標的の男 の商品レビュー
堂場瞬一の警視庁追跡捜査係シリーズの沖田大輝刑事を初めて読む。犯罪被害者支援課シリーズの中の『チェンジ』に沖田刑事が登場する。 沖田刑事は容疑者熊井を追いかけて、骨折し取り逃す。失態である。沖田は病院生活となる。西川大和から膨大な捜査資料を渡され読むように言われる。通常は、現...
堂場瞬一の警視庁追跡捜査係シリーズの沖田大輝刑事を初めて読む。犯罪被害者支援課シリーズの中の『チェンジ』に沖田刑事が登場する。 沖田刑事は容疑者熊井を追いかけて、骨折し取り逃す。失態である。沖田は病院生活となる。西川大和から膨大な捜査資料を渡され読むように言われる。通常は、現場で仕事するのであるが、書類読みは西川の仕事であり、苦手である。 5年前の墨田区の不動産業者の強盗殺人事件が、受刑者が突然証言をして、犯人が浮かび上がった。それが熊井だった。受刑者は、熊井の仕事の同僚だった。熊井は転々と仕事を変えていたが、たまたまその受刑者と同じ職場だったことがある。熊井と一緒に酒を飲んだ時に、実は殺人をしたという告白を聞いたという。それで、熊井を追いかけることになった。 沖田は、捜査資料を見ているうちに、パソコンに刺さっていたUSBがなくなっていることに気がつく。そのUSBが実に重要な役割を果たしていた。 そして、熊井は電車に飛び込み自殺をした。それで、一旦事件は終わったかに見えたが、沖田は松葉杖をつきながら服役囚に会いに行く。その服役囚に弁護士が訪問していたことに疑問を抱く。その弁護士を追いかけていくと、殺された墨田区の不動産業者の息子であったことが判明する。 そして、沖田大輝と西川大和は、事件の真相を明らかにする。
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犯人が最初から分かっているが捕まらない。 やっと見つけたと思いきや逃げられる。 そんな始まりで 沖田は怪我をし、西川が現場に出る。 前作までの彼らの得意なやり方を逆にした展開 それでも沖田は資料は読み込まないし、 西川は空振りばかり 逃走していた犯人が死んだことで事件が動き出し、 全く話に上がっていなかった情報提供者の弁護を担当した弁護士が浮上 読み終えてから思うが、情報提供者が服役中の人間だなんて物語最初からおかしな話である 結末は自分の保身しか出来ない人間達の計画したものだった 犯人とされた男にも、計画に巻き込まれる弱みはあったにせよ不快な話だった 逮捕後の取り調べでの家庭環境を棚に上げて、自分を正論化する様は醜かった 沖田は結婚に踏み切れずにいる響子との関係を随所で考えているが、結婚はしばらく先だろう
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服役中の男からの証言で、お蔵入りになっていた事件が浮上する。 正義の職に勤めようと、悪の生業に身を置こうと、人間には表の顔と裏の顔があり、何かが引き金で裏の顔が出てくることがある。 置かれた環境が心を蝕み、年月が経つと鬱屈した精神はそれが日常になってゆく。 絆という言葉...
服役中の男からの証言で、お蔵入りになっていた事件が浮上する。 正義の職に勤めようと、悪の生業に身を置こうと、人間には表の顔と裏の顔があり、何かが引き金で裏の顔が出てくることがある。 置かれた環境が心を蝕み、年月が経つと鬱屈した精神はそれが日常になってゆく。 絆という言葉のもどかしさと、人間という脆さが描かれた一冊でした。
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今回は一つの事件を追うことで 色んな裏が明るみになる。これはこれで面白く読ませていただきました。机上派が行動を強いられ、行動派が動けない。違った意味で面白かったです。次作も楽しみです❗️
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警視庁追跡捜査係。 5年前の犯人について受刑者から情報提供、 犯人はわかっているのに被疑者死亡不審な点が残り沖田が探す面白い
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おそらく何巻か飛ばしちゃったと思うけど、なんら問題なく読めた( ´ ▽ ` )ノ ふだんアウトドア派の沖田がケガして、ふだんインドア派の西川と立場が逆転……というのがシリーズ中最大の異色ポイント、らしいけど( ´ ▽ ` )ノ 何冊か続けて読むと、だんだん作家・ドーバ...
おそらく何巻か飛ばしちゃったと思うけど、なんら問題なく読めた( ´ ▽ ` )ノ ふだんアウトドア派の沖田がケガして、ふだんインドア派の西川と立場が逆転……というのがシリーズ中最大の異色ポイント、らしいけど( ´ ▽ ` )ノ 何冊か続けて読むと、だんだん作家・ドーバー先生の「常套手段」が分かってくるね( ´ ▽ ` )ノ どの作品でも、序破急の破の中~終盤あたりでわざとネタを割っちゃってる( ´ ▽ ` )ノ 読者をいつまでも刑事たちと一緒にあたふたさせず、その立ち位置を(いわば「共犯」に巻き込む形で)さっさと作者側に引き寄せちゃうんだ( ´ ▽ ` )ノ その後は、神の視点から刑事らの試行錯誤を暖かく見守らせる、と( ´ ▽ ` )ノ 奇を衒わず、常識の範囲内で地に足のついた物語を描き続けるには、これが最適な手法かもしれない( ´ ▽ ` )ノ 何十年ものあいだ、山ほどの警察小説やドラマが内外で生産・消費されてきたんだもの、大概の筋立てはすでに読者の予想の範囲内( ´ ▽ ` )ノ さんざん気を持たせて「驚愕の真相!」なんて言ったってみんな白けるばかり( ´ ▽ ` )ノ だったら、早いうちにネタを割っちゃったほうが潔いってもんだ( ´ ▽ ` )ノ 文庫書き下ろしの量産型警察小説に、だれも本格ミステリみたいな形而上学的なトリックやパズル的な謎解き、社会派的ミステリみたいな深い人間心理の掘り下げ・現代社会の考察なんか求めたりしてないもんね( ´ ▽ ` )ノ だから、これでいいのだ( ´ ▽ ` )ノ 一時の息抜き、思考散歩( ´ ▽ ` )ノ 作中、鉄のカメオ出演、ほんとまったく無意味で作者の意図がつかめなかったけど、次作「刑事の絆」を読み始めたらすぐに納得( ´ ▽ ` )ノ 形だけでもどっかで彼を出しておかないと、話の展開があまりにも唐突になっちゃうんだ( ´ ▽ ` )ノ しかし、何巻飛ばしちゃったんだろう?……(´ε`;)ウーン… タイトルにシリアル打ってくれればなあ……(´ε`;)ウーン… 「アナザーフェイス」なんかはちゃんと分かるようになってるのに……(´ε`;)ウーン… 2019/09/03
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【警視庁追跡捜査係シリーズ第4作目】 今回は、行動派の沖田が足を骨折し、行動が困難になる。そのため、西川が行動派になり、沖田が書類を読み込むという展開になる。 第3作目では、心情的に沖田と西川の立ち位置が変わったが、今回は物理的に立ち位置が変わった。アナザーフェイスシリーズと警視...
【警視庁追跡捜査係シリーズ第4作目】 今回は、行動派の沖田が足を骨折し、行動が困難になる。そのため、西川が行動派になり、沖田が書類を読み込むという展開になる。 第3作目では、心情的に沖田と西川の立ち位置が変わったが、今回は物理的に立ち位置が変わった。アナザーフェイスシリーズと警視庁追跡捜査係シリーズを読み続けている私としては、新たな展開として面白かった。 第3作目とこの第4作目で立ち位置が変わった二人が、自分のことと互いのことをより理解した感じがするので、今後の展開が楽しみ。 今回の5年をかけてわかった真相もまた悲しい。誰かを守るための犯罪はつらい。 部下であるさやかと庄田の個性もより描かれてきたが、庄田が思ったより使えなさそうで少し残念。大竹がいい味だしていて好きなので、もっと登場してもらいたい。 この本を読み終えたら、いよいよ、二つのシリーズが交わる話にいく、と期待していたら、この巻で少しだけアナザーフェイスシリーズの大友が登場する。なんだか嬉しい。私はどちらかというと、アナザーフェイスシリーズの方が好きなんだな、と思う。
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警視庁追跡捜査係シリーズ第4弾。 書き下ろしです。 服役囚の告発から、殺人事件の容疑者が判明し、捕捉に乗り出した西川と沖田だったが、犯人に突き飛ばされ沖田は骨折し、取り逃がしてしまう。 動けない沖田は捜査資料をを読み込み、代わりに西川は足で捜査をするといういつもの役割と...
警視庁追跡捜査係シリーズ第4弾。 書き下ろしです。 服役囚の告発から、殺人事件の容疑者が判明し、捕捉に乗り出した西川と沖田だったが、犯人に突き飛ばされ沖田は骨折し、取り逃がしてしまう。 動けない沖田は捜査資料をを読み込み、代わりに西川は足で捜査をするといういつもの役割とは逆転現象が。 地道な捜査から殺人事件の背景が明らかになる。 犯人の動機と心理はあまり響きませんでした。 が、いろんな伏線があり、もしかしてこいつか!?という期待と謎解きは楽しめましたし、最後はまとまりよく読了。
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追跡調査課シリーズ 時効制度がなくなった今、どんな綻びでも見逃さない警察組織と言うものがあればいいなと思う このシリーズは未解決のままの事件を再捜査する専門部署が舞台なのでほんの少しの手がかりから事件解決するのが面白い 今回は己の欲にまみれた人が結局罪を暴かれるという話であった 悪いことはしちゃだめだなーと 知恵の回る人間のつもりでいても悪事はごまかせないと思いました
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