小説 仮面ライダーファイズ の商品レビュー
平成一期では一番好きなファイズですが、これはちょっとやり過ぎ感が否めない笑が、これはこれで映像で見たくはある。
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正伝が刊行された頃は、第一子の産前産後で、小説が出ていたことを知らずにいました。そしてこのキャラ文庫が図書館にあったので初めて読んだのですが。 テレビシリーズのファイズで、初めて仮面ライダーを好きになった私には、途中までしんどすぎました。 真理が主人公なのは良いとしても、殆どのキャラクターが違いすぎて。 また、テレビシリーズを観ていた人向けなのか、固有名詞に対する説明や場所などの描写が省かれており、映像が浮かぶ人でないとちんぷんかんぷんかもしれません。小説としてはちょっと……なのですが、女性陣にズームさせて恋愛を軸にした展開は興味深いものがありました。 また、テレビシリーズを観ながら、巧と木場は早く正体を打ち明ければいいのにとやきもきしたものですが、この中ではさっさとバラして、私が妄想していたような会話をしていた点は、読んで良かったと思いました。 勇介が、元の木場のような心情で揺れている後日譚。正伝本編と共に、巧はどうなるのか曖昧なままなのが良かったと思います。テレビシリーズでも、手を透かして見るシーンでそういう曖昧さが沁みたので。 総合的にみて、ファイズ未視聴の人には勧められない本ですし、好きな人にも勧められない本、というのが個人的な感想です。 勿論、ファンの方々はとっくに既読であると思うのですが。
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かつて「正伝」として発売されていたTV本編メインライター井上敏樹が描く小説「異形の花々」の再録に、後日談「五年後」を書き下ろしたもの。 TV版ではできないであろう残酷な描写、悪性が際立つキャラクター描写が目立ってよく話題になっているが、TV本編の主要キャラクターに絞って展開される...
かつて「正伝」として発売されていたTV本編メインライター井上敏樹が描く小説「異形の花々」の再録に、後日談「五年後」を書き下ろしたもの。 TV版ではできないであろう残酷な描写、悪性が際立つキャラクター描写が目立ってよく話題になっているが、TV本編の主要キャラクターに絞って展開される人間ドラマによって、オルフェノクと人間という種の関係性がより精彩を放っている印象だ。 三人称視点で、色々なキャラクターの心理を描いている印象だが、なかでも実質主人公的な描かれ方をしているのはおそらく本編ヒロインの真理だろう(本編主人公の巧は活躍はしても「主人公的」とはいえない描かれ方だと感じる)。さまざまなキャラクターが良い方向にも悪い方向にも極端なキャラクターが多い中、真理の感性はいたって一般的だ。彼女の感じ方に納得しながらも、この555の世界においての「正しい行動」とは何なのか、誰もが考えさせられるに違いない。 真理以外のキャラクターの言動も、幼少期の経験が人間の衝動的な行動に出てくる、という観念で描かれているが、現実になさそうでありそう、という塩梅を感じる。どうしようもないのだが、生き生きとしたキャラクターだと感じてしまうのだ。ぜひ体験してもらいたい。
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「異形の花々」って作品に描き下ろしを加えたもの。脚本家が好きに描いたら・・?ってのを見たくて買った。表紙に出てくるオルフェノクが大体出てこないけどw 一言で言うと、テレビ作品の小説による凝縮の、メリットもデメリットも出ちゃった作品。 テレビじゃないので余計な敵キャラ・仮面ライダーを出す必要がないし、設定を大幅にカットできる(スマートブレインまでカットw)ので無駄なく描きたいもの(元人間の怪人と人間の葛藤)が出てる。 しかしその反面、展開が急すぎて残念・・な感が否めない。思い返せば、スッキリした構成なんだけど。設定の説明がかなり省略されてて描写不足・・ってことも思う。テレビの設定を覚えていても「あれ?流星塾って結局何の集まり?」「真理の両親って何者?」だとか謎が残りまくる。 結局、短すぎて物足りないってのが正直な感想。 R18描写が容赦なく出てくるのは小説版のメリットを生かしたいいところ。雅人が色々とひどすぎる・・
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過去に発売された仮面ライダーファイズのノベルズ「異形の花々」の再録に、 その5年後の話の短編を追加した内容になっています。 「異形の花々」は既読です。といっても、発売日に買って その日のうちに読んだのでだいぶ忘れていますが。 基本的な世界設定は原作と同じですが、大きな差異としてスマートブレインが 登場せす、カイザ以降の強力なベルトの存在しない(あるいは存在はしているが オルフェノクの手によって葬られたと思われる)ファイズ本編のifの世界が 書かれています。 カイザが量産化され(なぜ力が安定しやすいファイズやデルタではないのか疑問ですが)、 オルフェノクに人類が勝利した世界の話となっています。映画とは逆の話と いえるかと。 内容は井上敏樹の小説らしく、子供向けでも大人向けでもファン向けでもない、 悪い意味で下品な話になっています。キャラクターが崩壊しており、心理描写が 稚拙で、仮面ライダーが活躍しません。 ファイズ好きならば読むべきではないと思います。龍騎もですが、せめて 登場人物名などを変えて、別の作品として出して欲しかった。 おそらく、脚本であれば、アクターの力で大きくぶれずに、人物描写・心理 描写ができるのですが、小説だとアクターにキャラクター像の創造を協力して もらうことができないので、自分の中で設定して固定しておく必要があり、 井上敏樹にはそのキャラクターのイメージ能力と描写能力が足りないのでは と思います。
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ファイズのメインライター、井上敏樹さんによる小説。 ファイズは本編、映画、この小説と全てパラレルワールドです。 ですがそれぞれが、総じてファイズという世界観を様々な描き方で描いています。 ファイズ本編を見ていた人なら、きっと「このファイズもイイ!」と思ってもらえるはず。
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この作品は2004年8月、講談社より刊行された仮面ライダーファイズ正伝-異形の花々-に『五年後』を追補したものです。
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人間と、人間の進化形にして怪物であるオルフェノク。それらと戦うファイズこと乾巧と園田真理、オルフェノクでありながらも人間の心を持ち、守ろうとする木場勇治、人間を襲う本能に負けながらも人間として生きたい長田結花、真理に執着し歪んでいくカイザこと草加雅人――さまざまな人間関係が交錯し...
人間と、人間の進化形にして怪物であるオルフェノク。それらと戦うファイズこと乾巧と園田真理、オルフェノクでありながらも人間の心を持ち、守ろうとする木場勇治、人間を襲う本能に負けながらも人間として生きたい長田結花、真理に執着し歪んでいくカイザこと草加雅人――さまざまな人間関係が交錯し縺れていく中で、戦いはどうなっていくのか。人間とオルフェノク、その対立の答えは。テレビ版とは違うもう一つのファイズの物語とその後を脚本・井上敏樹自らが執筆。全てが終わってしまった後生まれた新しい光の戦士とは。幼い頃に真理が感じた暖かな背中の正体は。 ファイズこの間見終わったのですが、何だか妙にじわじわ余韻が来るかんじで小説版と文庫版を読みたいと思い購入。小説版に追補したものなので小説版と内容変わらないのでしょうか。一応小説版は図書館に予約入れてあるのだけど。 テレビ版の後日談かノベライズを期待してたんだけどアナザーストーリーでした。大筋はあってるけど違った展開が小説ならではといったところ。あと設定が違ってたり。特に結花はえぐい。グロ展開とかレイプとかいろいろエグさがグレードアップしてるので正直テレビ版の方が私は好きだな。ライオトルーパーじゃなくてカイザが量産型になってる。草加ァ……草加のグロにうおお…となったです。あと巧が真理を昔助けたのはカブトの天道とひよりを思い出しました。真理から巧への矢印が少しはっきりしてる点はテレビ版よりもいいところかも。たくまり萌ゆだけどマイナーなのかな…あ、デルタはいません、スマートブレインも。 テレビ版見てても思ったけど人とオルフェノクの共存、戦いとか人として生きることのむずかしさとか、その葛藤がやっぱ辛いです。「伏」もそうだったけどこういう物語の形に弱いからファイズもやっぱり好きなライダー作品だなと思ってます。テレビ版の最後に思ったけど、アギトも最後はそうだったけど、どっちも人間肯定の話なんだよね。人間の力を信じて生きてみる、と言うか。
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異形の花々の再録だったのが残念。 ごめんなさい、単に「悩みに悩んだ挙句、必死こいて 古本で探して金額見てまた迷ったけど、それでも結局 買って、読んでからまだ1年も経ってないのに・・・!」 という個人的な悔しさからの発言でした。 絶版本が復活するのは素晴らしい事だ! 物語の構...
異形の花々の再録だったのが残念。 ごめんなさい、単に「悩みに悩んだ挙句、必死こいて 古本で探して金額見てまた迷ったけど、それでも結局 買って、読んでからまだ1年も経ってないのに・・・!」 という個人的な悔しさからの発言でした。 絶版本が復活するのは素晴らしい事だ! 物語の構成としては本編よりもまとまりと説得力があって好き。 特に、啓太郎と結花に関してが一番嬉しかった。結局哀しいけど。 勿論、それ以外にも木場・真理・巧の関係や個々の心境、やはり 格好良い海堂も良かった。そしてどこまでも衝撃的な草加。 もろに伝奇小説テイストなので、好き嫌いはわかれると思うが 草加にまつわるあれこれは、ある意味で必読。 本編で説明されないままだった筈のしぐさの原因は秀逸かと。 あゝ草加、それでもやっぱり嫌いだけど草加、見事過ぎるよ草加。 今作で追加された新エピソードは、良くも悪くも予想外。 これまた草加に関してだけは凄まじいけど、他の描写や展開は 元のラストを残念にしただけだと思う。 作中で語られる葛藤や答えなど、好まない解釈だった訳では ないのだけど、いかんせん真理が成長していなさ過ぎなのと、 最後に彼が登場してしまうのが。 なんか、なんつーか、こー・・・あのクリスマスはなんやったねん、 という・・・。そんなガッカリ。
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『異形の花々』+五年後の短編 絶版になっていた『異形の花々』が読めたので満足。行けるところまで行くしかない、滅びの美しさ
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