握る男 の商品レビュー
16歳で、寿司職人として、のしあがる"ゲソ"。それに、ついていく金森。 上り詰めるためには手段を選ばないゲソ。「人間のキンタマを握る」やり方がえげつないぐらいに展開されていき、はまりにはまってのしあがっていく。 しかし、その中にある「悲しさ」と「空しさ」が最後...
16歳で、寿司職人として、のしあがる"ゲソ"。それに、ついていく金森。 上り詰めるためには手段を選ばないゲソ。「人間のキンタマを握る」やり方がえげつないぐらいに展開されていき、はまりにはまってのしあがっていく。 しかし、その中にある「悲しさ」と「空しさ」が最後に去来して、金森の止められない涙となったのかもしれない。
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寿司屋へはなかなか入りにくいもの。少し無理をして通いながら少しずつ学んでいく、その努力は「握る男」に惹かれたから。
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16歳のゲソこと徳武浩一郎が鮨職人の見習いから日本の職を牛耳るために外食産業のトップに立つのを目標に、法を犯すような危ないことをして成り上がっていく物語。 主人公金森信次は、その配下になり、生き方を悩みながら同様に突き進んでいく。 終盤、昔お世話になった「つかさ鮨」の親方に握って...
16歳のゲソこと徳武浩一郎が鮨職人の見習いから日本の職を牛耳るために外食産業のトップに立つのを目標に、法を犯すような危ないことをして成り上がっていく物語。 主人公金森信次は、その配下になり、生き方を悩みながら同様に突き進んでいく。 終盤、昔お世話になった「つかさ鮨」の親方に握ってもらった鮨を食べ、何も変わらない良さを痛感する場面はなかなか良く、最後の結末は意外であった。原宏一は「ヤッさん」「加代のキッチン」と読んできたが、「床下仙人」も読んでみたい。
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小説だからこそ読むことができた「握る男」の半生。 すし職人の世界や飲食店のあれこれが面白い。 さらに、ただの職人にとどまらず、外食産業でのし上がり、そのうえ権力を振るう人間になっていく過程がバブルの時代とともに描かれている。 気が利いていて、頭がよく、人に好かれる好人物である一方...
小説だからこそ読むことができた「握る男」の半生。 すし職人の世界や飲食店のあれこれが面白い。 さらに、ただの職人にとどまらず、外食産業でのし上がり、そのうえ権力を振るう人間になっていく過程がバブルの時代とともに描かれている。 気が利いていて、頭がよく、人に好かれる好人物である一方で、どこか裏のある素顔をもち、野心もあった。 そら恐ろしさを感じて、波立つような心持ちで読んだ。 成り上がった彼は思い通りの生き方ができたのかもしれないが、心から満足することはできただろうか? 彼の右腕だった語り手の男が彼を思い、すし職人だった頃を懐古するラストが哀しい。 人生でいちばん輝いていた時代の光景はけっして色あせることはない。 そのことが切なく心にしみた。
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〈内容〉「この国のキンタマは“食”なんすから」そうのたまい、一介の鮨職人から、外食産業の帝王に成り上がった男・徳武光一郎が自殺。長年「番頭」として彼に尽くしてきた金森は、刑務所でその報を知る。人、金、権力。全てをその手に握った「食王」に、一体何が起こったのか。
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「握る男」の意味は、読まなきゃ分からない。 寿司屋の小僧が「どんな手でも使って」食の世界を登っていく。その道程は、さながら企業小説。 登りつめた先に見える景色は、どんな色か。 最後に本当の「握る男」が、はっきりと立ちのぼってくる。 原宏一の異色作。面白かった。
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寿司職人から成り上がり食の世界を牛耳る!?この作者にしてはシリアスだ。ラスト少し前がいいな~ 2012.1...
寿司職人から成り上がり食の世界を牛耳る!?この作者にしてはシリアスだ。ラスト少し前がいいな~ 2012.11.29
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