蒸気機関車と血染めの外套 の商品レビュー
お気に入りのアランナ・ナイトの本。 ファロ警部補シリーズの3冊目。 医師の妻が姿を消し、犯罪の匂いがするものの、遺体もそれ以上の証拠も発見できない。 ラスト、こう来たか!とびっくりしてしまう展開です。
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毎回、この作品を読んで思ってたことですが…この人必要だった?と思う人物が登場しますね。前作品に比べると今回は少なかったように思いますが。 また出て欲しいなぁ、と思った娘ちゃんはやはり登場せず残念でした。 お話としては三作の中で一番面白かったです。特に終盤。分かるようで分からない、...
毎回、この作品を読んで思ってたことですが…この人必要だった?と思う人物が登場しますね。前作品に比べると今回は少なかったように思いますが。 また出て欲しいなぁ、と思った娘ちゃんはやはり登場せず残念でした。 お話としては三作の中で一番面白かったです。特に終盤。分かるようで分からない、掴めるようで掴めない犯人像がハラハラしました。最後の展開は「えー」って感じがすっごくありますが、まとまった感じです。 とりあえず、ヴィンスが彼女に恋した理由がいまいち(笑) 惹かれてしまうのも分からないでもないですが、あそこまで思い入れるほど好きになるかな?とちょっと疑問。 この作品は季節感が感じられて良いですね。 景色が綺麗。 早く続きが刊行されないかなぁ。
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ファロ警部補のシリーズ3作目。 19世紀、まだ蒸気機関車も珍しい時代。 スコットランドの首都エジンバラでの事件簿です。 警察医ケラーの妻メイベルが行方不明となった。 妹のところへ行くと蒸気機関車に乗ったらしいのだが。 二週間後、線路際の雪の中で、メイベルの外套が発見される。肉き...
ファロ警部補のシリーズ3作目。 19世紀、まだ蒸気機関車も珍しい時代。 スコットランドの首都エジンバラでの事件簿です。 警察医ケラーの妻メイベルが行方不明となった。 妹のところへ行くと蒸気機関車に乗ったらしいのだが。 二週間後、線路際の雪の中で、メイベルの外套が発見される。肉きりナイフとともに。 ファロ警部補は義理の息子(亡き妻の連れ子)で若手の医師ヴィンスと二人暮らし。 義理の仲にしては心通い合い、互いに認め合う良い関係なのが微笑ましい。 ファロはヴィンスと一緒に、ケラー夫妻の晩餐会に招待されたこともあった。奇妙な晩餐会の様子が興味深い。 ヴィンスは、年上の女性で不幸な結婚に悩むメイベルに恋していたらしい。 地味で大人しいが優しく機知もあるメイベル。 メイベルは傲慢で偏屈な夫につれなくされても、愛してはいたらしいのだが‥ 薄い本なので、歴史ものにしては書き込みは浅く、あっという間に話は進みます。ミステリ慣れしていたら、真相もわかるでしょう。 警察機構も捜査方法もまだしっかりしていない時代なのでね~~ファロが遅れをとるのは致し方ないかも。 19世紀の雰囲気が好きなので、それは楽しめますが、評価するとなると、並外れてはいないかな‥ この時代に女性のおかれた立場という意味では、やむを得ないけれど、もう少し違うニュアンスで描かれたほうが好みだな、なんて。 ファロ警部補は成人した息子がいるせいか?老け込んだような気分でいるけど、実は見た目も十分女性にもてる魅力的な中年男のようです。
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2013/06/15:表紙のけだるそうな感じの青年(ヴィンス)が気になって購入。 話はまとまっていて読みやすかったですが、いきなりこの本から読み始めたせいか、シンプルなトリックで早い段階で犯人の予想ついてしまったせいか、はたまたヴィンスが最初から最後まで全然役立ってないせいかなん...
2013/06/15:表紙のけだるそうな感じの青年(ヴィンス)が気になって購入。 話はまとまっていて読みやすかったですが、いきなりこの本から読み始めたせいか、シンプルなトリックで早い段階で犯人の予想ついてしまったせいか、はたまたヴィンスが最初から最後まで全然役立ってないせいかなんとも微妙な読後感でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
シリーズ3作目。 前作が驚愕の展開だったので今後どうなってしまうんだろうかと思っていましたが、そのあたりのことには特に触れられず通常捜査。がっかりしたようなほっとしたような。 毎回親子で事件について話し合い解決に向かいます。息子のヴィンスはワトソン役のような立場ではありますが、こういった探偵役とワトソン役がいる小説で語り手が探偵役というのはちょっと新鮮。 二人の会話は事件の考察においても重要ですが、義理でありながらも強い絆で結ばれている親子というのが素敵で、この家族愛がシリーズの最大の魅力といってもいいと思います。 ただ、わたしはファロ警部補のキャラクターがあまり好きではありません。女性にもてるも自覚していない真面目で高潔な人物像と、優秀な部下に嫉妬して嫌味を言ったり、体面ばかり気にする上司にイライラしたりする人間らしいお茶目さが一致しないです。 事件はタイトルの通り血染めの外套が発見されたところから端を発し、隠された人間関係が浮き彫りになっていくにつれて陰鬱さが増します。 いつまでも死体が発見されないので決め手に欠けて、有耶無耶な不気味な雰囲気だけが続くのが気持ち悪さがいいです。 フーダニットとしては単純ですが、最初から最後まで気分の悪い展開、ラストも非常に苦々しい。しかし、嫌だ嫌だと思いつつも引き込まれました。 犯人を非常に愚かだとは思うもの、全く理解できないと突き放すことが出来ません。 こういう人間関係は決して珍しくないのではないでしょうか。 一応の解決を見せた事件ですが、今後の事を思うとこれまでよりももっと悪い。恐ろしいと思いつつばかばかしさも感じます。
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