影の王国(下) の商品レビュー
本シリーズについては、訳語について少し言いたいことがある。 宗教に関係する言葉についてその傾向が高いように思うのだが、読者は最低『陰陽師』(夢枕獏・著)を読んでる前提で訳語が選択されているような気がする。本タイトルでは「呪」とか「令」。それで伝わるならいいが、いまいち伝わってこな...
本シリーズについては、訳語について少し言いたいことがある。 宗教に関係する言葉についてその傾向が高いように思うのだが、読者は最低『陰陽師』(夢枕獏・著)を読んでる前提で訳語が選択されているような気がする。本タイトルでは「呪」とか「令」。それで伝わるならいいが、いまいち伝わってこないので選択に疑問を抱くことになる。 本巻のあとがきで原著の造語について文句を言っており、それで受けたストレスが横滑りして読者に到達している印象もあるが、厨二の名残を感じなくもない。
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今作はなかなか話の中に入っていけず、読み進めるのが苦痛だった。仕事で疲れているからなのか(笑) 描写がむしろくどく感じて映像に変換できず。説明が過剰に過ぎて状況がわからなくなった。独白が過去作よりもポエムすぎて、意味が伝わらない。五神教の設定、好きだったのに残念。
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マイルズのシリーズが気に入ったので著者のファンタジーものも手に入れて一気読み。「死者の短剣」の方が単純に楽しめたが「五神教」も面白い。神に精霊、獣憑きと世界観広げ過ぎで途中物語の結末に不安を感じたが、うまく纏めていると思う。寺の檀家で神社の氏子で、庭には氏神の祠があって、裏には稲...
マイルズのシリーズが気に入ったので著者のファンタジーものも手に入れて一気読み。「死者の短剣」の方が単純に楽しめたが「五神教」も面白い。神に精霊、獣憑きと世界観広げ過ぎで途中物語の結末に不安を感じたが、うまく纏めていると思う。寺の檀家で神社の氏子で、庭には氏神の祠があって、裏には稲荷もある・・・なんてのが珍しくも無いなんてとこに住んでいると、そういう所もあるかもねと変に納得。^^; 長編をほったらかしているわけでなく、各々が中編として楽しめるシリーズものだったので、ロイス・マクマスター・ビジョルドは私のマストバイリストに登録決定しました。
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神様がどうしたこうしたとなんだか精神世界での戦いで、少々拍子抜けというかなんというか。 ヒロインの気の強さは女史作品ならではだし、世界観は面白かったけど…。というところ。 壮大なのか矮小なのか判別がつかない物語だったなあというのが感想。 きちんと読みきれてないのかもしれないが、読...
神様がどうしたこうしたとなんだか精神世界での戦いで、少々拍子抜けというかなんというか。 ヒロインの気の強さは女史作品ならではだし、世界観は面白かったけど…。というところ。 壮大なのか矮小なのか判別がつかない物語だったなあというのが感想。 きちんと読みきれてないのかもしれないが、読み返す気にはなれない。そんな感じ。
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五神教シリーズの3作目。 賞を総なめにする作家ビジョルドの描く波乱の物語です。 イングレイは、かって父が禁断の術を用いたせいで、狼の精霊を身の内に宿している。 王子を殺した罪に問われた娘イジャダには、王子の術によって豹の精霊が入っていた。 イジャダを護送して都に戻ったイングレイ...
五神教シリーズの3作目。 賞を総なめにする作家ビジョルドの描く波乱の物語です。 イングレイは、かって父が禁断の術を用いたせいで、狼の精霊を身の内に宿している。 王子を殺した罪に問われた娘イジャダには、王子の術によって豹の精霊が入っていた。 イジャダを護送して都に戻ったイングレイは、イジャダを守ろうとするが‥ イングレイの従弟ウェンセルは、今は王女ファラの婿となっている。 ウェンセルに再会したイングレイは、ウェンセルも精霊を宿していることに気づく。 古代の秘法がなぜ今、3人もの人間に? この出会いの意味は‥ イジャダと旧知の博学な女医ハラナや、その夫の神官。 イングレイの主ヘトワル、部下のゲスカ。 広場で出会った氷熊を連れた赤毛の巨漢ジョコル。 魅力的な登場人物が織り成す出来事が、続きます。 聖王の家系の問題とともに、古代ウィールドの悲劇が解き明かされていく‥ 前の2作とは国も時代も違い、これで3部作で終わり、というのがやや納得いかないけど。 そのぶん、この作品からでも読めます。 聖王がおさめるウィールドは、400年前に征服されて五神教を強制された。 今は主権を回復しているが、五神教は根付いている。 五神とは、父神、母神、姫神、御子神、庶子神。 一神教であるキリスト教からするとファンタジックなのでしょうが、父と子と聖霊、聖母マリアなどを連想させますね。 五神は対立しているわけではなく家族のようなものらしいし。 古代の魔術は、ケルト系のイメージでしょうか。 父神は灰、母神は緑、姫神は青、御子神は赤、庶子神は白。 それぞれに神殿があり、象徴する色の神獣を葬儀では棺の前に連れて行き、どの神に死者の魂が受け入れられたかを確かめるという。どの神にも受け入れられないとなると、大変なことなのだ。 異端の術を行った王子はどこにも受け入れられない。王子の魂を救う立場になったイングレイは‥ 苦難を乗り越え、ロマンチックな大団円へ。 大人向きの格調高い文章ですが、物語の骨格はわかりやすい。 苦しみを抱えたヒーロー、気丈ではつらつとしたヒロインがビジョルドらしく、イメージ豊かで面白かったです。
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国の中枢で陰謀渦巻く中、ここの神様は省エネかつ派手好きばっかだなあ(笑) 相変わらず女の子が「ガンガンせめるぜ!」タイプなので、楽しく読めました。信心深さは好みと違うけど、イジャダはかわいいですよう。
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(No.13-1) ファンタジーです。上・下巻をまとめて書きます。 内容紹介を、表紙裏から転載。 『聖王の第三王子が死んだ。手籠めにしようとした侍女に殺されたらしい。遺体を都に運ぶため派遣されたイングレイは、殺人者だという美しい娘イジャダを見て驚愕する。彼女は古代ウィールドの戦...
(No.13-1) ファンタジーです。上・下巻をまとめて書きます。 内容紹介を、表紙裏から転載。 『聖王の第三王子が死んだ。手籠めにしようとした侍女に殺されたらしい。遺体を都に運ぶため派遣されたイングレイは、殺人者だという美しい娘イジャダを見て驚愕する。彼女は古代ウィールドの戦士のごとく、豹の精霊を宿していたのだ。自らも狼の精霊を宿すイングレイは彼女に興味を抱く。 イジャダの護送中、イングレイは何度も彼女を殺そうとする。だがそれは彼の意思ではなく、何者かが植えつけた呪いだった。だれが、なぜイジャダを亡き者にしようとしたのか。さらに王女の夫であるイングレイの従兄弟ウェンセルにも獣の精霊が憑いていることが判明。自分たちのような存在が、なぜ三人も揃ってしまったのか。折りしも都では聖王の病が悪化していた。 〈五神教シリーズ〉第三弾。』 シリーズ第三弾ですが、世界が同じというだけで国が違い、時代はいつの事だかはっきりしません。神様以外は全部初登場なので、前の話を思い出せなくても大丈夫! このシリーズの世界に神様は確かに存在するんですよね。だけどここの神様は何考えてるんだか・・・。もしかして何も考えてないとか・・・。神様ってそういういうものだということなのかなあ。 でも人々は、神様に受け入れられるかどうかすごく心配なの。特に死後に。死後、神の元に迎えてもらえないというのは耐え難いことらしい。その心理は日本人の私にはあまり切実に感じられないんですね~。 この小説の世界には五人?の神様がいて多神教ですが、結局キリスト教文化が底に流れているんでしょう。 内容紹介で、三人も獣の精霊が憑いていることが出てきますが、この世界ではこれは普通のことではないんです。宗教上、本当はありえない、あってはいけないこととされています。 イングレイは子供の頃そういう事態になり、神殿で拷問のような苦行をさせられました。他者への害がない状態であるということになり赦免されましたが、その間に受け継ぐはずの地位も財産も失いました。だから名門の出のはずなのに、今はヘトワル卿という人に仕える身分です。それも卿に拾ってもらった形。 だからイジャダとウェンセルに精霊が宿っていることは隠さなければまずいの。 このシリーズの最初の主人公は中年の騎士、第二弾は熟女、それに比べれば今回は二十代青年でかなり若い。だけどやっぱりもっと若いときから苦労しっぱなしのかなりお疲れの人です。 彼は次々に怪我をするし、何故か治りが遅くてすぐに傷が開いて血が出てきちゃったりする。それには訳があったんですが。 すごく大変なのに達観しているところがあり、しかもその最中にふと恋愛気分に浸ったり出来るのんきさも持ってる主人公です。 だからあまり暗い気分にならずにどんどん読めました。 魅力的な人がたくさん出てきて、すごく面白かったです。 そしてラストは、やったね!って感じで終わるので、読後感はとっても良いですよ。
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どんどん、おもしろく盛り上がってくるところがすごい。 合間の熊と酔っ払いのエピソードで笑わすところもいい。 結末にも満足。これは賞を取りまくっても仕方ないわ。
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