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混迷するシリア の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2022/09/03

長期化するシリア内戦。アサド政権の圧倒的な抑圧に抵抗する反体制派という構図は果たして真実なのか。 2011年から2012年の初期段階からすでに混迷の様相のシリア情勢。複雑さは増し混乱は続く。勧善懲悪ではないとしたら、その悪が去ったとき残るものは何なのか。 巻き込まれたシリアに暮...

長期化するシリア内戦。アサド政権の圧倒的な抑圧に抵抗する反体制派という構図は果たして真実なのか。 2011年から2012年の初期段階からすでに混迷の様相のシリア情勢。複雑さは増し混乱は続く。勧善懲悪ではないとしたら、その悪が去ったとき残るものは何なのか。 巻き込まれたシリアに暮らす人々は街を破壊され日常を失い、国を追われ難民として生きる。そして出口の無い恐怖に苛まれている。今も。

Posted byブクログ

2019/10/30

2019年10月末に読んだ。2012年刊行当時までの「アラブの春」直後のシリア情勢を論じている。シリアのBアサド体制は「独裁」と呼ぶには complicated であり、「反体制」は即ち民主化勢力と呼ぶには程遠いことを示した。 「ジュムルーキーヤ」「サラリーマン」「アラブベルト構...

2019年10月末に読んだ。2012年刊行当時までの「アラブの春」直後のシリア情勢を論じている。シリアのBアサド体制は「独裁」と呼ぶには complicated であり、「反体制」は即ち民主化勢力と呼ぶには程遠いことを示した。 「ジュムルーキーヤ」「サラリーマン」「アラブベルト構想」「シッレ」「シャッビーハ」「ターイフ合意」「ダマスカス詣で」など、馴染みの薄い用語に多く出会えた。 Bアサド政権は分断統治がうまいな、というのが読んでいるときの感慨だった。 同著者の2019-2019間の研究成果も追えればと思う。この本は科研費基盤Bの活動と並行して書かれた成果物の一部であり、きっとその後も価値ある成果が別の形で報告されているのではないかと思われる(まだ検索していないけれども)。 ▼その後 同著者に拠る岩波新書2017年『シリア情勢』を読んで、その後のシリアの焦土とよぶほかない惨禍が“現在進行形で”続いていることを知り、言葉が出ない。同著者の『シリア情勢』も併せて読むことを推奨する。

Posted byブクログ

2014/11/30

シリアについて大枠を理解するのに適した本。論拠もしっかりしており、手軽に、一定の信頼感を持って読める良著。

Posted byブクログ

2014/11/14

二年前に上梓されたシリアの情勢についての本です。 その題名のとおり、複雑で混迷しているシリアの情勢について、詳しく解説してくださっています。 シリアは単純な構図では理解できないとはいろんなニュースで読みましたが、本当にいろんなプレーヤーが登場してきます。そして国内外のプレーヤー(...

二年前に上梓されたシリアの情勢についての本です。 その題名のとおり、複雑で混迷しているシリアの情勢について、詳しく解説してくださっています。 シリアは単純な構図では理解できないとはいろんなニュースで読みましたが、本当にいろんなプレーヤーが登場してきます。そして国内外のプレーヤー(周辺諸国や欧米諸国などの国家主体も含めて)も、それぞれが見せたい構図に合う「現実」・持っていきたい未来 を見せようとしているのだな、と思い知らされました。 著者はできるだけ中立な立場で記そうと試みているので、ついつい欧米側のバイアスがかかった状態で見てしまうB.アサド政権について冷静に見るきっかけも提供してくれます。 二年がたち、また情勢も変わってきていますので、引き続ききちんと知ろうとしていきたいなと思いました。

Posted byブクログ

2013/05/29

イスラエルへの方針は、公正かつ包括的平和と和平は戦略的選択しの対イスラエル強硬路線の2つがある。 アサド政権への厳しい批判と経済制裁で、まず欧米諸国が開始し、その後シリア周辺諸国を除くアラブ連盟加盟国やトルコが追随した。

Posted byブクログ