花馨る雨の名を の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
文体が独特で最初は物語に入り込むまで時間がかかりましたが、すぐに慣れて一気に最後まで読めちゃいました。 物語は後半まで大きな動きはありません。しかし入谷さんが長谷部君のことを好きだと自覚するまでの過程が丁寧で、ただエロいだけのものとは違って好感が持てます。 手が触れ合ってドキドキしたり顔が赤くなったりしてもそれを相手に悟られてはいけないとお互いにひた隠しにする姿がもどかしく、早くくっつけばいいのに!と思いました。こんなに可愛らしい成人男性二人組リアルにはいませんね笑 また個人的には、桃を剥くシーンや手羽先を食べるシーンが官能的に表現されていてドキドキしました。(私が手フェチなだけかも笑) 現代の話なのに、表現のせいか中国茶屋という設定のせいかどこかノスタルジックを感じる雰囲気が宝井先生の繊細なイラストとマッチしていて素敵です。 ただ会話が少なく、情景描写や心理描写が多いので途中で飽きてしまう人もいるかも...雰囲気だけといわれればそれまでかもしれませんが、私はこういう静かで綺麗な雰囲気の作品は好きです。 小説だけではなく、漫画や映像などで視覚的に楽しみたい作品だなと思いました。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
辛口注意。好きな方はスルーお願いします。 感想がかけません……つまり、読めません。 基本的に本を購入すると、相性が悪いと思っても購入費が もったいないので、意地でも最後まで読む派なんですが……。 生まれて初めて挫折する本に出会いました。 30Pくらい頑張ったあたりでリタイア。 新規開拓したくて、デビュー作だし宝井さん挿絵だし! と思って購入してみたものの、冒頭からあまりの 読みにくさに辟易。 無駄に読点、読点、読点、句点、句点、句点、と、 とにかく句読点乱発に体言止め、助詞終わりの連続技。 いちいち引っかかって先に進めない上、文章の癖なのか、 ○○○ば、○○というのが目について目について。 【例:グラスを手にすれば、水滴が落ちた。】 素直に【グラスを手にすると水滴が落ちた。】でいいじゃん。 その他にも気になる表現が多すぎて、内容が全然頭に 入ってこない上に、目が上滑りしてしまい先に進めない。 作者さんは凄くこだわりがあるのでしょうが、読んで 貰えなかったら意味ないと思うのは私だけでしょうか。 もう1作出てるようですが、こちらも散々なレビューが 多かったので、恐らくこの先避ける作家さんになると 思います。 ★2なのは、宝井さんの挿絵に対して。 この作家さん、出版社側が売り出したくて人気絵師さん を宛がってるんじゃないか、と穿った見方してしまいます。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
完全ジャケ買いの初読み作家様。 最初にクチコミを見ていたので、「読みづらい」という先入観があったからかそこまで「ん?」と思うことはなかったです。それが逆に良かったのかも。 確かに句読点が多かったり、馨りの描写が丁寧過ぎるかもしれないけど、それもまたこの本の特徴と思えばいいのかも。 お話は大好きな中国茶カフェのオーナーとMR営業の大学時代の酒に酔った時の事から時を経て再開し、そこから始まる紐解かれた恋。 もう、完全に宝井先生の絵がドンピシャで。 読んでる方にも雨の馨りや長谷部君が言葉にした工芸茶の馨りがしそう。 こういう淡く内に籠る熱を静かにそして時に艶やかに放つ雰囲気のお話にはとても宝井先生の絵が合っている気がします。 大学時代からずっと思い続けていた長谷川君(MR)とその時のことを忘れていたのに、どんどん長谷川君に惹かれていく自分を止められず思い揺れる入谷。 それこそ、緑牡丹のようにゆっくり花開き何度も美味しいお茶のような恋のお話でした。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
きっかけはイラストレーター買い。タイトルも惹かれるものがあったので、期待を込めてページをめくり始めました。 しかし、冒頭ですぐに「読み辛い」と感じて何度もくじけそうに……。句読点の多さはそれほど気になりませんでした。読点があることで静かな空気や時の流れを見出せたので。ただ、細かい描写や説明が多いので、慣れるまでが苦痛だった。話が進むにつれて説明を入れる箇所が減ると読み辛さも薄れて楽しめた。 お茶の香りを想像しては飲んでみたくなります。緑牡丹みてみたいなぁ。 そして個人的に嬉しかったのが、読み始めてあれ?と思った作中の舞台が自分の好きな街だったこと。なので、あのあたりかなぁ~なんて比較的リアルに情景を想像して読めたのも新鮮でした。
Posted by
年下でMRの長谷部(攻)と中国茶専門店をひっそりと経営している入谷(受)の、じっとりしたお話でした。 率直な感想としては、ちょっと読みにくい、です。 このお話の中で、タイトルにもある雨と馨りがテーマ的な感じでよく出てくるのですが、その表現が、多いというか、しつこいというか……。...
年下でMRの長谷部(攻)と中国茶専門店をひっそりと経営している入谷(受)の、じっとりしたお話でした。 率直な感想としては、ちょっと読みにくい、です。 このお話の中で、タイトルにもある雨と馨りがテーマ的な感じでよく出てくるのですが、その表現が、多いというか、しつこいというか……。作者様の表現力はすごいなぁと思ったのですが、こう分厚く書いてあると、だんだん前後関係が分からなくなってきてしまって読み終わるのに少し時間がかかりました。私の理解力が足りないところもあるのですが……。 大学生の時に、長谷部が酔った入谷を襲ってしまってから、大人になって再会し、二人がじっくりゆっくり距離を縮めていく様子はとても良かったです。
Posted by
物語の主題にもなってくる中国茶について細かく描かれていたのに好感。最後までおざなりにせずに物語に絡んできて良かった。若干のいきなり感と、同人誌のような描写や序盤の入りにくさが少し目立つ。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
純文学風という評価は言い得て妙かも。 そこはかとなく美しくて、観念的で、比喩満載の文体。 かぐわしい中国茶と雨が匂いたつような、幻想的ですらある言葉たち。まるで水の中にいるように閉じられた空間。晴れの日の描写でも、どこか水の壁一枚越しに眺めているような感覚。この多彩な表現力には感心ひとしきりです。 内容的には、文学の世界で他愛もない日常のひとコマを、多様な比喩を駆使して、こまごまと3倍くらいのボリュームで描写するみたいな、まさにそんな感じ。 ほぼ初対面の大学の先輩:入谷と後輩の長谷部。しかもノンケ同士。 冒頭いきなり、大学の飲み会で酔いつぶれた入谷を長谷部が家まで送ることになり、その匂いたつような色気にあてられて、つい寸前まで致してしまうっていう… イヤイヤイヤイヤ、無い無い無い無いわ~な展開。 その後そんな自分に恐れをなして逃げ出して、入谷を避け続けて卒業してしまった長谷部。 幾年かの年月が経過して、海辺の街で中国茶カフェを細々と営む入谷と偶然再会する。 忘れたくても忘れることが出来なかった相手との不意打ちの再会に戸惑いながらも、またしても気持ちを引き寄せられてしまう。 出会ったのも、再会したのも雨の日。 とにかく雨、雨、雨です。タイトル通りにww 一方の入谷は学生時代の“あの雨の夜”を全く覚えてない様子。 でもはなから潜在的な好意を抱いているのか、ふたりはあっという間に両片想いに。 でもお互いの勘違いでなかなか進展しない。 入谷がこれまで本気で人を好きになれなかった理由って何だったんだろ。どこかに書いてあったのだろうか。 膨大な言葉たちに埋もれて見過ごしてしまったのかな。 長いグルグルの後、ようやく想いを確認し合うふたり。 唐突に入谷は“あの雨の夜”のことを思い出す。なぜ今頃…。 まぁ、めでたしめでたしなんで別にいいんですけど。 様式美にとらわれるあまり、ボリュームの割には、内容が手薄だ。 とにかく、洪水のように押し寄せてくる言葉たちに溺れそうになり、もうお腹いっぱいです。
Posted by
先に某サイトで「まさに草食系×草食系」と言われ、喜び勇んで買ったんですが、正解でした!新レーベルで、新人さんで、応援の意味もこめての購入でした。 読点が非常に多いから読みにくいという意見も多いですが、私は逆にそれがよかったと思います。文章もすごくBLっぽい耽美さ…本文フォントも他...
先に某サイトで「まさに草食系×草食系」と言われ、喜び勇んで買ったんですが、正解でした!新レーベルで、新人さんで、応援の意味もこめての購入でした。 読点が非常に多いから読みにくいという意見も多いですが、私は逆にそれがよかったと思います。文章もすごくBLっぽい耽美さ…本文フォントも他の出版社より太めで雰囲気があって、まさに平成のお耽美JUNEだな!?と感じます。内容より言葉の響きを楽しむ純文系。 草食系×草食系とは言いながらも、受けがすごい美形なので、彼女が途切れたことはなく、自分から好きになったことはないけど、じつはすごいエロいことされたい願望のある清純ビッチ系でまいっちゃう////// 今後も期待したい作家さんです。
Posted by
MR×中国茶専門店店主 本格的な中国茶専門店に、ずぶぬれのサラリーマンが通りかかった。 他に客もなく、その男も中国茶の知識は皆無だった。 その日を境に、その男は雨の日にやってきては、仕事の資料を片手に中国茶を飲んでいく。 そんな時間を主人公は大切に思うが。 一言で言うと、「読...
MR×中国茶専門店店主 本格的な中国茶専門店に、ずぶぬれのサラリーマンが通りかかった。 他に客もなく、その男も中国茶の知識は皆無だった。 その日を境に、その男は雨の日にやってきては、仕事の資料を片手に中国茶を飲んでいく。 そんな時間を主人公は大切に思うが。 一言で言うと、「読みづらい」です。 物語はひねったところもなく、穏やかに描かれていくし情景がまるでにおいまで漂うように進んでいくのですが・・・ ただただ、読みづらく気持ち悪い。 個人的には (○○○、) 「×××、××××、」 という「、」で終わる文章の多さにめまいがしました。 こういう表現は多用するとこんなに、文章が気持ち悪くなるのかと。 この方の表現方法の一つなのであろうし、文章や構成力を思うと、さすがプロとしてデビューしただけの文章力はある方なんだと思います。 他にクセがあって読みづらい人もたくさんいますし。 ですが、私は途中で投げてしまいたいぐらい、気持ち悪かった。 奇をてらうのは、いいんですが・・・ボリュームが、ね。 隠し味は隠れていないと意味がないし、 スパイスは入れ過ぎると味がぼやけるし、素材の味を活かせない。 化粧はしすぎると化け物になる。 足すだけじゃなく、引き算をしていかないと、と思いました。 ちょっと引っかかった部分があったので、断片的にですが再読してきづいたのですが・・・。 文章の読みづらさは後半になるとぐっと緩和されます。 それが攻め視点になってからだと、この作品を読んだ他の方からも指摘されたのですが、 「受けの性格を表現しようとして」の「あえて」の表現なのでしょうか? (だとすれば攻め視点にしたときに全くなしにしてほしいけれど)
Posted by
一人称の商業BL初めてでちょっと不安だったけど、それが逆によかった感じ。上手に一人称使えるってすごいなぁ。 装丁の通りにすごくきれいな話でびっくり。雨がモチーフで、それが上手に雰囲気作りに使われてる話が本当に好きで、自分もこんな感じの話書けたらいいのになって久々に思える本でした。...
一人称の商業BL初めてでちょっと不安だったけど、それが逆によかった感じ。上手に一人称使えるってすごいなぁ。 装丁の通りにすごくきれいな話でびっくり。雨がモチーフで、それが上手に雰囲気作りに使われてる話が本当に好きで、自分もこんな感じの話書けたらいいのになって久々に思える本でした。BLらしくないBL。
Posted by
- 1