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B.A.D.(10) の商品レビュー

3.3

6件のお客様レビュー

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2025/07/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 夢を見ている人は自身が夢を見ているとは分からない。胡蝶の夢という言葉が相応しい、夢に溺れ現を忘れる話でした。  夢らしく仔細があやふやで、情景が飛んだり、同じ場面を繰り返したり、一度起こった事が無かったことになったり、現実ではあり得ないくらい何もかもうまくいったりとある意味やりたい放題な印象を受けました。けれど、迷路に閉じ込めた鼠は必ずしも思う通りに進んでくれるわけでは無く、鼠も鼠なりに隠された道を見つけ出し外に出る事もあったようですね。

Posted byブクログ

2025/02/16

この巻は凄かった…。異常事態はそこかしこに起こっているのに誰もそれを感じ取れない。異常に気付けぬ異常性、徐々に壊れていく小田桐の認識。そうしたズレが最高潮に高まった瞬間から始まる地獄は読んでいるこちらのメンタルまでゴリゴリと削ってくるものでしたよ…… 雄介や久々津の復讐心が迸...

この巻は凄かった…。異常事態はそこかしこに起こっているのに誰もそれを感じ取れない。異常に気付けぬ異常性、徐々に壊れていく小田桐の認識。そうしたズレが最高潮に高まった瞬間から始まる地獄は読んでいるこちらのメンタルまでゴリゴリと削ってくるものでしたよ…… 雄介や久々津の復讐心が迸る一連の事件が終わった事であざかの前に横たわるのは退屈な日々だね。小田桐にとっては凄惨な事件から離れられる安らぎの時。けれど人の激情をこそ栄養のように啄むあざかにすれば緩やかな死を迎えているかのような日常でもある 訪れる依頼人が持ち込む事件すら退屈となれば、あざかは活動を停止してしまう。だからか、この巻は小田桐の積極的な行動が目立つ巻ともなったのだけど… 内容が内容なだけに何処まで語るのが正しいか曖昧になるね 浮かぶ手首の事件も掘り返す音の事件も本作らしい要素が少しは含まれているものの、これまで散々に描かれてきた人間の業には全く届かない。紅い女の介入によって悲惨な展開が回避されているのなら尚の事 そう思えば、麗泉女学園で起きた惨劇を再現するかのような小鳥の事件はしっかりと描けば、あの時と同じように人の醜さを散々に描くものと成ったのだろうけど、結局この茶番に飽きた人物の介入によって事件は早回しされてしまうね それは重要なシーンだけ抽出されているようで居て、歯抜けが過ぎるから出来損ないに思えてくる 抵抗も虚しく、そして考える事すら馬鹿らしく思える濁流は小田桐の理性を剥ぎ取るものだし、読んでいるこちらの常識まで壊しに掛かって来ているかのよう だからか、Episode4で小田桐が迷い込んだ誤魔化しすら放棄した異常な光景は混乱の極地だね。依頼の無い平穏な日々、食生活を改善するあざか、交友関係を深める小田桐の知人たち。それらは小田桐が願って止まない光景の筈なのに、不細工に繰り返される事でこれ程の異常として成立するなんてね…… ただし、それとて本格的な崩壊の前では陳腐な喜劇に過ぎなかったというのが何ともね… 総集編と言えば聞こえが良いし、NG集と主張すればそう受け止められなくもない。けれど実態はただのループ構造。小田桐を決して逃さない無限地獄 この事態を引き起こした紅い女への恐怖心が刺激されてしまう程の狂気が濃密に詰め込まれた展開は読んでいて気持ち悪さすら覚えてしまう程のものでしたよ…… だからこそ、微かなヒントから紅い女の束縛を超えて繭墨あざかが顕現する展開にしびれてしまう。が、同時に真相が明かされるに従い紅い女が仕掛けた事態がどれほど凶悪なものだったか理解させられる描写には心底恐ろしさを覚えてしまったが あざかは小田桐を「ボクの部下だ」と紅い女から取り戻した。紅い女は真の狙いが繭墨あざかにあると明らかにした そうしてあざかが語りだすのは紅い女の正体であり、この物語の終着地と言える邪悪の存在。遂に本作の暗部が見えてきたね

Posted byブクログ

2021/07/15

雄介の暴走を止め、舞姫と久々津の仲を繋ぎ止め、再び繭墨の下でたまに舞い込む凄惨な事件に関わる日々に戻った小田桐。しかし、何かが違う、どこかに違和感を抱く、何がどう不自然なのか、果たして小田桐は不思議な迷路を脱出出来るのか。 日常に戻ったはずなのに、頻繁に現れる紅い女と巻き戻ったり...

雄介の暴走を止め、舞姫と久々津の仲を繋ぎ止め、再び繭墨の下でたまに舞い込む凄惨な事件に関わる日々に戻った小田桐。しかし、何かが違う、どこかに違和感を抱く、何がどう不自然なのか、果たして小田桐は不思議な迷路を脱出出来るのか。 日常に戻ったはずなのに、頻繁に現れる紅い女と巻き戻ったり、早送りされる時間。違和感を抱きながら日常を過ごす小田桐に読者も違和感を抱くという謎な展開。変だと分かっていながら、どういうことか分からなかった私は小田桐と同じで鈍感だ。そして、最後に分かる紅い女の正体。これからの展開で間違いなく小田桐はまた苦労するんだろうなと同情してしまう。

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2018/06/14

終盤にかけての狂気、不気味さの盛り上がりが好感触。前巻の違和感(ラスト)も計算のうちだったのですね。

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2016/07/08

「紅い女」との出会いから、ふたたび元の生活に小田桐は、これまでと同じように奇妙な依頼人たちの持ち込む仕事に対処することになります。 まずは、手首の沈んだ水槽のある家に暮らす我妻克己(あづま・かつみ)という男の罪をあばき、毎夜土を掘る音に悩まされるという森本結奈(もりもと・ゆいな...

「紅い女」との出会いから、ふたたび元の生活に小田桐は、これまでと同じように奇妙な依頼人たちの持ち込む仕事に対処することになります。 まずは、手首の沈んだ水槽のある家に暮らす我妻克己(あづま・かつみ)という男の罪をあばき、毎夜土を掘る音に悩まされるという森本結奈(もりもと・ゆいな)という女性を助けます。さらに小田桐は、かつて「狐」の事件の舞台となった麗泉女学園の女子生徒・矢賀早小鳥(やがせ・ことり)が、事件の首謀者だった神宮ゆうりの模倣をしていることを知り、繭墨とともに事件の解決に乗り出します。しかし、少しずつ彼は意識がくり返し同じ出来事をたどっていることに気づくことになります。そんな彼に「紅い女」の声が届きますが、小田桐は彼女の呼びかけに応じず、そこで生じたほころびを足掛かりにして繭墨が終わることのない小田桐の夢に侵入し、彼を現実へと連れ戻すことに成功します。 ついに「紅い女」と繭墨の対面が実現し、ここから一気にクライマックスへと突入していくのでしょうか。どのような結末を迎えることになるのか楽しみです。

Posted byブクログ

2013/01/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読み終えて、あわてて前巻を見返す。そうだった。 進んでは戻り、繰り返す。巻が進むごとに繰り返しが増える。まるで新しい展開が書けないかのようにも感じてしまうが、模倣して繰り返すから意味があったのかもしれない。また繰り返しだと思っているからこそ、気がつくと取り返しのつかないところまで進んでいるのだろう。 確かにこの雄介はまともすぎる。

Posted byブクログ