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三千枚の金貨(下) の商品レビュー

3.5

12件のお客様レビュー

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2024/04/06

「20年待てない人はたかがしれている。」というような意味のセリフがあったが、趣味で盆栽をしているせいかこの時間の長さへの精神的な捉え方は考えさせられたし、忘れられない言葉になりそうです。 宮本輝さんには人生を教わる事がとても多いけれど、草原の椅子だったか、他の作品だったか忘れけれ...

「20年待てない人はたかがしれている。」というような意味のセリフがあったが、趣味で盆栽をしているせいかこの時間の長さへの精神的な捉え方は考えさせられたし、忘れられない言葉になりそうです。 宮本輝さんには人生を教わる事がとても多いけれど、草原の椅子だったか、他の作品だったか忘れけれど、「男は耳をしっかり洗わないといけない」というようなセリフも覚えていて、読んだその日から今に至るまで耳を洗わなかった日はない。

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2018/12/08

和歌山県の山のふもとにある桜の木の根元に、三千枚の金貨を埋めた。見つけたらあんたにあげるよ。 病院で見知らぬ男にこう言われた主人公と仲間が宝探しをする物語。 こう言えば単なる宝探しのお話のようだが、そこはストーリーテーラーの宮本輝。 金貨を埋めた男は、壮絶な幼児虐待を受けながら、...

和歌山県の山のふもとにある桜の木の根元に、三千枚の金貨を埋めた。見つけたらあんたにあげるよ。 病院で見知らぬ男にこう言われた主人公と仲間が宝探しをする物語。 こう言えば単なる宝探しのお話のようだが、そこはストーリーテーラーの宮本輝。 金貨を埋めた男は、壮絶な幼児虐待を受けながら、親友には底知れない友情を示し、一方では闇金融でしたたかに生きている。 また、主人公が旅したシルクロードのエピソード、友人たちとのゴルフ談義が通奏低音のように物語の元を流れる。 謎を追い求めながらも、人間としてどう生きるのかを描いた物語。 面白かった。

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2018/04/28

金貨を埋めた芹沢由郎の生い立ちが丁寧に書かれていく。金貨が見つかるのかという所が一番興味のあるところだが、サラリーマンの生活、子どもの頃の苦い思い出など、いろいろからみ合って重厚な物語になっている。

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2017/07/17

斉木光生は文具メーカーの役員をしているが、5年前に入院していた病院で末期ガンを患っていた年配の男から、和歌山県の山の巨大な桜の木の根元に金貨を埋めた、と言う話を聞く。 同僚の宇津木、川岸、そしてBARのママ・室井沙都と共に和歌山へと向かう。 宮本輝の作品はどれも、風景描写に優れて...

斉木光生は文具メーカーの役員をしているが、5年前に入院していた病院で末期ガンを患っていた年配の男から、和歌山県の山の巨大な桜の木の根元に金貨を埋めた、と言う話を聞く。 同僚の宇津木、川岸、そしてBARのママ・室井沙都と共に和歌山へと向かう。 宮本輝の作品はどれも、風景描写に優れている。 作品の中で描かれている風景が視覚的に、と言うよりは感覚的に伝わってきます。 あーこんな場所なんだろうなー、と感じる事ができて、色々な感性が刺激されました。

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2016/02/29

ガムシャラに生きてきた主人公たちが40歳を過ぎたある時、少し足を止めて自分のこれまでの人生、生き方を俯瞰する。金貨探しはそれを促す出来事のひとつにすぎない。シルクロードの旅やゴルフ談議、里帰りや骨董品の購入などあらゆるエピソードが主人公たちの人生のささやかなターニングポイントにな...

ガムシャラに生きてきた主人公たちが40歳を過ぎたある時、少し足を止めて自分のこれまでの人生、生き方を俯瞰する。金貨探しはそれを促す出来事のひとつにすぎない。シルクロードの旅やゴルフ談議、里帰りや骨董品の購入などあらゆるエピソードが主人公たちの人生のささやかなターニングポイントになってくるのかもしれない。

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2013/12/03

いい年を重ねている重ねていく男たちの話としてはおもしろかったし、こういう年の取り方したいとも思った。 でも、ゴルフと主人公の旅行と金貨とがうまく融合し切れてもいないようにも感じた。 読みが浅いだけかもしれないけど

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2013/11/30

宮本輝のお作品はほとんどKindle版で読めるので助かります。とにかく、悪人が出てこないストーリーには、心が洗われます。今回は、男のくされ縁もからんで、楽しませてもらいました。

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2013/09/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

オランダからの飛行機の中で読み始めた。静かに盛り上がり、いまいち中途半端に終わってしまった感じがあります。妻に20年も秘密にできるのか、また、その時掘り起こすのか気になります。さて、自分は、秘密を20年も守れるだろうか、63才になっている自分は何を考えているのか、何ができるのか?

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2013/09/18

2013/09/16 わかりやすい話のようでいて、でも少し難しい話でもあった。 光生が息子と語り合うシーンがとても印象的。 芹沢が結局どういう人物だったのかわからないままだったけれど、大きな桜の木のイメージが、読後感をとても爽やかなものにしてくれた。

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2013/03/10

週末に一気に読んだ。 のめりこんだなあ。 登場人物の年令が、自分と近いことに気づいて、僕もとしをとったなあと漠然と思ったり。 昔、自転車旅行で通りがかった湯浅の街の、醤油の匂いを思い出したり。 なんかよかったなあ。

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