科学技術をよく考える の商品レビュー
2023-05-03 思索と言うよりスキルに主眼を置いた本。1番思い知ったのは、議論は相手をやり込めるためのものではなく、新しい視点を得るための活動という点。論争相手は敵ではなくむしろ次に進むための協力者。いや、わかってはいるんだけどね、という話でもある。
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Critical thinkingをなかなか理解できず、どのように思考していくかわからなかったけど、この本を読んで少し体が覚えたような気がした。言葉では上手く表せないけど、読む前と後では自分の考え方、見方などが変わった気がする。これをきっかけに上手に物事を考えていきたい。
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これはとてもよく工夫がなされたクリティカルシンキングの練習帳。論争のある科学のトピックを事例として取り上げているので内容的におもしろく、またクリティカルシンキングで重要になる論理学(誤謬)の話と、心理学(認知バイアス)の話も適切に解説されている。一応STSとなっているが、倫理学関...
これはとてもよく工夫がなされたクリティカルシンキングの練習帳。論争のある科学のトピックを事例として取り上げているので内容的におもしろく、またクリティカルシンキングで重要になる論理学(誤謬)の話と、心理学(認知バイアス)の話も適切に解説されている。一応STSとなっているが、倫理学関係者も読む必要がある。
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各ユニットの議論の内容が正確かどうかはあまり問題ではなく、論理展開がどうなっているかを考える題材として扱うべきものなのだろうと思う。そういう意味では面白いし、非常によくできていると思う。おすすめ。
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10個のトランスサイエンス的問題,社会的問題について,問題の背景,対立する2つの立場からの主張,そういったことを話すために必要な議論の前提,作法(論理学の話)などについてまとめられている,クリティカルシンキングの練習帳(サブタイトルの通りだな)。1つのお題を取り出して使うこともで...
10個のトランスサイエンス的問題,社会的問題について,問題の背景,対立する2つの立場からの主張,そういったことを話すために必要な議論の前提,作法(論理学の話)などについてまとめられている,クリティカルシンキングの練習帳(サブタイトルの通りだな)。1つのお題を取り出して使うこともできそうだけど,議論の作法に関する部分はできれば全部さらっておきたい感じ(指導に使うには,という話)。サポート等の情報はhttp://tiseda.sakura.ne.jp/ct_sts/を参照。
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CTの基礎を学びたいと言う人にはうってつけなのではないかと思った。それはCT自体について本格的に学びたいと言うよりも、実際にその場で学びながら議論について論じるメソッドを体験して定着させることによって今後の建設的な議論の指針を手に入れると言う意味でのうってつけである。本格的に学ぼ...
CTの基礎を学びたいと言う人にはうってつけなのではないかと思った。それはCT自体について本格的に学びたいと言うよりも、実際にその場で学びながら議論について論じるメソッドを体験して定着させることによって今後の建設的な議論の指針を手に入れると言う意味でのうってつけである。本格的に学ぼうと思えばもっと専門的な書物が必要であると思われる程度の優しい方法ではあるが、だからこそ無理せず正確な議論と言う概念に触れられる。普段からそのような考え方をしたことのない人にこそ読んで欲しい。
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科学や技術に関する論争を題材にクリティカルシンキングを身につけるという意図はいいとして,闘わされる主張の妥当性が対等と言いにくいものがありバランスに欠けるのが難点。各論争に決着をつけるのが本書の目的ではないとはいえ,科学技術と銘打たれた本を手に取る読者は何がしかの指針を求めている...
科学や技術に関する論争を題材にクリティカルシンキングを身につけるという意図はいいとして,闘わされる主張の妥当性が対等と言いにくいものがありバランスに欠けるのが難点。各論争に決着をつけるのが本書の目的ではないとはいえ,科学技術と銘打たれた本を手に取る読者は何がしかの指針を求めているとも思うのだが…。 喫煙の害,血液型と性格の関連性,脳トレの根拠…。自分の中ではもうとっくに決着がついてると思っていたこういうテーマについての議論がことごとく相対化されてしまっていて,「あなたはどちらの議論に説得力を感じただろうか?またその理由は何だろうか?」と問われても困惑してしまう。震災以降,ネット空間でSTSがダメ出しされてたのはこういうことだったのか,と。 「はじめに」にあるように,議論の前提となる事実については虚偽が入り込まないよう慎重を期しているようではある。が,逆に「それでもこれほど議論を相対化できるのか…」とむしろ感慨深かった。EM菌やホメオパシーや千島学説や(科学ではないが)江戸しぐさなんかも,本書に示されたスキルをもってすれば擁護できてしまうのではなかろうか…。論争テクニックの巧拙で結果が左右されてしまうような話は,科学ではないと思うのだが。皆が科学的思考に長けてるわけでないのは重々承知だけれど,社会は科学をこんな風にしか捉えられないんだろうか。 これまで著書を読んできて良いと思っていた伊勢田先生,戸田山先生が編者ということで,期待してたのだがちょっと残念。
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Thinking Critically: on Science, Technology and Society ― http://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-0728-3.html , http://tiseda.sakura.ne.j...
Thinking Critically: on Science, Technology and Society ― http://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-0728-3.html , http://tiseda.sakura.ne.jp/ct_sts/
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いただきました。ありがとうございます。 科学技術クリシン本で、最初っから政策判断や価値判断がはいっていて目新しい。課題文も複数人で書きおろしたりしているのね。他にもいろいろ野心的。 大学の少人数〜中規模授業のテキストな感じで、情報量が多いので通読には向かないかもしれな...
いただきました。ありがとうございます。 科学技術クリシン本で、最初っから政策判断や価値判断がはいっていて目新しい。課題文も複数人で書きおろしたりしているのね。他にもいろいろ野心的。 大学の少人数〜中規模授業のテキストな感じで、情報量が多いので通読には向かないかもしれないが、勉強になることも多い。 目玉(?)の一つのメタクリシンや社会的クリシンとかはもう少し説明して欲しかった気はする。
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