オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史(1) の商品レビュー
ここに書いてあることの全てが真実かどうか、僕には分からない。 けれど、これが事実であると考えた方が、対戦後のアメリカの振る舞いが、あるいはアメリカに対する他国との反発が、あるいはロシアの西側諸国に対する言動が、説明しやすくなるような気がする。 そういう意味で興味深い本だと思う。...
ここに書いてあることの全てが真実かどうか、僕には分からない。 けれど、これが事実であると考えた方が、対戦後のアメリカの振る舞いが、あるいはアメリカに対する他国との反発が、あるいはロシアの西側諸国に対する言動が、説明しやすくなるような気がする。 そういう意味で興味深い本だと思う。 翻訳本ならではというか、そもそもの歴史的共通理解がないが故の読みにくさがあり、星4つ。 アメリカが、いや、列強諸国が、他国民や平和のために、(ひとりひとりの自国民のためにさえ)政治的決断をすることなど無いことを、改めて思い知らされる。 それは、列強諸国になろうとして列強諸国のまねをした、かつての日本を見ても明らかである。 この本は、アメリカ人のアメリカ観を是正すべく、アメリカ人の手で書かれた本である。 だから、この本を読んで、日本人がアメリカを非難するのは違うだろうと思う。
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・西洋が世界の勝利者になったのは、西洋の思想、価値観、宗教が優れていたからではなく、 むしろ組織的な暴力をふるうことに優れていたからである。 ・我が国の歴史の中で日本人ほど忌み嫌われた敵はいないだろう(ピュリッツァー賞受賞歴史学者アラン・ネヴィンス) ・原爆被爆者、峠三吉の詩「八...
・西洋が世界の勝利者になったのは、西洋の思想、価値観、宗教が優れていたからではなく、 むしろ組織的な暴力をふるうことに優れていたからである。 ・我が国の歴史の中で日本人ほど忌み嫌われた敵はいないだろう(ピュリッツァー賞受賞歴史学者アラン・ネヴィンス) ・原爆被爆者、峠三吉の詩「八月六日」 ”あの閃光が忘れえようか” ・原子爆弾の投下に「これは史上最大の出来事だ!」と喝采を叫んだトルーマンに対してある民主党党員が大統領宛に打った電報 「無辜(むこ)の人を死に至らしめる兵器に歓喜するなど、かりそめにもアメリカ合衆国の大統領たるもののなすべきことではない。 喜んだ理由が破壊ではなく、破壊に終止符を打ったことにあると明確にしていただきたい。」 ・アイゼンハワー 私は2つの理由で原爆使用は反対だと言った。 第一に、日本は降伏する用意ができており、あのような恐ろしい兵器を使用する必要はなかった。 第二に、私は自国があのような兵器を用いる最初の国になるのを見たくはなかった。
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【由来】 ・ 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・「オリバー・ストーンの現代アメリカ史がやたらにおもしろい。まだ二巻の途中...
【由来】 ・ 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・「オリバー・ストーンの現代アメリカ史がやたらにおもしろい。まだ二巻の途中だが、これは必読。アメリカが世界で最も恥知らずな国だということが、よくわかる。 松岡正剛日刊セイゴオ「ひび」2014/03/06」
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ウッドロー・ウィルソンのまさしくTPP条約ISD条項を彷彿させる発言。 「門戸を閉ざしている国々には、その扉を叩き壊してでも開国させねばならない……。資本家たちによって獲得された利権は、たとえそれに反感を抱く国々の主権がその過程で蹂躙されようとも、我が国の使節によって保護されねば...
ウッドロー・ウィルソンのまさしくTPP条約ISD条項を彷彿させる発言。 「門戸を閉ざしている国々には、その扉を叩き壊してでも開国させねばならない……。資本家たちによって獲得された利権は、たとえそれに反感を抱く国々の主権がその過程で蹂躙されようとも、我が国の使節によって保護されねばならない」 これが1907年プリンストン大学総長時代の言葉であるとは。 19世紀末の相次ぐ恐慌がアメリカをモンロー主義を放棄させ、太平洋へと向かわせる。様々な紆余曲折を経ながらも、自由主義国は小さな国々の主権やそこに暮らす人々の暮らしよりも、資本家の財産権を優先させてきた。グローバリゼーションの動きは、TWOからFTAへとさらに貿易の自由化を推し進めている。その先に何が待っているのだろうか。あと15年もすればその姿が見えてくるであろう。
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アメリカの建国から第一次世界大戦そして第二次世界大戦の経緯をオリバーストーン氏 によって詳細に語られた良書です。
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本著はアメリカ現代史を権力に対して批判的な観点で描いたもの。詰まり歴史を教科書的には触れられていない側面から考察しているところに面白さがある。 特にアメリカという国は自由を標榜する啓蒙主義的な側面と産業資本・金融資本を背景とした実利主義的な側面の両面があり、それを意識しないと国家...
本著はアメリカ現代史を権力に対して批判的な観点で描いたもの。詰まり歴史を教科書的には触れられていない側面から考察しているところに面白さがある。 特にアメリカという国は自由を標榜する啓蒙主義的な側面と産業資本・金融資本を背景とした実利主義的な側面の両面があり、それを意識しないと国家の在り方を正しく理解できないのだと思う。 本編は主に第一次世界大戦から第二次世界大戦までをテーマにし、特に最後は広島、長崎への原爆投下の深層について明らかにしていく。 原爆投下不要論は既論評として認識していたが、過去の歴史を遡ってみるとその納得感も高まる。 日本人は自国のこととして様々な観点を理解しておく必要があるのだろう。 アメリカが『世界の警察』になったのは然程昔のことではない。次編以降を読むことでその辺りの理解も深まるのではないか。 2016年大統領選に向けて、アメリカの世界への関わり方が大いに議論されているところでもあり、この歴史的な変遷はよく理解しておきたいところ。
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アメリカの歴史の裏側を記述した内容。 面白いが、アメリカの傲慢さ・帝国主義に腹立ちを覚える。 原爆投下は、不要であった。ソ連に対する自己顕示であったのか。トルーマンをはじめ、愚かな人間が米国大統領になることの怖さを知る。
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科学者の戦争 科学は平時には人類に属し、戦時には祖国に属する トルーマンの人種差別意識、皆殺しも辞さぬ反日感情 原爆の使用は、壮大な見せ物、 ソ連への牽制
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第一次大戦から第二次大戦原爆投下までの歴史。アメリカのリベラルな立場から語られている。内容はかなり重く、考えさせられる。アメリカは第一次世界大戦の時には化学兵器であるマスタードガスを大量に製造していたが使うチャンスがなかった。しかし、原爆はそれを開発し使用した。マスタードガスの話...
第一次大戦から第二次大戦原爆投下までの歴史。アメリカのリベラルな立場から語られている。内容はかなり重く、考えさせられる。アメリカは第一次世界大戦の時には化学兵器であるマスタードガスを大量に製造していたが使うチャンスがなかった。しかし、原爆はそれを開発し使用した。マスタードガスの話は知らなかったが、原爆の話はその使用に大いに議論のあるところだ。そもそも、第一次世界大戦の前からアメリカの銀行家のためにアメリカ軍が彼らの利益を守るために利用されていたこと、そして、彼らが死の商人として大いに利益を上げていたことが語られる。また、第二次世界大戦ではアメリカではドイツ、イギリス人とは違い人種差別により日本人は駆除されるべきゴキブリ程度にしか思われていなかったこと、日本の降伏は時間の問題だったにも関わらず、原爆は投下されたこと、トルーマンがなぜ副大統領になったのかなど様々な内容が語られる。無差別戦略爆撃や原爆の使用がナチスドイツとそれほど変わらないと考えるアメリカ人がいることに救いを感じる。それでもやはり勝てば官軍で結局は彼らの都合のいいように歴史は語られてきたように思える。
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※このレビューにはネタバレを含みます
オリバーストーン監督による輝かしいアメリカ史の裏側。冷静な目でそのときアメリカはどうだったのかについて書かれています。この1巻では2つの世界大戦と原爆について。冷静なアメリカ人の目線の内容があり、今までの日本人としての目線で見ていたものに新しい気づきを与えていただけました。とはいえ、おおよそ想像のついた刺激のある話ではありません。今まで言われていたことに確信が付け足されたような形です。敢えて言うなれば、これをアメリカ人が書いたということは驚きでした。
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