ニッチ の商品レビュー
ニッチ市場がいかにして登場したのか、 そしてそれによって今後のビジネスがどのように変わっていくのか 様々な業界でのエピソードも交えてニッチ市場の生態系が語られていて、読み物として非常に面白かったが、基本的に各ストーリーが淡々と進んでいく構成というのもあって、途中で「結局この本が...
ニッチ市場がいかにして登場したのか、 そしてそれによって今後のビジネスがどのように変わっていくのか 様々な業界でのエピソードも交えてニッチ市場の生態系が語られていて、読み物として非常に面白かったが、基本的に各ストーリーが淡々と進んでいく構成というのもあって、途中で「結局この本が言いたいことは何?」と何回も考えてしまった。 ある市場の中から狙いを定めていくのではなく、消費者が棲む生息地(ニッチ)を見つけ、そこに本当に求められるものを作ることで市場を創り出し、大きく育てていく。 こういう本を読むたびにマーケティングって面白いなと思う。 しばらく本読むスピードが落ちていたけど、少し時間もできたしここから加速させてく。 もっと本質を的確に捉える能力を養わないと。頑張ろう。
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多様性が進む現在の市場における生き残り戦略。全体を平均で捉えることの弊害、コモディティ化の恐ろしさ。共生による生き残りを説く。
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仕事で、近年コモディティー化してしまった製品をどう差別化していくかに悩み、本書を手にした。 昔のように、みな同じものを観て、同じ価値観で、同じことに共感する時代ではなくなったんだなぁ、と少しノスタルジックになりつつも、 どうせ個人個人の価値観で、商品を選ぶなら、自分が良いと思える...
仕事で、近年コモディティー化してしまった製品をどう差別化していくかに悩み、本書を手にした。 昔のように、みな同じものを観て、同じ価値観で、同じことに共感する時代ではなくなったんだなぁ、と少しノスタルジックになりつつも、 どうせ個人個人の価値観で、商品を選ぶなら、自分が良いと思えるものを楽しく作って、共感してもらえる人に買ってもらえば良いのかなと、少し気が楽になった。 顧客を分類・分析するよりも、その商品価値を高めることの方が重要そうだ。 ところで、例えに出てくる「モレスキン」というノートのどこがニッチで人々を魅了しているのか、全く想像できず、興味を持った。 週末買ってこよう。 なんか、ここにヒントがありそうで期待。
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ニッチという言葉が生まれたのはかなり古くて、『ロングテール』などのニッチをビジネスに活かす理論についての本は数多く出ているし、日本社会ではニッチこそが中小企業が生き残る術だ……ということは前々から言われてきた。 ただ、皮膚感覚では分かるニッチを、もう少し順を追って説明したのが...
ニッチという言葉が生まれたのはかなり古くて、『ロングテール』などのニッチをビジネスに活かす理論についての本は数多く出ているし、日本社会ではニッチこそが中小企業が生き残る術だ……ということは前々から言われてきた。 ただ、皮膚感覚では分かるニッチを、もう少し順を追って説明したのがこの本。ジェームズ・ハーキンという人は長らく市場調査みたいなことに関わっていた人らしく、その彼が語る「時代は変わった」という話の流れは面白い。この本は隙間産業としての『ニッチ』を語った本のように見えるけれども、実際は隙間しかない時代のビジネスとはどうあるべきかを語ったものと言える。 今までは画一的な大衆や市場調査が人々のニーズを満足させていたが、分厚い中心が消滅したあと、人々は主体的に行動して、自分の満足するものを探すという行動に出た。これはおそらくインターネットの隆盛が関わっているし、長期的にはマスメディアの凋落が関わっていると思う。また、市場調査の手法が発達し、それが周知された結果、単純な分類がもはや意味をなさなくなったからとも言える。 でも、究極的なところで言えば、「情報」に価値がなくなり、「商品」に価値が残ったのではないか。誰かに教えてもらう情報を鵜呑みにする人間はもはや存在せず、それを膾炙して重い腰を上げる人間を相手にしなければならない。そこには「商品」そのものの魅力が重要になってくるだろう。今はビッグデータが話題になっているけれども、市場の生態系はもっと複雑なものになっている。 しかし、ニッチ化した市場に、どうやってビジネスを展開していくかはかなり難しい問題であると思う。成功例としてモレスキンやオバマなど、「ファン」を作り上げることの重要性が語られているが、これは誰もができることではないと思う。もしかしたら、ニッチ市場に届くのはメイカーなのかもしれない。そんなことをつらつらと思った。
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