終末を迎えた 久しぶりの小説でした

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