脳はこんなに悩ましい の商品レビュー

池谷裕二,中村うさぎ【著】

2024/07/27

中村うさぎ氏と池谷氏の掛け合いが面白くて、取っ付きにくい脳の世界が楽しく理解出来た！

クローン技術で女だけの惑星を作ることが可能になりつつあるとか、「他人の不幸は蜜の味」と感じるのは脳の仕様であり、その人自身の性格が悪いということではないこと。

何か悪いことが起きそうな時は、「最悪なら上記を想定する＝防衛策を張る」ことはストレス回避法として有用なこと。

楽しいから笑う、のは間違いで、
笑うから楽しいのだ。
同様に忙しくて時間が無い→時間が無いから忙しい。
キレイな人を目で追ってしまう→目で追うのが綺麗な人。
というように、物事のすり替えがこの世にはなんと多いことか！

やることが多いと脳は暇にならない。
戦時中は稀だったうつ病が現代にこれほど増えているのは、生きることに余裕があるでき、将来を憂える時間が出来た現代人特有の原因と無関係ではない。

睡眠が不規則な時差ボケのような生活は、うつ傾向を高める。
都会の生活は、生物が培ってきたリズム感を平坦にして、メリハリを奪ってしまう。

2024/07/22

下ネタも結構ありつつ楽しく読めました。
目の画素数は百万画素しかなくて脳が勝手に補ってくれる、幻覚を見ているのと変わらないというようなことが書いてあってびっくりしました！
自分の目も信じられないですね。
ハエの交尾を抑制すると飲酒量が増えるらしいです。
夫も飲酒量が多いのですがそれってもしかして…って思いました（笑）
池谷先生も中村うさぎも頭が良い方なので内容が濃く他の本も読んでみたくなりました。

2022/02/03

脳の興味深い話あれこれ。
後半二人のDNA鑑定結果を元に話が進むが、驚くような事までわかるようだ。100万箇所調べてくれるそう。病気のかかりやすさのみならず、足が速いかどうか、創造性があるかどうかまで分かるなんて。母方、父方のルーツも分かるらしく、うさぎさんの母方は南米とか。
ほんとに究極の個人情報。
あけすけな会話だからこその深度がある。

2021/06/18

先日、続編を先に読んでしまったので、今回は初編を拝読。こちらのほうが、より自由に柔らかい話が多かった印象。純粋に面白かったです。人間の脳が精密である一方、厳密さを緩くした一定程度の「錯誤」が人間の創造性を飛躍させたとか。「サピエンス全史」の「虚構」の議論を思い出しました。

2019/05/07

理系全般苦手だけど、この対談は面白く読めた。
最新の科学を取り入れた場合、どんな社会になっていくのか…ということも語っていて、楽しく読める。

2019/02/20

最近発売された「脳はみんな病んでいる」の前作にあたる本。こちらのほうがより医学や科学寄りかも。
この本を読んで「人間って人間が考えているより動物だ」ってことを強く感じた。
進化論について語っているときの「進化における敵者生存は証拠がない。結果論。」という意見に共感した。これまでも、「進化論最強！正義！」みたいな扱いに、なんとなく納得がいかなかったので。
『神とは「科学ではわからないナニか」のこと。だから神を科学で解明しようとする試みは科学的に矛盾している。』という箇所は、宗教について興味をもっている自分にとっては衝撃的だった。でもわからないから知りたいんだよね。
中村うさぎ氏の著作をもっと読んでみたいとも思った。

2018/10/20

薬理学者の脳科学者の池谷先生と中村うさぎさんの対談。難しい脳の話が対談ですいすいと読めてしまう。意識って幻想とか、身体感覚は動的に作られているとか、とっても面白い。

2018/10/08

27：池谷さんの対談本、わかりやすくてめっちゃ面白い。実生活に即役立つ！　というわけではないけど、知っておいて損はない、という感じ。
あと、意外にたくさんの方が登録してて驚いた（笑）

2016/04/25

二人とも突き抜けていて、対談が面白い！
脳とは本当に不思議なもの。
視覚は本当はそんなに良く見えていないのに、脳の働きで滑らかに美しく景色が見えるとは……驚き。

2016/02/11

こないだの学会で調子に乗って一緒に写真を取ってもらった(笑)池谷先生の対談本。
お相手が中村うさぎさんで、卑近なテーマを通して楽しく脳のお勉強ができました。

「神」とは「科学ではわからないナニか」のこと。
なるほど。