本当は怖い動物の子育て の商品レビュー
タイトルとは裏腹に、育児放棄や虐待に関する考察の本。今でも文明の浸透していない原住民がいるということが驚きだった。母系性社会の方が子供を育てやすい、という考察を読み、女性のあらゆる意味での立場を見直すことで、もう少し子供を育てやすい社会を作れるのではないかと思った。
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本当に怖いです。母性愛を信じている人は、読まないでください。 自分の遺伝子のコピーを残すことを最優先にするため、充分に育てられない、または自分の子ではないというときには、恐ろしいことが起こります。 しかし、これは動物だけではありません。人間も同じです。子どもへの虐待が、本能で行わ...
本当に怖いです。母性愛を信じている人は、読まないでください。 自分の遺伝子のコピーを残すことを最優先にするため、充分に育てられない、または自分の子ではないというときには、恐ろしいことが起こります。 しかし、これは動物だけではありません。人間も同じです。子どもへの虐待が、本能で行われている部分がある、というのは衝撃でした。 虐待を防ぐには、通報だけではダメ。育てやすい環境をつくること、その子を遺伝子的に大事にしてくれる人をつくること、いろいろ考えさせられました。
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いかに動物は効率よく遺伝子を残そうとするかを、多くの事例とともに紹介しています。また、その内容をヒトにも展開しており、自らの子育てについて考えさせられます。残酷な事例も多いですが、とても勉強になりました。
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「母親スイッチ」なんてない。そんなものは、たぶん誰かの(当事者じゃないだれか)の願望なのだ。 にも関わらず、それが実在していると信じられてしまっているために、「理想の母親」を演じられずに苦しむ女性のなんと多いことか。 少子化を憂いつつも、若年出産や未婚の母を蔑視し、差別する。一家...
「母親スイッチ」なんてない。そんなものは、たぶん誰かの(当事者じゃないだれか)の願望なのだ。 にも関わらず、それが実在していると信じられてしまっているために、「理想の母親」を演じられずに苦しむ女性のなんと多いことか。 少子化を憂いつつも、若年出産や未婚の母を蔑視し、差別する。一家の苗字がバラバラなだけで家庭が崩壊すると心配する。 「よりよく育てられない」という予測が出た時点で、次へ進むのは、動物としてはなんら間違っていないやり方なのだが、人間世界ではそれが通用しない。 「動物の愛情あふれる子育てを見習え」という人は、動物のシビアな選択もまた受け入れなければならないだろう。動物の生態のイイトコどりだけするのは虫が良すぎる。 人間もまた動物の一種である、という謙虚さを思い出したほうがいいよなあと思った。 「虐待行為」のみに焦点を当てて、行為者を非難したり糾弾したりしても、問題はなんら解決しない。人間なら「理性的」に判断すべきじゃないのか。 よけいな知恵や文化が発達したせいで人間は苦労しているようにしか思えない。 もっと動物行動学が広く知られればいいのにといつも思う。
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