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草子ブックガイド(2) の商品レビュー

4.2

23件のお客様レビュー

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2013/03/03

2巻が出ていると知り、慌てて買いに行きました。 ブックガイドはもちろんのこと、今回は草子をはじめとする登場人物それぞれが、己の人生と向き合う姿が良かったです。私も本を逃げ場にしがちなので身につまされます。

Posted byブクログ

2013/12/21

前作から引き続き、読了。 古本と書評にまつわる漫画。家庭にも学校にも居場所の無い女子中学生が主人公。何かあると学校をサボる彼女の逃げ場所が古本屋。 彼女が自分の孤独や父親とのことに置き換えながら語るブックレビュー。書評を漫画で読者に読ませるのって難しいとおもうが、漫画家さんの力技...

前作から引き続き、読了。 古本と書評にまつわる漫画。家庭にも学校にも居場所の無い女子中学生が主人公。何かあると学校をサボる彼女の逃げ場所が古本屋。 彼女が自分の孤独や父親とのことに置き換えながら語るブックレビュー。書評を漫画で読者に読ませるのって難しいとおもうが、漫画家さんの力技だね。 このマンガがきっかけで井伏鱒二は読んだ。 「月と6ペンス」は、高校生の時読んだが、俗物のS・モームが芸術家の生き方を三流週刊誌風に非難しているようで、あまり感心しなかった。昔の僕の読みが若しや浅かったかな知れないと、30数年ぶりに再読しようかとも思う。 ボルヘスも最近読んだが、あまり印象に残って無い。これも再読かな。

Posted byブクログ

2013/02/28

古書店モノを好きになれないのは本を読む人の一種の選民主義が透けて見えるからなのだが、それはもとをただせば本あるいは読書は良いものとの認識によるものだと思う。本とはすなわち役に立つ、感動をもたらす、成長を促すべきものであり、だからこそ存在意義がある。そしてその存在意義を知り、本から...

古書店モノを好きになれないのは本を読む人の一種の選民主義が透けて見えるからなのだが、それはもとをただせば本あるいは読書は良いものとの認識によるものだと思う。本とはすなわち役に立つ、感動をもたらす、成長を促すべきものであり、だからこそ存在意義がある。そしてその存在意義を知り、本から効用を得ることのできる少数者が自らであるという意識。そこからは必然的に優越感が生じる。 この捉え方に従えば、本とはどこまでも実利のための道具的存在である。実利の獲得手段として本が効率的であるから本を選択しているにすぎない。実利の見込めない本に存在意義は認められないし、実利さえあれば本でなくとも良い。結局のところ「そこから何らかの実利が得られるから本を評価する」という以上のものではない。それはそれでひとつの見識であり態度でもある。 だが、役にも立たず感動も呼び起こさず成長にも貢献しない、そういう本だってあり、そういう本のほうが多い。それでも作者筆者たちはそれこそ血へどを吐きながら自らの中のなにものかを文字に託す。実利的な態度は彼らの血へどをその視界から捨象してしまう。すでに存在する自らの強固な世界観・価値観にとって有益なもののみが認識され、それのみを摂取する。本という存在を利用して自らの価値観を具体的な行為思考に反映させているにすぎない。 だから、そうした実利的な態度を以って「本が好き」「読書が好き」とすることはやはり違うし、かえって本の意義を貶めさえしていると思う。古書店モノの人物たち(それはイコール作者でもあるのだが)は、そうした自らの態度に対してあまりにも無自覚に過ぎる。まあ、これはフィクションにかぎらず、現実の”本好き書店員”にも当てはまることで、いわゆるオシャレ本屋の気持ち悪さの多くはこういうところにあるんだな。

Posted byブクログ