図説 台湾の歴史 増補版 の商品レビュー
台湾における多数の先住民から、日清戦争後の割譲、日本統治、タパニー事件、霧社事件から戦後へ。228事件や白色テロを経て1987年の厳戒令解除、そして民主化へ… この100年強の間に、どれだけ台湾という国が歴史に翻弄されてきたかが体系的、かつ、(できるだけ)客観的に学べる良書だと...
台湾における多数の先住民から、日清戦争後の割譲、日本統治、タパニー事件、霧社事件から戦後へ。228事件や白色テロを経て1987年の厳戒令解除、そして民主化へ… この100年強の間に、どれだけ台湾という国が歴史に翻弄されてきたかが体系的、かつ、(できるだけ)客観的に学べる良書だと思いました。 よく「台湾は親日だ」と言われるが、それは一面的なものであり、たしかにその側面も強いけど、やはり歴史はそんなに単純なものでもないし、多様性をないがしろにすることはむしろ失礼に値すると思う。 日本の歴史教育で、近代史が物足りないと思うひとは是非読むべきでしょう
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台湾で10万部以上読まれた、台湾出版史上最大のベストセラーの増補版。日本統治期の台湾の政治と文化を補い、日本と台湾との歴史的関係がさらに深く理解できる。
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装丁の作品が裏表ともに美しい。 歴史本というよりは上橋菜穂子のファンタジーのような。 今はもういないひとたちのいた台湾の風景が目の奥に広がる。またゆっくり読みたい。 台湾出版版も。
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16世紀にヨーロッパ人が台湾を「発見」するまでの歴史は、遺跡の保存がなされないなどして、あまり残っていない。 日本の統治は1895年の下関条約から1945年まで。 P. 138 日本統治時代の学校教育で、早期の政策では日本人は小学校、台湾人は公学校との区分があった。 後期は共...
16世紀にヨーロッパ人が台湾を「発見」するまでの歴史は、遺跡の保存がなされないなどして、あまり残っていない。 日本の統治は1895年の下関条約から1945年まで。 P. 138 日本統治時代の学校教育で、早期の政策では日本人は小学校、台湾人は公学校との区分があった。 後期は共学制度となったが、中等学校以上では厳しい制限があった。 P. 152(台湾議会設置請願運動) 台湾の歴史において、いつから台湾住民が台湾を思考の明確な範疇とするようになったのか、またいつから台湾人を自称するようになったのか、ここに一つの明確な起点を見出せるかもしれない。1895年に台湾が日本に割譲されたという共通の運命によって、台湾の士紳と民衆は、地理としての台湾を思考の単位とせざるを得なくなった。言い換えれば清朝が分割した土地の範囲が、「台民」というアイデンティティを作ったのだーーー P. 184 皇民化運動 ①国語運動、②改姓名、③志願兵制度、④宗教・社会風俗改革 1940年2月1日、台湾総督府ら台湾戸口規則の一部を改正し、改姓名許可制度を公布 台湾では氏名変更は許可制であり、挑戦で行われたような強制ではなかった。 P. 258(本文最後) 「ポストコロニアル時代」は、台湾では、遅れてやってきたものである。それは圧縮され、しがらみが絡みついた、重曹的なものであって、一筋のぬかるんだ道路のようなものである。台湾の若者たちは、自由、民主、人権が基本的に保障された環境に育ち、私たちより多角的に台湾の過去を知る機会に恵まれ、自然に郷土に親しみ、この時空間が持つ記憶を分かち合うことができる。だからもしかすると、その泥沼から這い出て、輝かしい未来を歩くことができるかもしれない。いや、きっとそうなるに違いない。
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台湾人が書いたものだから、日本人の変なバイアスがかかってなくて良い。しかも文章も難しくなくて楽しく読んでほしいという意識が伺える。 台湾の主要な歴史が載っており、取り上げられがちな日本統治下時代だけでなく、先住民や文化なども載っており入門書として良本。もう一度読んで理解を深めたい...
台湾人が書いたものだから、日本人の変なバイアスがかかってなくて良い。しかも文章も難しくなくて楽しく読んでほしいという意識が伺える。 台湾の主要な歴史が載っており、取り上げられがちな日本統治下時代だけでなく、先住民や文化なども載っており入門書として良本。もう一度読んで理解を深めたい。
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