命のたれ の商品レビュー
「紅葉玉子」 産気づいた時に。 違和感を感じて様子を見に行っていなければ、難産どころか母子ともに危険な状態になりかねなかっただろうな。 「牡丹吹寄せ」 赤子との生活は。 どんな子であったとしても絶対に見捨てない親だと思われているからこそ、やってきてくれたのかもしれないな。 「...
「紅葉玉子」 産気づいた時に。 違和感を感じて様子を見に行っていなければ、難産どころか母子ともに危険な状態になりかねなかっただろうな。 「牡丹吹寄せ」 赤子との生活は。 どんな子であったとしても絶対に見捨てない親だと思われているからこそ、やってきてくれたのかもしれないな。 「浄土のふわり」 突然消えてた人。 何かしら予兆があれば疑わしきこと見つかるとはいえ、こんな予想もできない状況になると困惑するばかりだろ。 「五色鱠」 見つからぬ子は。 これだけ探しても居場所が分からないとなると、下手に動き回るよりも大人しく待つ方が安全ではないだろうか。 「万年酢」 覚えていること。 戻ってきたら直ぐにでも自分の元へくると分かってはいるが、迷っているのかもと周囲を見てしまうのだろう。 「命のたれ」 覚えがあるわけ。 直接関わる未来のある者でなかったとしても、時を超えて護ってくれていたと思うと有り難いとしか言えないな。 「返り花田楽」 逃げ惑う人々に。 最期の願いをかけたからこそ、奇跡が起きて時を辿ってきたのかもしれないが戻った時に命は助かるのだろうか。 「二色北窓」 番人に見つかる。 未来への分岐点は多数あるのだから、その中のどこから現れたかによって今とは別のものが見えてくるのかもな。 「鰤大根」 夢に見た景色は。 この時代で生きるのも一つではあったが、どうなるか分からない状態であれど元の居場所に帰りたくなるのだな。 「鮪照り焼き」 帰ってきた子に。 何も話すことはできないけれど、夢物語のようなことは消えた先で見てきた現実の一つであるのかもしれないな。 「復興節」 目覚めた場所は。 その時に戻るのではなく、幾日か過ぎた様子だったのは生かしておくべきと神が判断したからなのかもしれない。
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第七弾 神隠しにあった近所の娘、関東大震災からタイムスリップしてきた子孫、伝統の 味付けを引き継ぎ、時の番人によりめでたし
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草むらに倒れていた若い男を、自分の店「小料理・のどかや」に、運び込んだ、料理人の時吉。正気づいた男の口から語られた話は、にわかには信じられない内容だった。男は、時吉たちの、末裔だというのだ。しかし、その話を証明するかのような、不思議なできごとが、周りで次々と起こる。しかも男は、の...
草むらに倒れていた若い男を、自分の店「小料理・のどかや」に、運び込んだ、料理人の時吉。正気づいた男の口から語られた話は、にわかには信じられない内容だった。男は、時吉たちの、末裔だというのだ。しかし、その話を証明するかのような、不思議なできごとが、周りで次々と起こる。しかも男は、のどかや秘伝の「たれ」を、懐にもっていたのだ。 和食っていいなぁ、と、改めて思ったほど、おいしそうな料理が、次々でてくる。昔はなかった食材が、今は、簡単に手に入る(輸送技術の発達のおかげもあるけど)、それは、わかっていたけど、今は手に入らなくて、昔は、普通に、食されていたものもあるのだと、改めて気づかされた。そして、「のどかや」の名にぴったりの、人のよい店主と、情にあつい、常連客たちの交流が、穏やかな時間に、溶け込んでいる。
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料理を題材にしているだけあって、一つひとつの料理の描写がとても細かく、想像して思わず空腹を覚えてしまう、大好きなシリーズの一つです。のどか屋を中心に、人と人との関わり合い、その中で生まれる縁など、作中に出てくるお料理同様、ほっこりとしたお話が多いのも、好きな理由の一つでした。 ...
料理を題材にしているだけあって、一つひとつの料理の描写がとても細かく、想像して思わず空腹を覚えてしまう、大好きなシリーズの一つです。のどか屋を中心に、人と人との関わり合い、その中で生まれる縁など、作中に出てくるお料理同様、ほっこりとしたお話が多いのも、好きな理由の一つでした。 ところが、何となく前作から「あれ?」と思う方向に向き始めたようには感じていましたが、それが今回、大きく舵を切られた形になってしまったと思います。何と言うか、残念、の一言に尽きます。好きだっただけに、余計にそう思うのかもしれません。 シリーズ物を続けて行く上で、同じような話で飽きないように続けて行くことは難しいと思います。また、それを避けるために、がらりと趣向を変えるのも、かなりの大勝負になるかと。今作は、その後者だったのかな、と思いますが、ちょっと突拍子もないエピソードがいきなり入ってきたので、読了後も何となく違和感というか、腑に落ちない感じでいっぱいです。 今後もシリーズが続くのかわかりませんが、正直、新刊が出ても手に取るかどうか……といったところです。
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