白鳥泥棒(上) の商品レビュー
最初の一行から、魅力的。 原文がいいのか、訳が上手いのか、描写が美しくて読んでいるのが楽しい。 この作者は三冊しか出してないけど、どれも旅をする、過去にも飛ぶ物語だ。 登場人物の一人称で、ある芸術家について語られる。担当の精神科医、元妻、元恋人。自分語りが、少しも退屈でない。 長...
最初の一行から、魅力的。 原文がいいのか、訳が上手いのか、描写が美しくて読んでいるのが楽しい。 この作者は三冊しか出してないけど、どれも旅をする、過去にも飛ぶ物語だ。 登場人物の一人称で、ある芸術家について語られる。担当の精神科医、元妻、元恋人。自分語りが、少しも退屈でない。 長い旅の半分読了。
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ベストセラーになりそうな文体だ。誉めてるんでなくて、そういう書き方ってことだ。 芸術家は凡人にはわからない苦悩を抱えておりそれにつきまとわれ、平均的に周りの人間には理解できない孤独な道程を1人で歩んでいる。その道程は昔の住宅にあった石垣の塀のようで、非常あやうく、気を付けていない...
ベストセラーになりそうな文体だ。誉めてるんでなくて、そういう書き方ってことだ。 芸術家は凡人にはわからない苦悩を抱えておりそれにつきまとわれ、平均的に周りの人間には理解できない孤独な道程を1人で歩んでいる。その道程は昔の住宅にあった石垣の塀のようで、非常あやうく、気を付けていないとずり落ちて生命の危険すら伴いかねない。周りが助けたいの!などと言った所で塀のありかにはわからないし、そこから移動させることも不可能。そこに立っていることが人間であるからだ。 何、このきもい文章。↑
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ナショナルギャラリーの絵画「レダと白鳥」に切りかかって病院送りになったロバート。彼を担当することになった精神科医のマーロウはその理由を調べ始める。病院ではひとことも口をきかずに、同じ女を、黒い巻き毛の女の絵を描きつづけるロバート。 ロバートが大事持っていた古い手紙の内容をあいだ...
ナショナルギャラリーの絵画「レダと白鳥」に切りかかって病院送りになったロバート。彼を担当することになった精神科医のマーロウはその理由を調べ始める。病院ではひとことも口をきかずに、同じ女を、黒い巻き毛の女の絵を描きつづけるロバート。 ロバートが大事持っていた古い手紙の内容をあいだにはさみつつ、ロバートの元妻などから彼についてかたられる。 ロバートの描いた絵が、見たいです。 これは創作なので絵も実際にはないものなんですが、見たくなります。質感とか、どんな絵なんでしょうね。描写によって思い浮かびそうで、やはりわからない。見てみたい。
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才能ある画家「ロバート」が、なぜ美術館の絵画“レダと白鳥”に切りかかっていったのか。そして、彼がひたすら描き続ける「黒い巻き毛の女」は、一体誰で、彼とどのような関係にあるのか。 精神科医のマーロウは、精神病と判断されたロバートの治療を引き受ける。事件の真相を明らかにするため、マー...
才能ある画家「ロバート」が、なぜ美術館の絵画“レダと白鳥”に切りかかっていったのか。そして、彼がひたすら描き続ける「黒い巻き毛の女」は、一体誰で、彼とどのような関係にあるのか。 精神科医のマーロウは、精神病と判断されたロバートの治療を引き受ける。事件の真相を明らかにするため、マーロウはロバートのこれまでの人生がどのようなものだったのかを調べていくうちに、ロバートがとても魅力的な人間であることを知る。それと同時に、ある一人の女性を執念にも近い想いで描き続けてきた事にも辿り着いた。 ロバートがひたすら描き続けてきた女性と、今回彼が起こした事件とは何か深い関係があるのだろうか。その真相を探るうちに、ロバートに魅了され翻弄されてきた女性達や、絵画に隠された謎にも迫る事となる・・・。 とても分厚い本ですが、話の展開が気になって、次々にページをめくってしまいます。このロバートという男性は本当に魅力的な人間に描かれていて、そしてそれに翻弄される周りの女性達の気持ちも、女性の読者なら痛いぐらいに分かるのでは無いかと思います。もちろん黒髪の女性も深くこの話に関わっていて、その謎が徐々にゆっくり解かれていきます。 ミステリーとともに、せつない恋がこの本には沢山詰まっている気がします。
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