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サクラ秘密基地 の商品レビュー

3.6

42件のお客様レビュー

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2014/06/21

⭐️2014年6月21日読了『サクラ秘密基地』朱川湊人著 評価B+ 年代が近いからなのか?朱川氏が描き出す世界には、何故か昭和 それも40〜50年代の香りがする。 それぞれの短編が、当時の雰囲気を漂わせながら、ちょっとした幽霊の存在をちらつかせながら、ホッとする朱川ワールドを...

⭐️2014年6月21日読了『サクラ秘密基地』朱川湊人著 評価B+ 年代が近いからなのか?朱川氏が描き出す世界には、何故か昭和 それも40〜50年代の香りがする。 それぞれの短編が、当時の雰囲気を漂わせながら、ちょっとした幽霊の存在をちらつかせながら、ホッとする朱川ワールドを読ませてくれる。 絶好調というレベルではないが安定した出来上がりと言える。 サクラ秘密基地 小学校時代の友人とともに遊んだサクラ秘密基地と共に思い出す悲劇 飛行物体ルルー チョットした遊びゴコロから、ニセUFO写真を作り 街の大事件になってしまう。当時の親友と仲違いするが、UFOはいた‼︎ コスモス書簡 街の娼婦が酒に酔い、交通事故死した直後、小学校3年生の私は、中学生の優子さんに誘惑される。 黄昏アルバム 死んでしまった中学生時代の同級生の寄せる想いが、写しこまれる写真だけを集めた不思議な黄昏写真のアルバム 月光シスターズ 母親を統合失調症で失った姉妹 その自殺とされている出来事とその背景にあるものは?! スズメ鈴松 アパートで同棟となったプロレスラーのような鈴松とその子供 博明。外見と異なる心優しい鈴松が隠し続けた博明の出自。

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2014/05/31

短編の名手が描く「家族」と「写真」の物語。同級生4人の男子が作った秘密基地をめぐる表題作など、夕焼けのような郷愁と、乾いた心に切ない涙を誘う全6本の短編を収録。 相変わらずの朱川湊人のストーリーテラーぶりに感心。惹き込まれるように読み進めた。確かに郷愁を誘うような作品が多いけれ...

短編の名手が描く「家族」と「写真」の物語。同級生4人の男子が作った秘密基地をめぐる表題作など、夕焼けのような郷愁と、乾いた心に切ない涙を誘う全6本の短編を収録。 相変わらずの朱川湊人のストーリーテラーぶりに感心。惹き込まれるように読み進めた。確かに郷愁を誘うような作品が多いけれど、一方で朱川がホラー作家であることもしっかりと思い出させるところもあった。 (B)

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2014/04/06

短編集。 不思議話し6編。 なかでも『黄昏アルバム』が好み。 撮った覚えのない写真が紛れ込んでいる。その写真から昔のことを思い出せるなんて……。 今のデジタルカメラじゃ、そんな夢物語は成立しないだろうなぁ。

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2014/03/22

今年は、雪もつもり、寒いかったので、、この表紙を見たら、春爛漫のイメージて、手に取った本であった。 しかし、 『サクラ秘密基地』は、この、表紙のように、平和だった期間は、短かったような物語で、友達のショースケという子供の虐待死で、それも、クーラーボックスに、入れられていたという...

今年は、雪もつもり、寒いかったので、、この表紙を見たら、春爛漫のイメージて、手に取った本であった。 しかし、 『サクラ秘密基地』は、この、表紙のように、平和だった期間は、短かったような物語で、友達のショースケという子供の虐待死で、それも、クーラーボックスに、入れられていたという、言葉に出来ないようなショックの大きい物語。 『飛行物体ルルー』は、20年前に、作った物体をUFOとして写真に撮ってばれてしまい、別れた友人と、再会するのだが、最後に、宗教団体と、サリン事件を思わせるような話になる。 『コスモス書簡』は、父親に、育てられた少年が、いじめにあっていた時に、助けてくれた優子さん。 コスモスの咲く公園で、会ったのを、思いだすかのように、優子さんからもらったコスモスの花の写真を、公園内で、死亡した男の所持品として見つかる。身元不明人として。 『黄昏アルバム』は、兄が持っていた中古のカメラに、写る謎の画像。 それは、妹の私を好きになった今は亡き江本君が、させる技なのか?、、、 『月光シスターズ』は、サンサンシスターズと、父親が、名付けた位、小さい時姉妹で、明るかったが、、、本当は、自殺した母親と同じ病気だった末娘の話。 『スズメの鈴松』は、お酒を飲むと、乱暴者みたいな、鈴松だけど、わが子には、甘い父親だった。 死にかけた雀の子を、3時間も、手のひらに入れて、快方してやる優しい男である。 しかし、不慮の事故で、無くなった時に、その子は、妹の子であり、父親でなかったことが、分かる。 鈴松の載せた霊きゅう車の空に、雀達が飛び回るシーンは、涙を、誘う。 この6編が、入っているが、表紙の風景写真の様な、ほんわかした話でなく、ずっしりと、重たい内容の物であった。

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2013/12/31

短編6作品。 「スズメ鈴松」と表題の「サクラ秘密基地」がおもしろかったです。 サクラ、の方は、ちょっと哀しいお話です。

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2013/12/27

UFOをでっち上げた同級生の美人の女の子の身の上話「飛行物体ルルー」、とある事故をきっかけにして、優しかった近所のおねえさんの意外な一面を見てしまった少年の淡い慕情の末「コスモス書簡」、ぶっきらぼうで、口より手が先に出る不器用な父と、その父に寄り添うように暮らす聡い男の子、そして...

UFOをでっち上げた同級生の美人の女の子の身の上話「飛行物体ルルー」、とある事故をきっかけにして、優しかった近所のおねえさんの意外な一面を見てしまった少年の淡い慕情の末「コスモス書簡」、ぶっきらぼうで、口より手が先に出る不器用な父と、その父に寄り添うように暮らす聡い男の子、そして同じボロアパートに、とある事情で身を隠すように暮らすことになった私との心の交流を描いた「スズメ鈴松」、ほのかな想いを寄せながら亡くなった同級生の想いが、不思議なカメラに乗り移ってもたらされた写真にまつわる奇妙な出来事「黄昏アルバム」、小学生の男子四人でつくった秘密基地にまつわる哀しい過去を巡る表題作「サクラ秘密基地」など

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2013/12/24

過去語りのノスタルジックな短編集。 (サクラ秘密基地/飛行物体ルルー/コスモス書簡/黄昏アルバム/月光シスターズ/スズメ鈴松) どこか不気味さを伴い結末が切ない作品のなか、スズメ鈴松はいい人情話だった。 いい意味での切なさで、最後にしんみり。

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2013/12/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

6編の短編集。 朱川さんお得意のセピア色を感じさせるノスタルジックな6編。 家族と写真をテーマに、昭和の時代を回顧形式で語られていく物語。 色んなテイストの物語が綴られています。 最初の表題作から重い気持ちにさせられましたが、ラストの「スズメ鈴松」がほっと息をつかせてくれるようで良かったです。 『満月ケチャップライス』に続いて今作の1編にもあの団体絡みのお話がありましたが、今後も出てくるのだろうか、、、

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2013/11/01

作風はいつもの朱川湊人なんだけど 設定がいつもの昭和ではなくて 現在なのでおもしろかった。 この人の作品はちょっと怖くて ちょっと哀しくて、なんか心にしみるんだよな。。。

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2013/09/09

地元図書館で借りた本。 とりあえず夏休み中に朱川さんの本が読みたくて借りた。 朱川さんは『かたみ歌』のイメージが強いが本作は『かたみ歌』ほど強烈に心が揺さぶられ悲しくなったり切なくなったりはしなかったが、別次元の位置にあるのだろう。 心の揺さぶれ方は違ったけどこっちの方がいいと...

地元図書館で借りた本。 とりあえず夏休み中に朱川さんの本が読みたくて借りた。 朱川さんは『かたみ歌』のイメージが強いが本作は『かたみ歌』ほど強烈に心が揺さぶられ悲しくなったり切なくなったりはしなかったが、別次元の位置にあるのだろう。 心の揺さぶれ方は違ったけどこっちの方がいいとかあっちのほうがいいとかではない。 朱川さんはなぜこうも人の死を扱うのだろう。 朱川さんの文体はすっきりしてて、変に技巧的でなくとても読むのが楽だ。 あと途中で読むのを中断してもそれが困らない。中断する前と同じ状態で読める。 それが今回改めて感じた。 読むと引き込まれて、で、続きどうなるの?どうなるのと読まずにはいられない。 話の途中からもしかしてと思うことが的中したり外れたりどんでん返しがあったり。 それの最たるものが「飛行物体ルルー」 「そうきたか!」と驚いた。啓子がマリちゃんに勧誘しているこのがなまなましくって、実際もこうだったのかしらと怖くなった。 啓子とマリちゃんの人生はこれから一生交わることがないんだね。 ルルーが啓子とマリの仲を壊したと啓子は言ってるけどマリは仲直りさせるために来たと言っていることが対照的。視点が違うと意味もだいぶ異なる。だけど啓子はルルーを見たからその道へ行ってしまった。 ルルーは何のために地球にきたとか目的は持っていないと思うけど結果的にいろんなことを引き起こした。 「月光シスターズ」は山岸涼子の作品のような妖しさがあった。 彼女がこの作品を漫画化しても違和感ないなあ。 そういえば道をはずれる女の子がまるで一種の典型的パターンのように頻出していたなあ。

Posted byブクログ