1,800円以上の注文で送料無料

強欲な羊 の商品レビュー

3.8

23件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    11

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2022/01/17

羊が絡んだ5編からなる連作短編集。全部面白かったけど、私は「ストックホルムの羊」が一番騙された。急に時代背景がガラッと変わったと思ったら・・・。最後の章で1つにまとまるタイプの連作集。短編なので重くなく軽いイヤミス。だけど、内容、ストーリーは大満足な1冊です。

Posted byブクログ

2020/08/14

五編のイヤミス短編。「強欲な羊」「背徳の羊」「眠れぬ夜の羊」「ストックホルムの羊」「生贄の羊」全て一人称にで語られている為、作品の中に入り込んでしまう。最初はありきたりだな…と思ったが、最後まで読み終えた時は唸る。

Posted byブクログ

2019/06/14

イヤミスという分類のようですがホラー要素も強いです。米澤さんの「儚い羊たち〜」が最初重なりましたが、どの短編もどっしり安定した読み応えでした。どれも女の嫌な部分を上手く抉っているのですが自分に重ねて見るような状況ではなく、高みの見物をしているようになってしまって「イヤ」部分よりラ...

イヤミスという分類のようですがホラー要素も強いです。米澤さんの「儚い羊たち〜」が最初重なりましたが、どの短編もどっしり安定した読み応えでした。どれも女の嫌な部分を上手く抉っているのですが自分に重ねて見るような状況ではなく、高みの見物をしているようになってしまって「イヤ」部分よりラストに待っているものを楽しみました。「背徳の羊」がイヤミスとしては抜群だと思います。「ストックホルムの羊」が予想の斜め上を行ったのも印象的でした。ラスト一話の無理やり感も嫌いじゃないです。脚本家と聞いてなんか納得してしまいました。

Posted byブクログ

2019/04/19

ツイッターで、怖い短編小説タグというのを追っていたらこの本を上げている方がいたので、気になっていた一冊。 ホラー寄りのイヤミスという感じで、楽しめました。 何よりも、タイトルの響きが良い。

Posted byブクログ

2018/06/25

瀟洒な洋館で起きた殺人事件。常日頃虐げられていた妹が姉を殺したのだが、羊の皮をかぶっていたのは本当はどちらだったのか・・・第七回ミステリーズ!新人賞を受賞した「強欲な羊」から始まる羊たちの狂宴。 全編を通して、ラストで明かされる驚きの真実。ただ、驚愕というよりは「まあ、そうなる...

瀟洒な洋館で起きた殺人事件。常日頃虐げられていた妹が姉を殺したのだが、羊の皮をかぶっていたのは本当はどちらだったのか・・・第七回ミステリーズ!新人賞を受賞した「強欲な羊」から始まる羊たちの狂宴。 全編を通して、ラストで明かされる驚きの真実。ただ、驚愕というよりは「まあ、そうなるだろうな」という感じ。口語調で進められる話は、特に女性がバカっぽかったりうざかったりで、読むのに苦労させられた。 最終章で全てのストーリーを繋げる演出は好きなんだけど、今回は余計な気がした。直接的な怖さは一番だったけど。

Posted byブクログ

2020/01/25

ミステリーズ!新人賞を受賞した「強欲な羊」他、羊達の短編イヤミス5編。 装画に惹かれて。ホラー色がだいぶ入ったミステリーで雰囲気も楽しめました。最後の「生贄の羊」の見えない状況で音だけで味わう恐怖の描写が恐ろしかった…

Posted byブクログ

2016/05/22

◆強欲な羊・・・気性の激しい麻耶子様と、どこか儚げでお優しい沙耶子様。まさか麻耶子様が殺されるとは思わなかったのに…。 ◆背徳の羊・・・なぜ双子にも関わらず、真と実は似ていないのだろうか。そしてなぜ、知人である水嶋夫妻の子供が真と似ているのか。 ◆眠れぬ夜の羊・・・殺したいと思っ...

◆強欲な羊・・・気性の激しい麻耶子様と、どこか儚げでお優しい沙耶子様。まさか麻耶子様が殺されるとは思わなかったのに…。 ◆背徳の羊・・・なぜ双子にも関わらず、真と実は似ていないのだろうか。そしてなぜ、知人である水嶋夫妻の子供が真と似ているのか。 ◆眠れぬ夜の羊・・・殺したいと思っていた明穂の死体が近くの公園で発見された。夢だと思っていたが、あれはもしかして本当のことだったのか? ◆ストックホルムの羊・・・長い間幽閉されている塔で過ごす王子のもとに集った女たちの間では、熾烈な争いが繰り広げられていた。 ◆生贄の羊・・・目を覚ますとそこは公衆トイレで、手錠で繋がれていた。どうやら同じ状況の女が隣りの個室にいるらしい。 上記5篇の短編集。「連作短編」ということだが、全部が繋がっているというわけではないらしい?イヤミスというより、ホラー色強め。 ◆背徳の羊・・・思わず「お前かよ」とつっこみを入れたくなってしまった話。どんでん返しもそうだけど、女の怖さが1番あらわれていた作品ではないかと。

Posted byブクログ

2015/11/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最後の最後でホラーになりました。 短編5話ですが、最終的に一つの物語に繋がります。 強欲な羊…館に住む姉妹の使用人として10歳の頃に館に来る。でも、本当は腹違いの姉妹。姉の麻耶子は妹の沙耶子のものを奪うのが大好き。妹の人形や、裁縫道具、犬、恋人全て奪って壊した。でも、麻耶子は奪うのが目的。壊す必要はないし、手先は不器用だし、犬は麻耶子になついてないのに殺せるわけがない。真犯人は「私」。 10歳まで館の座敷牢で暮らしてたために、奪った恋人はその座敷牢に入れて、逃げないように足を切断していた。 背徳の羊…篠田夫妻と水嶋夫妻。篠田には双子の兄妹がいた。その兄妹の真が、水嶋夫妻の理に酷似。篠田は妻の浮気を疑った。そして水嶋の妻、初音にけしかけられ二人で探ることに。 そもそもの出会いは、結婚して半年してから食事に行った店に水嶋がいた。篠田の妻と水嶋が同じホテルで働いて顔見知りだった。 結婚前、篠田の妻と水嶋はお互い異性をたぶらかしていて、恨まれる人間は五万といた。 そんな中、篠田の会社は倒産。従姉が篠田と息子真のDNA鑑定をこっそりしていた。結果は99.9%篠田の子。 仕組んでいたのは初音で、子どもができない初音は篠田の妻羊子の卵子で息子理を産んでいた。 真に似るのは卵子が羊子と同じだから。 それでも今おなかの中にいる赤ちゃんは、今まで初音にたぶらかされてきたことが当てはまるために、篠田は羊子に詰め寄った。 その後、篠田は離婚。おなかに居た子は、まさかの篠田が倒産するときに弁護士をしていた喜多川。 篠田に詰め寄られて、殺されかけて離婚まで持っていこうと喜多川が策を練っていた。 眠れぬ夜の羊…塔子は十歳離れている文彦と結婚する予定だった。でも、相手は妻子がいて、離婚して子どもは妻が引き取り、慰謝料の問題も解決していたのに、親が反対したために結婚はできなかった。その後、応援するといっていた友人の明穂が文彦と結婚した。 明穂をうらむ気持ちはあったが、もう十年も前の話。夢で明穂を殺すことはあっても、現実に明穂を殺すなんてない…。でも夢で見たとおり、公園で鈍器のようなもので殴られて死んだ明穂。職場の灰皿もどこかへ行ってしまった。 そんな中、塔子は自分の店のオーナーである丸岡と結婚すると親に言っていた。 丸岡は離婚していて、子どもがいた。母は文彦のとき同様反対。 ある日、丸岡が娘を預かって欲しいと店にやってきた。その娘は「おばちゃん」が見えた。 塔子はそれを自分が殺した明穂だと思っていた。 でも、真相は明穂の旦那、文彦が殺していた。 明穂と塔子の店のバイト君は、不倫していた。 それを知った文彦が明穂を殺したのだった。 そして、丸岡の娘が見たおばちゃんは、塔子の母だった。 塔子は明穂ではなく、母を殺していた。 ストックホルムの羊…四人の女が、王子と共に幽閉された塔に閉じ込められている話。 でも実際は、五歳の頃に誘拐されてきたために起きたこと。 十五歳で連れてこられたマリアはこの異常事態に気付いてはいたが、ストックホルム症候群を知らなかった。 幽閉された塔なんてあるはずもなく、普通の古い団地に二十年も閉じ込められていた。 マリアは国の王の妻だったが、幽閉された塔に来た。と五歳から誘拐された女たちに言われていたため、本当は誘拐犯の弟が援交でマリアと付き合っていたのを誘拐しただけだった。 マリアを取り返しにきた弟を女どもが殺して、弟の死体を運び出さなきゃいけない。となったとき、大きい旅行かばんができた。 それは、女どもを誘拐したときに使ったもので、今まで忘れていた記憶が一気にあふれ出て、王子についた悪魔をはらうため、女四人で誘拐犯を浴槽に沈めた。 そうして、過去のみ解決事件を調査していた刑事が飛び込んできて全ての悪事が暴かれた。 生贄の羊…最初に出てきた強欲の羊の館で肝試しをしたバチあたりの話。 マリアは酔いつぶれて公衆とトイレで寝ていた。 起きたら足が配管に繋がれていて抜け出せない。 隣から声がして、お互いどうしてここに繋がれているか、共通点を探っていた。 でも、隣にいた二人は背徳の羊の九鬼千砂子と眠れぬ夜の羊の明穂。 それに、その公衆トイレは一つしかなく、マリア以外人がいるはずがなかった。 肝試しの代償は、唱えた人間が死ぬこと。 千砂子は羊子を殺したかった。明穂は旦那を殺したかった。マリアはストックホルムの羊に出てきた弟、ケントを殺して欲しいと言った。 そうして、マリアは友人によって外に出されたけれど、援交ではない、本当の彼氏から殺されることになる。

Posted byブクログ

2015/10/04

ミステリーズ!新人賞をとった作品て、 短編を最後にくっつけたオチを作る っていう決まりがあるんですか…?? 同じく「夜の床屋」といい、最後の話がちょっと蛇足に感じました。 それぞれ独立した短編からなるこちらの作品、一つずつ背景もストーリーも全然違いますが、 どれもすぐに引き込ま...

ミステリーズ!新人賞をとった作品て、 短編を最後にくっつけたオチを作る っていう決まりがあるんですか…?? 同じく「夜の床屋」といい、最後の話がちょっと蛇足に感じました。 それぞれ独立した短編からなるこちらの作品、一つずつ背景もストーリーも全然違いますが、 どれもすぐに引き込まれて、良ミステリーでした。 ただ、どーしても!「儚い羊たちの祝宴」「この闇と光」という二作品と比較としてしまい、 (ストーリーが似ているとかそういうわけではないです) その二作品が私の中で断然輝いてるため、 「強欲な羊、面白いのに、あと一歩だな~」と思ってしまう不思議。

Posted byブクログ

2015/09/13

ミステリーズ!新人賞を受賞した「強欲な羊」を収録した短編集。 強欲な羊 / 背徳の羊 / 眠れぬ夜の羊 / ストックホルムの羊 / 生贄の羊 初読み作家さん。 「羊の皮をかぶった狼」というとおり、ある程度想像がつく結末だが、かなり強烈。後味は良くなかった。 (図書館)

Posted byブクログ