憲法の創造力 の商品レビュー
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憲法の入門書。 なぜか、章の冒頭に時々同級生の「トミナガ」が登場し、ユニークなエピソードが披露される。これに引き込まれ本論は法律解釈の専門的な議論から離れ、一般常識を使った想像力により、法律の解釈を創造するというアプローチ。 もちろん、判例や通説も紹介されており、独善的な内容ではない。憲法にこんな考え方もできるのか、と新鮮な気持ちになった一冊。
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最近注目されている気鋭の憲法学者による本。「憲法が今の社会や時代にそぐわないから変えるべきだ」とか、「憲法の理念が~だからその原則に従うべきだ」とかの極端な主張にすぐに行ってしまうのではなく、憲法の基本的な性格や特徴を踏まえた上で、憲法に関係する世の中の問題をじっくり考えて、「...
最近注目されている気鋭の憲法学者による本。「憲法が今の社会や時代にそぐわないから変えるべきだ」とか、「憲法の理念が~だからその原則に従うべきだ」とかの極端な主張にすぐに行ってしまうのではなく、憲法の基本的な性格や特徴を踏まえた上で、憲法に関係する世の中の問題をじっくり考えて、「もし…だったらどうなるのか?」という想像力を働かせ、すぐに極端化するような思い込みを避けるように説く一冊。いわゆる「憲法問題のケーススタディ入門」と言ったところ。非常に読みやすい。
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「憲法の想像力」を経て、「創造力」に進んだステージ。学校で「君が代」を歌わせる問題が、「君が代」でなくて「ビューティフル・サンデー」だったらどうなるのか。それを同列に扱うのをイカンというのなら、それを他者に押し付けることも憲法は禁止している。 憲法は、新しくするとか改正するとかが...
「憲法の想像力」を経て、「創造力」に進んだステージ。学校で「君が代」を歌わせる問題が、「君が代」でなくて「ビューティフル・サンデー」だったらどうなるのか。それを同列に扱うのをイカンというのなら、それを他者に押し付けることも憲法は禁止している。 憲法は、新しくするとか改正するとかが大事なのではなくて、そこから想像力を使ってよい国を創造するのがよいことだ、と。かなり砕けた書き方で読みやすく、そしてその想像力と創造力が染みてくるではないか(簡単すぎて怖いけど)。 憲法というと、眉間に皺をよせ、頭に血を上らせて、となりがちだけど、これは上機嫌に憲法を語れそうだ。選挙結果は白紙委任ではない。裁判所だって、どうでるか。今こそ、下地を持っておきたい。
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「ニッポンのジレンマ」に出演していた若手憲法学者の本。テレビ出演時の意見が興味深かったので、購読。 <国家と憲法の定義> 国家:権力を作ることを目的とした組織。 権力:暴力を背景に有無を言わさず人に言うことを聞かせる権利のこと。 憲法:国家のルール。国家の領域範囲、王位継承の方法、裁判の手続き、軍隊の指揮権の所在などを決めたもの。 <入学式での「君が代」ピアノ伴奏拒否事件の判決について> ・入学式で「君が代」伴奏を拒否したピアノ教員は、「君が代」を軍国主義と結びつけて拒否した。 ・反対論者は、「君が代」を古い日本の歴史と結びつけて擁護した。 ・どちらも「君が代」と思想、歴史的価値の連関を認めている。 ・最高裁は、「君が代」の固有の意味や、歴史的価値について考察することを留保した。「君が代」は今国歌なのだから、入学式で歌うことに問題ないとドライに扱った。 ・憲法は、個人的なこだわりを他者に強いることを否定する立場を取っている。 <生存権保障> ・人間が人間らしく再生産される社会の創造は我々の義務。 <憲法9条の想像力> ・9条は自衛のための必要最小限の自衛権を認めている。 ・憲法9条は世界の中で特殊な憲法なんかではなく、むしろ世界で主流の考え方。自衛以外で戦争するのは、世界では侵略行為と呼ばれる。9条が言っているのは、国際法の常識に照らしてみれば、実は当たり前のこと。
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裁判員制度、確かに裁判員法は上から目線だな。でも、専門性の高い仕事ってある程度は上から目線が必要だと思う。
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改憲が叫ばれてる近頃、法律の類にはからっきしダメな自分ですが少し興味が持てた1冊になったと思います。素人ながら、法律って言葉の綾というか言葉遊びじゃないかと思ったり。言葉の意味する範囲ってのは曖昧だな・・。
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憲法の入門書。扱われているテーマは、今流行のものが中心。 個人的に、筆者の鋭い指摘には、気付かされること、 考えさせられることが多かった。とりわけ、生活保護に関する指摘では、なるほど、と思った。あとは、思い込み程恐ろしいものはないということか。
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最新判例を素材にした憲法の入門書。 著者の見解が前面に押し出されているが、最高裁の論理を丁寧に分析しているので、司法試験受験生にとっても参考になると思う。 特に、第一章(君が代不起立問題)、第二章(一票の較差)、第六章(公務員の政治的行為)については、司法試験論文で出題されても文...
最新判例を素材にした憲法の入門書。 著者の見解が前面に押し出されているが、最高裁の論理を丁寧に分析しているので、司法試験受験生にとっても参考になると思う。 特に、第一章(君が代不起立問題)、第二章(一票の較差)、第六章(公務員の政治的行為)については、司法試験論文で出題されても文句が言えない分野だと思うので、本書を読んで議論の要点を押さえておくことは有用だと思った(もっとも、君が代不起立問題についてはその性質上、そのままの事例が試験に出ることはないと思うが)。 個人的に、裁判員制度や生存権についての記述はあまり説得力を感じなかったが、全体的には参考になる部分が多く、面白かった。
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