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世界を、こんなふうに見てごらん の商品レビュー

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51件のお客様レビュー

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2024/10/25

動物行動学者である日高敏隆さんのエッセイ。 世界を、こんなふうに見てごらん、と人間や動物を見るときのヒントがまとめられている。 その世界の見方の豊かさに、ふむむ、と感心する。 世界に真理などなくて、まぼろしが真実であり、まぼろしをまぼろしではないと思い込んでしまったのが人間の世界...

動物行動学者である日高敏隆さんのエッセイ。 世界を、こんなふうに見てごらん、と人間や動物を見るときのヒントがまとめられている。 その世界の見方の豊かさに、ふむむ、と感心する。 世界に真理などなくて、まぼろしが真実であり、まぼろしをまぼろしではないと思い込んでしまったのが人間の世界なのだという。おもしろい考え方だなぁ。 著者は「なぜ」を問うてはいけない学問とされた時代のなかでも、疑問を持ち続け、異端視されていたようだ。 そんな著者は言う。自分の「なぜ」を大切にあたため続ければいいと。何でも思い込むなと。 人間の作り出した世界を通してしかものを見られないと、見方が偏ってしまうんだね。 人間は自然を破壊するものという前提。人間を多くのいきもののひとつとして見る視点。科学もひとつの見方にすぎない。 自分の中に複数の視点を持ち、どんなものの見方も相対化して考えることが大事だということ。 世界の見方や視野を広げることを教えてもらった。

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2024/03/10

想像したほどは面白くない。「なぜ」を続けろ!?当たり前ではないか。それが許されなかった学問の世界があったとは信じられない。 論文の書き方の話は面白い。思いつきからデータを取り、分かったとしても、推論から始めてデータを取ったと書かなければならない。しかしこれも無意識にやっていたかも...

想像したほどは面白くない。「なぜ」を続けろ!?当たり前ではないか。それが許されなかった学問の世界があったとは信じられない。 論文の書き方の話は面白い。思いつきからデータを取り、分かったとしても、推論から始めてデータを取ったと書かなければならない。しかしこれも無意識にやっていたかも。要するに私はこの著者と似たものということなのか。

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2023/11/18

動物行動学者のエッセイ。 動物行動学は、動物を観察してその行動についてを研究する学問。モンシロチョウは下を飛ぶのに、アゲハチョウはなぜ高いところをとぶのか。花、メスに、どうたどりつくのか。 正しい見方とはなにか、いろいろな立場からみてごらん。相対的にみてごらんと。 とにかく読...

動物行動学者のエッセイ。 動物行動学は、動物を観察してその行動についてを研究する学問。モンシロチョウは下を飛ぶのに、アゲハチョウはなぜ高いところをとぶのか。花、メスに、どうたどりつくのか。 正しい見方とはなにか、いろいろな立場からみてごらん。相対的にみてごらんと。 とにかく読みやすい。軽い文体なのに味わい深い。動物行動学というものが認められていない時代の話。東大や京大の違いなどもさらりと。苦労話ではなく、楽しそうに振り返っている。 時代によって見かたも価値観も変わる。 絶対的なものなどない。 なんだかほっとするような、本。 なにかモヤモヤするときに読み返したい。

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2023/09/05

感想 人間は何をしてきたのか。自然はいつでもそこにあり微笑む。人間が誕生するその前から。きっと受け入れてくれている。だから恩返しも必要。

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2023/07/06

難しい文章ではないので、スラスラ読めましたが、ちゃんと読めていないんだろうなと思いました 表面の言葉を読む内容の本ではないことはわかりました 生き物の原点に触れている内容です アジアでもアフリカでも、人間が一度自然に手を入れてしまうと完全には元には戻らない 手付かずの自然...

難しい文章ではないので、スラスラ読めましたが、ちゃんと読めていないんだろうなと思いました 表面の言葉を読む内容の本ではないことはわかりました 生き物の原点に触れている内容です アジアでもアフリカでも、人間が一度自然に手を入れてしまうと完全には元には戻らない 手付かずの自然なんてないかもしれないと思うと、人間の地球に対する影響力がどれだけなのかを感じました

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2023/06/22

初めて日高先生の著書を読みました。 「面白い」より「興味深い」という言葉がぴったりな本でした。 10のエッセイと御退官時の講演を読み、考えることができます。 意味が深すぎたのか一度では私の理解が追いつかず、何度も読み返す文がありました。それでも噛み締めるうちにじんわり染み渡って...

初めて日高先生の著書を読みました。 「面白い」より「興味深い」という言葉がぴったりな本でした。 10のエッセイと御退官時の講演を読み、考えることができます。 意味が深すぎたのか一度では私の理解が追いつかず、何度も読み返す文がありました。それでも噛み締めるうちにじんわり染み渡ってくる、そんな内容です。 イマジネーションとイリュージョン、自然の中での人間についてなど 多くのことを考えさせられました。 色々な問題が生じている現代だからこそ、日高先生の考え方やものの見方を あらゆる価値観の中の1つとして1人でも多くの人が共有できていると もう少し世の中に柔軟さが生まれるのかなと思います。 私もいつか日高先生にお会いしたいと思いましたが叶わないのだなと読みながらふと悲しくなりました。 本書の中で紹介された 「ソロモンの指環」 「尾行類」 「裸のサル」 「機械の中の幽霊」 「生物から見た世界」 (もし抜け落ちている本がある時は教えていただけると嬉しいです) も、とても面白そうだったので少しずつ読んでいきたいです。

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2023/05/19

・5度と30度?の気温の高低差の中で実験が成立するということ。両方が必要なんだ、という話が感動的だった。 ・論理的に筋道立ててあとから説明することはいくらでもできる。人前で発表するならそうなるかもしれない。でも実際はふとした思いつきから入ってやっていく。それの方が自然だなと自分の...

・5度と30度?の気温の高低差の中で実験が成立するということ。両方が必要なんだ、という話が感動的だった。 ・論理的に筋道立ててあとから説明することはいくらでもできる。人前で発表するならそうなるかもしれない。でも実際はふとした思いつきから入ってやっていく。それの方が自然だなと自分の感覚として思った。 ・おまえはどこにいくの。その素朴な問いが、心を打つ。

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2023/02/04

学ぶということはどういうことなんだろうと改めて考えさせられた。 机に向かってペンを握ってノートを取るという学び方も素晴らしいし、自分の興味を持ったことをひたすら追求していく姿勢も、この本の著者も含めて一重に何か追い求める人達は素敵だと思いました。

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2023/05/01

生き方はひとつじゃない、自分にとって生きやすい生き方でいい。 そのために、色んな生物の生き方から学んでみる。 人間以外の生き物の視点を参考に、人生の選択肢を広げてみる。 〝こんなふうに見てごらん〟 生きるって大変なこと、だから、つい人間はなにかに頼ってしまう。 科学とか、神と...

生き方はひとつじゃない、自分にとって生きやすい生き方でいい。 そのために、色んな生物の生き方から学んでみる。 人間以外の生き物の視点を参考に、人生の選択肢を広げてみる。 〝こんなふうに見てごらん〟 生きるって大変なこと、だから、つい人間はなにかに頼ってしまう。 科学とか、神とか、宗教とか、時には他者への過大な期待とか…。 そんな不安定さを、支えてくれるのが、知性なのだ。 知性とは、何もにも縛られない、やわらかな、生き物の持つ本当の力なのだ。

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2022/12/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自分の考えに自信が無い。自分なりに調べてこうだと意見を持ったとしても、でもこういう見方もある、という思考がいつも頭の中にある。自分の中の意見や思考と、人の意見や思考を照らし合わせることで、より自分の思考を深めたいと思う。言葉になっていないことを言葉にしたいと思う。その一環として、読書をする。私は今、そうして暮らしている。 日髙氏は、以下のように述べている。 「イデオロギーや思想、システムといった大きいところから話をしがちだが、ひとつひとつの具体例の積み重ねでしか環境問題は動かないものだ」(p17) 「イリュージョンを通してしか世界が見えないのであれば、そのイリュージョンというのはいったい何かということを、もっとまじめに考えなくてはいけないと思う。」(p113)  「神であれ、科学であれ、ひとつのことにしがみついて精神の基盤とすることは、これまでの人類が抱えてきた弱さ、幼さであり、これからはそういう人間精神の基盤をも相対化しないといけないのではないか」(p202) 私はまさにその弱さ、幼さを抱えているなと思った。ひとつのことにしがみついているというよりも、そのしがみつける「何か」を探しているという状態だと思う。 「ひとつ」にしがみつくことは恐ろしいという気持ちがあって、ただ、自分自身の思考にも迷いや不安があるから、「何か」を探しているという感覚。 ある問題について、「正解」があるわけではない問題だと思っていながらも、でも、自分なりの「ポジション」を取らなければ、この社会の恩恵にあやかって生きている以上、「ポジションを取る事」や「考えること」から逃げるのは、楽だけれど大切なことから目を背けているようで、違うなと思っていて。ただ、あまりに向き合うのがきついときはそれを考えることから距離を置く時期もあって。結局、ズルズル考えるばかりで何も行動できていないじゃないかという思いと、できることからやっているじゃないか、できることをやるしかないんだ、という思いと。ごちゃごちゃ。 日髙氏は、自分がどうしたいのかを、きちんと受け止めて、(ご本人曰くいいかげんに)生きていたということか。 2022/12/1

Posted byブクログ