美ら海、血の海 の商品レビュー
反戦小説?
沖縄戦の壮絶さ・悲惨さが、他のメディアを通じて得た情報からの想像を超えて伝わってくることはなかった。他に何か書きたい主題があったのか?エンターテイメントに徹した馳作品が好きなので、少し残念な読後感。文庫本だったからまあ許せる。
平塚 泰司
馳さんによる、沖縄本土決戦の学生隊の記録です。小生の亡祖父が、沖縄戦からの帰還兵で、地下壕の中、米軍の射撃が顔を掠めていったと言っていたのを思い出しました。記憶をつないでくれた、馳さんに感謝です。
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吉村昭の「殉国」は軍国主義を中心として描かれていたが、この「美ら海、血の海」は反軍思想が中心だ。しかし、題材は同じなので、悲惨な沖縄県民の末路に心を打たれる。
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私自身幾度となく沖縄を訪れ多くの戦争遺構を見聞きして回ることで当時そこで行われていた異常な世界を人並み以上には認識していると思うのだが。 しかしそんな知識の端くれがあったとしてもたった14歳の鉄血勤皇隊の少年の目を通して見る地獄絵図にはやはり驚きは隠せず戦争の持つ狂気に忿怒の言葉...
私自身幾度となく沖縄を訪れ多くの戦争遺構を見聞きして回ることで当時そこで行われていた異常な世界を人並み以上には認識していると思うのだが。 しかしそんな知識の端くれがあったとしてもたった14歳の鉄血勤皇隊の少年の目を通して見る地獄絵図にはやはり驚きは隠せず戦争の持つ狂気に忿怒の言葉さえ見失ってしまう。 特に仲間の命の為と言え同胞の老人子供に拳銃を突き付け食糧を強奪するシーンは生々しくここまで追い詰められながらも本土の防波堤となり犠牲になられた沖縄の人々には感謝と共に哀悼の意を捧げるしかない…合掌
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戦争の中で青春をすり減らした子どもたち。おとずれるはずの希望や未来は、グラマンが根こそぎ奪って行く。戦後はまだ終わっていない。沖縄の悲劇も忘れてはいけない。
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真夏に読んだけれど、クーラーの効いた快適な環境で読んじゃいかんなと思った。終戦記念日前後のTVの街頭インタビューで高校生か大学生ぐらいの子が「(かつてアメリカと戦争をしたと聞かされて)アメリカと戦争なんてするわけないじゃないですかあ!」なんて明るく答えているのを見ると、沖縄のこと...
真夏に読んだけれど、クーラーの効いた快適な環境で読んじゃいかんなと思った。終戦記念日前後のTVの街頭インタビューで高校生か大学生ぐらいの子が「(かつてアメリカと戦争をしたと聞かされて)アメリカと戦争なんてするわけないじゃないですかあ!」なんて明るく答えているのを見ると、沖縄のことなんて観光地ぐらいにしか思ってないんだろうなあ、米軍基地が多くある理由も理解してないんだろうなあ、小学校で英語やらプログラミングやら教えるよりも現代史をきちんと教えるべきなんじゃないのかなあ、と思ってしまう。
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日本で唯一地上戦を経験した地、沖縄。 惨い。本当に惨いです。 今年で戦後七十年という事ですが、まだまだ戦争の傷を癒せない方が沢山いると思います。 自分の大切な人が、人を殺さなければいけない立場に立つという想像なんてしたくない。 自分の大切な人が誰かの手によって殺されるなんて考え...
日本で唯一地上戦を経験した地、沖縄。 惨い。本当に惨いです。 今年で戦後七十年という事ですが、まだまだ戦争の傷を癒せない方が沢山いると思います。 自分の大切な人が、人を殺さなければいけない立場に立つという想像なんてしたくない。 自分の大切な人が誰かの手によって殺されるなんて考えたくもない。 怖くて辛くて悲しくて、ページを捲る手が何度も止まりました。 これからの日本が、自分の大切な思いを、ちゃんと大切に思い続ける事が出来る国で あって欲しい。 娘がおばあちゃんになって、孫が出来て そのまた孫が幸せでいられる、そんな国であります様に。 ひたすらそんな事を祈りながら読みました。
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戦時中の沖縄の状況が手につかむようにわかる作品。描写が生々しくてぞっとするけど、そこがまたいいんだよな。
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作者の新たな境地だろうか。 作者得意の暴力性が見事に戦争の理不尽な悲惨さを描くのに結びついた。 しかし、戦争をテーマにした作品はあまたある。 今この作品で改めて胸をえぐられるというものでもなかった。 いい作品だとは思う。 しかし、いつもの馳から脱却を果たそうとするのなら、まだ更な...
作者の新たな境地だろうか。 作者得意の暴力性が見事に戦争の理不尽な悲惨さを描くのに結びついた。 しかし、戦争をテーマにした作品はあまたある。 今この作品で改めて胸をえぐられるというものでもなかった。 いい作品だとは思う。 しかし、いつもの馳から脱却を果たそうとするのなら、まだ更なるものを期待したい。
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東日本大震災発生から3日後、石巻に入った老人・真栄原幸甚は眼前の惨状に、60数年前、戦時下の光景を思い出す。1945年、日本は敗色濃厚。14歳、沖縄一中の生徒だった幸甚は、鉄血勤皇隊として強制的に徴用される。ついに米軍は沖縄へ上陸。激しい砲撃・爆撃に本島南部への撤退を余儀なくされ...
東日本大震災発生から3日後、石巻に入った老人・真栄原幸甚は眼前の惨状に、60数年前、戦時下の光景を思い出す。1945年、日本は敗色濃厚。14歳、沖縄一中の生徒だった幸甚は、鉄血勤皇隊として強制的に徴用される。ついに米軍は沖縄へ上陸。激しい砲撃・爆撃に本島南部への撤退を余儀なくされた日本軍の道案内を命じられ、あまりに苛酷な地獄を見る。慟哭の沖縄線が胸に迫る著者初のオリジナル文庫。
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