うみべの女の子(2) の商品レビュー
川の近くや海の近くでの青春物語は数あるけども、 なぜ水の流れていく先、そう海という生命のスープの近くで起きる思春期の青く輝きながらも同時に愚かで傷つく季節は僕らをとらえてはなさい。 ここではないどこかへいけるわけでもなく。世界の端っこのような場所で行き止まりのような水辺の町で。 ...
川の近くや海の近くでの青春物語は数あるけども、 なぜ水の流れていく先、そう海という生命のスープの近くで起きる思春期の青く輝きながらも同時に愚かで傷つく季節は僕らをとらえてはなさい。 ここではないどこかへいけるわけでもなく。世界の端っこのような場所で行き止まりのような水辺の町で。 少年の起立した性器が少女の瑞々しい性器の中で何度も絶頂を迎えても彼らはどこにもいけはしない。 せめて、瞬間の熱だけが性器と性器という個人の空洞の中で擦れて脳が焼き切れるような快楽の中で失われればいい。 そして彼や彼女は離れていく、快楽と共に芽生えた感情も置き去りにして、そしていつかまたその海辺で会うのかもしれない。だけどもあの日のような熱量も快楽ももう手には入りはしないだから。 そんなことわかってるんだって、そうそんな事は知っているんだ。だけどね、そうあの海辺の町で。
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あぁ、うまく言えない。 これ以上ない完結。 読んできた浅野いにお作品の中で、私は一番好きだ。 一巻からまたじっくり読み返そう。そうしなくちゃいけない、ってなぜだか強く思った。
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