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物語 シンガポールの歴史 の商品レビュー

4.1

47件のお客様レビュー

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2026/04/11

今や日本の一人当たりGDPを上回るシンガポールの歴史を記した本。イギリスの植民地としてスタートし、ラッフルズによる開発を通じて発展した。その後、第二次世界大戦中には日本軍の支配を受け、戦後はイギリスから独立するも、間もなくマレーシアから追放されるなど困難な状況に陥る。しかし、人民...

今や日本の一人当たりGDPを上回るシンガポールの歴史を記した本。イギリスの植民地としてスタートし、ラッフルズによる開発を通じて発展した。その後、第二次世界大戦中には日本軍の支配を受け、戦後はイギリスから独立するも、間もなくマレーシアから追放されるなど困難な状況に陥る。しかし、人民行動党とリー・クアンユーの強力なリーダーシップのもと、経済発展を最優先課題とする、いわゆる「シンガポール株式会社」として多様な施策が実行されていった。その結果、目覚ましい経済成長を達成する一方で、韓国・フィリピン・台湾などで民主化が進んだ1980年代末から1990年代にかけても、人民行動党による一党支配が維持され続けた点は興味深い。リー・クアンユー引退後、ゴーチョクトンやリーシェンロンの時代まで触れられている。ASEAN各国や台湾・香港等他の中華系国家とも違う道を進む同国の今後が気になるところである。

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2026/02/26

シンガポールに出張に行くことがあり、その度に、他の東南アジアと圧倒的に違う街の雰囲気、常に優しくフレンドリーなシンガポール人、英語と中国語を巧みに操るビジネスマンなど、すごいなぁと思うことが多く歴史に興味を持ち本書を読んだ。 これまで知らなかったことが多く、かつ、非常に読みやすく...

シンガポールに出張に行くことがあり、その度に、他の東南アジアと圧倒的に違う街の雰囲気、常に優しくフレンドリーなシンガポール人、英語と中国語を巧みに操るビジネスマンなど、すごいなぁと思うことが多く歴史に興味を持ち本書を読んだ。 これまで知らなかったことが多く、かつ、非常に読みやすくど素人の自分には新たな発見の連続でとても興味をそそられた。

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2026/01/08

少し情報は古いがとても面白く、またよくまとまっていると思う。特にシンガポールの民主主義についてこの本を通してよく理解できた。

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2025/04/18

シンガポールに旅行に行くにあたり、シンガポールの歴史って意外と知らないなと思い読んでみた。 イギリス植民地時代、日本統治下時代、リークアンユー時代あたりまででシンガポールの国としての成立ちや特性を大方知ることができ、実際に現地でその名残を感じることができて良かった。 ※中華街、リ...

シンガポールに旅行に行くにあたり、シンガポールの歴史って意外と知らないなと思い読んでみた。 イギリス植民地時代、日本統治下時代、リークアンユー時代あたりまででシンガポールの国としての成立ちや特性を大方知ることができ、実際に現地でその名残を感じることができて良かった。 ※中華街、リトル・インディア、アラブ街がどういう経緯で出来ていったのか。 どのように経済成長を遂げたのか。 その後の政権での政治や経済の話は旅行目的であればあまり読まなくても良いと思った。

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2025/01/02

シンガポールの歴史に関する入門書として、シンガポールの起源から現代までの流れの大枠ができるだけ第三者の目線から記されており、理解が進んだ。 国家が社会を作った珍しい国であり、悪魔と貿易してでも経済発展させなければならないというプラグマティズムに寄せた国家運営をするに至る過程など...

シンガポールの歴史に関する入門書として、シンガポールの起源から現代までの流れの大枠ができるだけ第三者の目線から記されており、理解が進んだ。 国家が社会を作った珍しい国であり、悪魔と貿易してでも経済発展させなければならないというプラグマティズムに寄せた国家運営をするに至る過程などが興味深い。 ここからリークワンユーの自伝等を読んでみたくなった。

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2024/05/27

シンガポール国立博物館は1990年代までの展示が殆どなのでこの本でゴー政権以降のシンガポールについて詳しく知ることが出来てためになりました。

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2024/03/11

シンガポールに留学、移住するなら絶対に持って行きたい1冊。シンガポールの歴史、経済、政治、全てが学べます。 シンガポールに来る前、この国の歴史について全くわからず、なんかゆるっと「安全だけど厳しい国」という認識でしたが、この本を読む中でなぜそのシステムが必要だったのか、というこ...

シンガポールに留学、移住するなら絶対に持って行きたい1冊。シンガポールの歴史、経済、政治、全てが学べます。 シンガポールに来る前、この国の歴史について全くわからず、なんかゆるっと「安全だけど厳しい国」という認識でしたが、この本を読む中でなぜそのシステムが必要だったのか、ということが論理的にかつ簡潔に学べます。 良くも悪くもシンガポールはリー・クアンユーによって作られたのだなと再認識できる本であり、彼の目指す社会的な方向性、政治指針が今もシンガポールに根強く残っていることがわかるはず。この本のおかげでシンガポールという世界をよりクリアに知覚できたので、とても感謝しています。

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2023/06/03

シンガポールが1819年イギリスの植民地になるまで森以外にほぼ何もない島だったというのが驚きでした。そこに住み着いたのがあくまで出稼ぎという感覚で来ている移民だったために、定住社会ができるより先に国家が先行して成立したという特殊性が本当に面白かったです。国家主導で経済発展を最優先...

シンガポールが1819年イギリスの植民地になるまで森以外にほぼ何もない島だったというのが驚きでした。そこに住み着いたのがあくまで出稼ぎという感覚で来ている移民だったために、定住社会ができるより先に国家が先行して成立したという特殊性が本当に面白かったです。国家主導で経済発展を最優先に政策決定したために、国に固有の文化や芸術が生まれなかったという指摘も納得です。以前シンガポールを訪れた際に、発展してきれいな国なのに、なにか掴みどころがなくて得体の知れない印象を受けた理由が分かった気がしました。 それにしても本書の読みやすさ、分かりやすさは完璧の域だと思います。歴史の開始が近代、かつ一党独裁というシンプルさのおかげもあるかもしれませんが、全ての出来事の因果関係をこれほど分かりやすく書けるものかと感心しました。時代区分を明確にして、政策や政権の特徴などをいくつか箇条書きのように説明して、その結果どうなるのか、ということが理路整然と解説されています。著者の力量、編集者の能力、シンガポールの歴史そのもの、いろんな理由があると思いますがとにかく素晴らしいです。 シンガポールは物価がものすごく高いという印象です。その理由も、経済発展→少子化→移民奨励→高所得移民が増えて物価高騰、という風に非常に分かりやすく説明されています。中間層より低収入の人々がどう生活しているか疑問だったのですが、公共住宅に住んでいる率が80%という話を読んで納得しました。隣同士を異民族にしたり、年金の積立金で持ち家として購入させて定住させ、国民としての帰属意識を醸成する手法に舌を巻きました。

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2023/04/26

中公新書の「物語」シリーズ、いくつか手にとって読んだことはあったのですが、今まで読んだ「物語」シリーズの中では一番面白かったと思います。まずその理由は、シンガポールの歴史が浅いので、1冊の本の中でかなり密度の濃い記述がなされていることでしょうか。例えば同じ「物語」シリーズのアメリ...

中公新書の「物語」シリーズ、いくつか手にとって読んだことはあったのですが、今まで読んだ「物語」シリーズの中では一番面白かったと思います。まずその理由は、シンガポールの歴史が浅いので、1冊の本の中でかなり密度の濃い記述がなされていることでしょうか。例えば同じ「物語」シリーズのアメリカ版などは(アメリカもフランス、イギリスと比べれば歴史が浅いのですが)、歴史本に良くありがちな「浅く広く」語っていて、あまり感銘を受けませんでした。その点、シンガポールの歴史は新書250ページくらいあればかなり密度の濃いものが読めると感じます。 次に良かった点として、シンガポールの独立後の経済成長については政治を軸として極めて明快な論理展開がなされていて、ものすごくわかりやすかったことです。これはシンガポール自体がある意味極めて明快な戦略を打ち立てていたからという面もありますし、それを著者がしっかり明快に記述しているからだと思います。シンガポールの生い立ち、経済成長の仕組みなど、初心者にはとても良い本と思いました。

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2021/05/31

明るい北朝鮮と良く言われるシンガポールだが、実際のところどこまで北朝鮮なのか。 その歴史の始まりは1800年代と圧倒的に若い。 歴史がなく、多民族からなる国家だからこそ、強力な連帯が必要となり、 生き残るためには何よりも経済力が優先されたという点ではむしろアメリカとの共通点が見...

明るい北朝鮮と良く言われるシンガポールだが、実際のところどこまで北朝鮮なのか。 その歴史の始まりは1800年代と圧倒的に若い。 歴史がなく、多民族からなる国家だからこそ、強力な連帯が必要となり、 生き残るためには何よりも経済力が優先されたという点ではむしろアメリカとの共通点が見いだせる。 ではなぜアメリカとではなく北朝鮮と比較されるのか。それは規模に応じて戦い方が違ったからだろう。 アメリカの経済力とは、圧倒的な国土と人口を背景にした自由主義の旗の下の競争戦略であり、 新しい製品、サービスが生み出され続けることに起因する。 一方シンガポールはマレーシアとインドネシアに資源を握られた少数国民国家であるがゆえ、 生産力や労働力で近隣諸国に敵うはずもなく。 国家=企業となり、国家主導、官民一体で時事に応じた産業に舵を取り続けるしか生きる道はなかった。 それは輸送中継地点という地の利を活かした貿易業、石油精製業、多国籍企業の誘致で成功し、 近年では研究開発・ハイテクなどの資本集約・技術集約型にシフトしつつある。 しかし、シンガポールは小国と言えども多民族国家であり、 舵取りする船を一隻にまとめるには、経済以外の分野でも強権を発揮する必要にせまられた。 個人の権利、表現の自由、文化振興についての厳しい制約のマイナス影響は測りにくいが、 現時点ではただ表出していないだけとも見える。 小規模国家にはやはり独裁が適しているのか? それともただ単に、良い独裁が成功し、悪い独裁が失敗しているだけなのだろうか。 北朝鮮に限らず、経済的に失敗しているはずの多くの独裁国では長期独裁政権が続いているし、 独裁下で民主運動が活発なミャンマーは、未だ混迷から抜け出せずにいる。 自由があって貧乏なシンガポールが良かったのか、自由がなくとも裕福なシンガポールが良いのか。 国について、未来はもちろん、過去現在についてすら評価は難しい。

Posted byブクログ