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日本文学史 古代・中世篇(2) の商品レビュー

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3件のお客様レビュー

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2024/02/23

八代集のうち古今集と新古今集以外のものはさほど注目されないことが多いため、この本ではそれぞれの性格と繋がりが丁寧に示されており特に読み応えがあった。読みながら手元に国語便覧が欲しいと何回も思った…

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2018/11/04

 中学高校の日本史で暗記させられた数々の作品群。「更級日記」なんて名前は覚えさせられたが、どういうものだかとんと知らぬままこの歳に至った。  こういう本を若い内に読んでいれば、ぼくの青春時代もまた変わったものになっただろうに。  古今集には原文の英語が付記されているので和歌の意味...

 中学高校の日本史で暗記させられた数々の作品群。「更級日記」なんて名前は覚えさせられたが、どういうものだかとんと知らぬままこの歳に至った。  こういう本を若い内に読んでいれば、ぼくの青春時代もまた変わったものになっただろうに。  古今集には原文の英語が付記されているので和歌の意味は分かるのだが、日記の方はほとんど注釈がなく、高校で勉学を怠ったぼくの古文理解力では引用文を充分に味わうことができなかった。  それを差し引いても、凄い本だ。ぼくはたまたまこの巻から読み始めたのだが、このシリーズ全巻読破を試みないわけには行かないだろうという気になる。  何も知らぬまま読み始めて、この本が英語から日本語への翻訳だと喝破できる人は絶対にいない。そう断言できるほど日本語文章が素晴らしい。ただ、土屋政雄の訳は古代・中世編だけらしいので、他の巻の和訳がどうなのかが気になる。  土屋政雄の翻訳を讃えたサイト:http://honyaku-tsushin.net/hihyo/bn/tsuchiya-hinonagoru.html

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2013/09/17

古代・中世篇一を読んで、ドナルド・キーン氏の吸引力に巻き込まれ、篇二を購読。そして、篇二を読み進めるうちに、その吸引力がキーン氏の論旨によるものというより、その文章・文体に端を発していることにハタと気が付く。そう、その訳文自体に心が持っていかれている。訳者は土屋政雄。調べてみると...

古代・中世篇一を読んで、ドナルド・キーン氏の吸引力に巻き込まれ、篇二を購読。そして、篇二を読み進めるうちに、その吸引力がキーン氏の論旨によるものというより、その文章・文体に端を発していることにハタと気が付く。そう、その訳文自体に心が持っていかれている。訳者は土屋政雄。調べてみると、その昔、麻薬のようにうっとりとさせられた「イギリス人の患者」の訳者だ。なんてことだろう。ホント、びっくりした。「イギリス人の患者」もストーリーよりも訳文の方にうっとりきてたのかも。 閑話休題、古代・中世篇二は、古今和歌集に始まる勅撰和歌集と平安時代の日記文学。花といえば桜、桜といえば吉野といった、日本人の常識がこの時代に始まっている。日記文学では、歴史の教科書では影の薄い堀河天皇の人気ぶりが意外。藤原長子の『讃岐典侍日記』や右大臣藤原宗忠の『中右記』に若くして亡くなった賢帝への思慕がつづられていて、心打たれる。

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