東の海神 西の滄海 の商品レビュー
延王尚隆と麒麟六太が国を起こす物語。国とはなにか、王とは、民とは、治世とは、と学ぶことが多い。尚隆は莫迦かもしれないけれど愚かでは無いし、賢い。能ある鷹は爪を隠す。悲惨な時代に生まれたからこそ穏やかな世界を望む、それを実現させるのは大変だろうけど。 だれにも愛されてこなかったから...
延王尚隆と麒麟六太が国を起こす物語。国とはなにか、王とは、民とは、治世とは、と学ぶことが多い。尚隆は莫迦かもしれないけれど愚かでは無いし、賢い。能ある鷹は爪を隠す。悲惨な時代に生まれたからこそ穏やかな世界を望む、それを実現させるのは大変だろうけど。 だれにも愛されてこなかったからこそやさしさに簡単に絆されてしまった更夜はかわいそうだった。しあわせになってほしいよね。
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かなり中国の軍隊っぽく、いろいろ地名や役職や位があって、そこら辺は目で文字を追うだけにした。 名前もしばらくすると読み方忘れたりしたけど、後半からぐっと盛り上がって、尚隆の本心が見えてよかった。 やっぱり主人公はヒーローなんだな。
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尚隆好きだな。 六太も。 ちょくちょく出てくる尚隆のまさかの行動に振り回されてしまう臣下の方々に申し訳ないですが笑ってしまいました。 2人の過去が明らかになりますが、お互いかなりタフな経験していますね。 子供時代の六太は本当に切ない。 すべてを救うのは難しい、犠牲を最小限に止め...
尚隆好きだな。 六太も。 ちょくちょく出てくる尚隆のまさかの行動に振り回されてしまう臣下の方々に申し訳ないですが笑ってしまいました。 2人の過去が明らかになりますが、お互いかなりタフな経験していますね。 子供時代の六太は本当に切ない。 すべてを救うのは難しい、犠牲を最小限に止めるのが良い王…でも犠牲になった人たちは?ってことに苦しめられたのかな六太は。 結局その優しさが犠牲を生んでしまったのは否めない。 でも100%の正解はないんだろうなぁ。 徴兵に応じたある女性のセリフがとても印象に残りました。 世界情勢が不安定で人の命が軽んじられている現代だからこそしっかりそのシーンを読み込んでほしいと思いました。
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内面はともかく尊く賢く大切な麒麟だけど、今作の六太は捕らえられ寝込み司令も使えず、しかもほんの少しだけど尚隆と斡由を比較してしまったりで、もどかしい中にも人間くささを感じられた 分かりやすい悪役が分かりやすすぎて、逆に本当にいい人なんじゃないかと私も騙される笑 作物が値下がりする...
内面はともかく尊く賢く大切な麒麟だけど、今作の六太は捕らえられ寝込み司令も使えず、しかもほんの少しだけど尚隆と斡由を比較してしまったりで、もどかしい中にも人間くささを感じられた 分かりやすい悪役が分かりやすすぎて、逆に本当にいい人なんじゃないかと私も騙される笑 作物が値下がりするほど豊作だと前作で言っていたけど雁の始まりもここからだし、この王と麒麟だったら陽子に会いに行くのも納得
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尚隆と六太の出会いから現在の話になるのかと思いきや、出会いと現在の話が交互に語られて上手いなぁと感心しました。 延王は戦っても強いし親しみやすい人柄で、素晴らしい王なのはわかるけどなんだか人間味がないなーと思っていたので蓬莱で1人だけ生き残った時の心情の吐露がよかったです。 それにしても斡由、笑っちゃうほど悪者でしたね(笑) 自分の非を認められないって上に立つ人間としては致命的…… 舌を切られた部下が不憫すぎて読むの辛かった…… 約束通り更夜とおおきいのがみんなと一緒に暮らせる国にしてくれた尚隆に感謝です。 最後まで延王と延麒が自由すぎて笑いました。 臣下は大変だろうな。
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雁国の王・尚隆と延麒の始まりの物語。 あらすじはたくさんなので割愛します。 好き勝手やってるようでなんだかんだ結果うまく立ち回った二人。 ただいくら頑張っても荒廃からまだまだ20年。死人はでる。 結局は麒麟といえども完璧ではないし、尚隆も中身は「人間」。 今作で敵対する斡...
雁国の王・尚隆と延麒の始まりの物語。 あらすじはたくさんなので割愛します。 好き勝手やってるようでなんだかんだ結果うまく立ち回った二人。 ただいくら頑張っても荒廃からまだまだ20年。死人はでる。 結局は麒麟といえども完璧ではないし、尚隆も中身は「人間」。 今作で敵対する斡由もそうである。 なかなかに難しい世界の中、尚隆と斡由の対比の物語の構成が秀逸でどんどん読み進められた。 第一作「月の影、影の海」を読了していれば安心して(雁国側として)読めました。 前作同様、安定の面白さでした。
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尚隆と六太の関係性 王と麒麟の関係性 一気読みになりそうなところを抑えつつ、その関係性に羨ましさを少し感じながら一瞬で読み終わった
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『レーエンデ国物語』に触発されてファンタジーが恋しくなり、途中になっていた「十二国記」シリーズに帰ることに。エピソードゼロを除いて順番に読んでいるので3作品目になります。 読み始めてすぐにこのシリーズの難しさを思い出したわたし……。 中国風の世界観で、軍の指揮系統や”まちやむら...
『レーエンデ国物語』に触発されてファンタジーが恋しくなり、途中になっていた「十二国記」シリーズに帰ることに。エピソードゼロを除いて順番に読んでいるので3作品目になります。 読み始めてすぐにこのシリーズの難しさを思い出したわたし……。 中国風の世界観で、軍の指揮系統や”まちやむら”が独特な名称なので混乱してしまうんですよね; それでも、根気強く読むうちにするすると入り込めてしまうのがさすがの小野先生の巧さ。そして復習のため『月の影 影の海』下巻をパラパラするうちに”この世界のルール”を思い出してきました。 今作では、そんな第一巻で頼もしい存在として描かれていた延王と延麒が国を再興し始めた頃が描かれます。 500年もの長きにわたり安定した国が続くようになったのは、彼らのどんな心がけによるものなのか、それを感じることができるお話でした。 謀反を起こした斡由は、最初「こちらが王になった方がいいのでは?」と思うほど出来た存在に見えましたが、みるみる化けの皮が剥がれ……そのために配置されたキャラクターなのかなと見えてしまうこともありましたが、まあ、所詮昇山する価値もなしとのことだったのでしょう。 王だけでなく会社の上司であっても、重要なのは”ここぞという時にすべてを引き受ける覚悟”なのだと感じます。普段はフラフラしているけれど、いざという時には部下のため行動してくれる。そんな主だからついていきたいと思えるんですよね。 今では、更夜たちに居場所はできたのでしょうか。どうか温かく安全な場所で過ごせていてほしいなと願うばかりです。 麒麟は天意に代わって王を選ぶ存在だけれども、絶対の自信があるわけではありません。民を思うからこそ、時には慈悲をかける相手を取捨しなければいけないことも。 完璧な治世をするための完全なシステムではないところが、この「十二国記」の面白いルールの一つですね。 他の国の王は、麒麟はどんな存在なのか。 解説で養老孟司先生も仰っているとおり、せっかくルールを覚えましたので、しばらく「十二国記」世界に浸りたいなと思うのでした。
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12国記2作目。とても面白かった! 個人的には1作目よりも好き。六太と王の関係がとても良い。国とは国民のもの。更夜への王の態度が素敵。 一作目より、麒麟という存在の哀しさが表現されていて、また世界が広がった気がする。3作目も期待したい。
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※このレビューにはネタバレを含みます
六太と延王は、これまで読んだ限り全然好みではなかったので、表紙を見た時に「あー、この人らが主人公かー」とちょっと残念に思った。 ただ、話の構成が上手すぎるので読み進めるほどにページをめくる手が止まらなくなり、延王尚隆は普通に好きになった。 私はもう少し黒髪ロン毛おでこのことを信じなくてはならないと思った。 性癖的に更夜にはぜひ六太の腕の中で感動的に死んでほしかったが、ラストの妖魔に関する一文でよかったなあと思ってしまったので結局著者に踊らされている。面白かった。
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