スタート! の商品レビュー
映画業界の話なので、シーンを理解するのに少し難儀したが、犯人の動機、その裏に居る黒幕の存在など、物語の深みを感じる作品かな。 ハッピーエンドと言っていいのか、ホッとする最後にも好感が持てる。
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『カエル男』を映画化するストーリーだがそれは余談。照明器具やフェイクでなく本物の落下でスタッフや出演者が負傷、挙句の果てに起こる殺人事件。悲惨な事件の原因は芸術を愛する者の悪意だった…。本筋は映画の熱い現場と巨匠の大森宗俊久々の監督作に加わることになった助監督宮藤映一の成長物語だ...
『カエル男』を映画化するストーリーだがそれは余談。照明器具やフェイクでなく本物の落下でスタッフや出演者が負傷、挙句の果てに起こる殺人事件。悲惨な事件の原因は芸術を愛する者の悪意だった…。本筋は映画の熱い現場と巨匠の大森宗俊久々の監督作に加わることになった助監督宮藤映一の成長物語だ。こんなジャンルも書けるのか…。
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中山先生は映画に対する造詣も深いのか…と先生の懐の深さに驚かされました。狂気と本気は紙一重ですね。大森監督の元、成長していく俳優陣が頼もしく、ラストの展開は多少ご都合主義ではいりましたが、しっかり伏線もありました。なお、「カエル男」を下敷きにしているので、先に読んでおくことをお勧...
中山先生は映画に対する造詣も深いのか…と先生の懐の深さに驚かされました。狂気と本気は紙一重ですね。大森監督の元、成長していく俳優陣が頼もしく、ラストの展開は多少ご都合主義ではいりましたが、しっかり伏線もありました。なお、「カエル男」を下敷きにしているので、先に読んでおくことをお勧めします。
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連続殺人鬼 カエル男の映像化が、困難とされている。 それならば、小説で、映画化してみよう! と、この小説が出来たと言う。 宮藤暎一は、映画制作の助監督をしているが、いつからか、やっつけ仕事に慣れて、自己嫌悪に陥っていた。 そんな時、憧れ心底惚れ込んでいる、大森監督の映画作成の声...
連続殺人鬼 カエル男の映像化が、困難とされている。 それならば、小説で、映画化してみよう! と、この小説が出来たと言う。 宮藤暎一は、映画制作の助監督をしているが、いつからか、やっつけ仕事に慣れて、自己嫌悪に陥っていた。 そんな時、憧れ心底惚れ込んでいる、大森監督の映画作成の声がかかる。 互いに慣れ親しんだ、大森一家が招集されたが、「製作委員会方式」の映画となり、その製作委員会からの横槍で、当初予定していたヒロインを、テレビ局の看板女優に、チーフ助監督を、テレビ局のディレクターに押し込まれたりと、やりにくい現場となった。 病魔と戦いながら、メガホンを取り続ける、大森監督を中心に、撮影は始まるが、 そんな現場で、2件の障害事件、最後には殺人事件まで起きてしまった。 殺人事件そのものは、あっさりと書かれているが、 映画撮影の現場が、「カエル男」を映画化しているので、登場人物や、事件の様子が手に取るようで、 とても面白かった。
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自作の小説を原作にした映画制作現場でのミステリー。 毒島刑事のシリーズといい、さすがの筆の滑らかさ。そして、この作家さんの描くオンナたちはコワイ。
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すごい楽しめた。映画の世界はわからないが、それぞれの思いが交わる形で映画が出来上がるのね。中山七里の他の作品読んでから読んだ方が楽しめる。
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映画の作成の現場の状況や苦労がわかった。 中山七里さんの作品は、「アポロンの嘲笑」から読み始めたが、いろんなジャンルを扱っていることに驚いた。いろんな登場人物がシリーズ化されているようなので、これこらもいろいろ読めそうで楽しみ。
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ひとつの映画を作る際にある様々な人間模様。 お金や出資者とのしがらみ。そして内容に対する様々なクレームなど。 困難な現実と戦いながらも作品作りに邁進する物語。 その中で妨害するように様々な事件も起こり…。 解決したと思ったら新たな問題と。飽きさせない展開。 面白い作品でした。 「...
ひとつの映画を作る際にある様々な人間模様。 お金や出資者とのしがらみ。そして内容に対する様々なクレームなど。 困難な現実と戦いながらも作品作りに邁進する物語。 その中で妨害するように様々な事件も起こり…。 解決したと思ったら新たな問題と。飽きさせない展開。 面白い作品でした。 「連続殺人鬼カエル男」を読んでいれば、更にこの物語にハマりそう。
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んー。 まぁ、可もなく不可もなく。 映画監督クローズアップではあるが、お仕事小説では、ない。 ちょっぴり、人間設定が、ありきたり感はあったかなぁ。 秋吉~を読んだ直後だったし、類似感&そちらに負けてる感がちょっとしたな。 人間性描写とお仕事描写と推理小説描写とがちょっとず...
んー。 まぁ、可もなく不可もなく。 映画監督クローズアップではあるが、お仕事小説では、ない。 ちょっぴり、人間設定が、ありきたり感はあったかなぁ。 秋吉~を読んだ直後だったし、類似感&そちらに負けてる感がちょっとしたな。 人間性描写とお仕事描写と推理小説描写とがちょっとずつ混ざって、なんか、それなりに面白くはあるけど、普通感は否めなかった。 この作者、ドビュッシーとかも書いてる方なのね~。お名前を認識していなかったゎ。覚えておきます!
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往年の映画監督界の巨匠である大森作作品の撮影風景が舞台で、巨匠を長年支えるスタッフが主人公の物語。 巨匠のネームバリューを引っ提げて映画をオファーしたはいいものの、コスト逼迫、テレビ局の上層部からの台本、キャスト変更など、様々な苦難が待ち構える。 チグハグかと思われていたキャ...
往年の映画監督界の巨匠である大森作作品の撮影風景が舞台で、巨匠を長年支えるスタッフが主人公の物語。 巨匠のネームバリューを引っ提げて映画をオファーしたはいいものの、コスト逼迫、テレビ局の上層部からの台本、キャスト変更など、様々な苦難が待ち構える。 チグハグかと思われていたキャストも、大森監督のカリスマに熱い思いを掻き立てられ、次第にチームは一つになっていくが、スタジオ内の奇怪なトラブルや原因の特定しにくい不可解な殺人事件が起こる。 文章としての読みやすさもさることながら「一難さってまた一難」の中に組織が一つにまとまって一つの作品になっていく過程が面白く、また大森監督の発言がいちいち論理的で、登場人物だけでなく読者の心情にも突き刺さるものがある。 一つのゴールに向かって逆風が吹いたり、殺人の犯人などは比較的ある設定だがそれ以上にワクワクしながら一気読みできる作品だった。
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