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あのとき、大川小学校で何が起きたのか の商品レビュー

3.7

23件のお客様レビュー

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2024/04/25

コロナ前、石巻市に住んでいる友人に会いに行った時 案内してもらった場所、大川小学校。 写真や動画で見るよりも実際見た方がショックが大きく 児童たちがよく行っていたという裏山にも少し登って学校を見下ろしたのをよく覚えている。 そんな大川小学校の悲惨な出来事を時系列にして追っている内...

コロナ前、石巻市に住んでいる友人に会いに行った時 案内してもらった場所、大川小学校。 写真や動画で見るよりも実際見た方がショックが大きく 児童たちがよく行っていたという裏山にも少し登って学校を見下ろしたのをよく覚えている。 そんな大川小学校の悲惨な出来事を時系列にして追っている内容の本だった。 なんだか読むと胸が苦しくなるし、親御さんの気持ちがとても辛い。 教育委員会等の不信や亡くなった沢山の子供たちのこと 数えきれない程沢山の問題があったのだなと、今後の学校の危機管理対策含め これって全国で考えなきゃいけない問題だし 後世に伝えていかなければいけないと思った。

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2022/06/10

あまりの壮絶でリアルな描写に苦しくて途中から文章を直視できなかった。 誰も悪くないので涙が出た。 災害時は時間の感覚が普通と違うだろうし50分なんてあっという間に過ぎるんだろうなと思った。 だからこそ短い時間で瞬時に的確な判断ができるよう普段から防災意識をしっかり持っておくこと...

あまりの壮絶でリアルな描写に苦しくて途中から文章を直視できなかった。 誰も悪くないので涙が出た。 災害時は時間の感覚が普通と違うだろうし50分なんてあっという間に過ぎるんだろうなと思った。 だからこそ短い時間で瞬時に的確な判断ができるよう普段から防災意識をしっかり持っておくことが大事なんだと思い知らされた。 我が子には、自分の命はとにかく自分しか守る人がいないんだということを教えていきたい。

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2021/03/15

「止まった刻」よりも、かなり古い情報の書籍でした。(2012年時)当時の様子がかなり克明に描かれてます。市教委や学校の対応にかなり厳しい。

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2020/10/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

3.11を題材にした真山仁さんの小説「そして、星の輝く夜がくる」の巻末に参考文献として載っていたので興味を持った。 当時自分は大学3年で、大学近くの施設でサークル活動中だった。千葉県でも、最初は小さかった揺れが大きな横揺れになり、4階建ての4階でも物凄い揺れだった。真横にあったアップライトピアノがガタガタ踊り出し倒れそうな程だった。近くの小学校体育館で凍えそうになりながら一夜を明かし帰宅した後は、就活もしばらく全企業中断となって、放射能が怖くて家に篭っていた。 メディアを見聞きする時間は山ほどあっただろうに、大川小学校のことは名前を知っているくらいで当時そこで何が起こったか知らなかった。 表紙の写真も衝撃的だけど、巻頭グラビアを見るだけでとても辛かった。本文を読んでいくと、未来ある沢山の子供たちがすぐそこにある裏山に逃げたがっていたのに、教師の判断で地震後51分も校庭に留まっていたことが全校児童の7割が津波に流され亡くなってしまった原因と分かり言葉を失った。川の堤防の方へ逃げはじめて僅か1分で津波に襲われてしまったという。前方から黒い巨大な波が押し寄せてくるのを目撃した子供たちはどれだけ怖かっただろう。腰を抜かしてしまって動けず逃げられなかった男の子がいたことも出てくる。 ラジオや市の広報車で津波が来ることを知っていたのに何故避難しなかったのか。「未曾有の震災だったから仕方ない」という考え方は、この本を読む限り到底出来ない。その後の教育委員会や市の対応もあまりにひどく、これでは遺族・亡くなった子供たちは悔しくとてもやりきれないだろうと思う。 この本は2012年に出版されたものなので、その後どうなったかネットで調べてみた。出版されて間もなく、国の仲裁が入り第三者委員会が設置され、専門家も交えた調査が行われたが、大金をつぎ込んだのに目新しい情報は出なかった。その後、いつまでも進展がなく姿勢を変えない市側に業を煮やした遺族側が訴訟を起こす(2014年)。訴訟は最高裁まで持ち込まれ、遺族側の勝訴となり市と県は約14億3600万円の支払いを命じられた(2019年)。これを受けてようやく市長がこの件を教師による「人災」と認め、改めて謝罪した。 ここまで来るのに8年以上。遺族たちは子供が亡くなった時の事実が知りたかっただけ。裁判に勝っても子供たちが帰るわけでもなく、「お金目当て」などとネットで誹謗中傷されているのも本当にやるせないことだと思う。A先生はその後も口を閉ざし続けているのだろうか。 津波に巻き込まれて生存した4人の児童のうち唯一体験を語り続けてきた当時5年生の只野哲也くん、妹・母・祖父も亡くしているのに、本当に強い子だなと思う。もう20歳で将来は警察官になりたいとのこと。彼の将来に幸あれ!

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2020/10/06

まさにこのタイトルのように”大川小学校で何が起きたのか”を知りたくて、この本をとった。結果、空白の51分間は何もわからずじまい…改めて市や教育委員会の無責任さに呆れかえっただけであった。あ、国もか。ただ、この本を読んで良かったのは目撃者の証言や遺族の言葉の部分であった。読みながら...

まさにこのタイトルのように”大川小学校で何が起きたのか”を知りたくて、この本をとった。結果、空白の51分間は何もわからずじまい…改めて市や教育委員会の無責任さに呆れかえっただけであった。あ、国もか。ただ、この本を読んで良かったのは目撃者の証言や遺族の言葉の部分であった。読みながら何度か涙した。失ったものは帰らないが、次の時代(世代)の教訓としてほしい、という気持ちが嫌というほど伝わった。いい本でした。

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2020/04/05

大変丁寧に調べられて津波までの51分を知りたいという執念が感じられます.「先生がいない方が助かった」という結論が切実に悲しいです.

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2019/02/21

東日本大震災、強い揺れの後襲った津波によって多くの人命が失われたが、その中でも特筆すべきなのは、石巻市立大川小学校での犠牲者の多さだ。地震発生後に家族が迎えに来て帰った児童を除き、生徒78人と教職員11人の合計89人中、生存者はわずかに5人。 学校管理下でこれだけ多くの犠牲者がで...

東日本大震災、強い揺れの後襲った津波によって多くの人命が失われたが、その中でも特筆すべきなのは、石巻市立大川小学校での犠牲者の多さだ。地震発生後に家族が迎えに来て帰った児童を除き、生徒78人と教職員11人の合計89人中、生存者はわずかに5人。 学校管理下でこれだけ多くの犠牲者がでたのはなぜか? 地震発生から津波が学校を襲うまでの51分間、教師たちは何をしていたのか? 学校のすぐ裏手には、簡単に登ることのできる山があるのに、なぜそこを登らなかったのか? 事実を知りたい遺族と、意図的に隠ぺいしているのでは?と思わざるを得ないような対応をとり続ける教育委員会の対立を描きつつ、大地震が発生したときの対応のあり方を考える作品になっている。 以前に読んだ『生き残る判断、生き残れない行動』でも感じたことだけれど、事故・災害が起こったときに、誰かの指示を待つのではなく、進んで行動を起こすことが大切なのだろうと改めて感じた。 おそらく、大川小学校の教職員も、災害マニュアルがなく、学校長も不在の中、どう行動したら良いのか決めかねていたのだろう。ここまで津波が来たことがないという油断もあったのだろう。 こういった特異な状況で死か生存かを分けるのが、“生命力”なのだろうと思う。 生き残るための知恵を絞り出し、すぐに行動を起こす。 この本が書かれたのは2012年10月。 その後、第三者による大川小学校事故検証委員会が設置された。これによって事実が明らかになり、今後の防災に活かされることを願っている。

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2018/11/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

☆遺族の願いは、校庭で50分とどまったのはなぜかを明らかにしてほしい、ということ。 ☆自然は、残酷なまでに、システムの弱い部分を壊していく。

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2017/02/19

大川小学校の一件に関する公文書と、一部の証言をまとめた一冊。 正直な印象を言うなら「わからない、ということがわかった」一冊。 震災前から石巻市は人事面などで混乱気味で、震災後それに拍車がかかり、まともに記録や状況把握が行われていなかったのは事実らしく。その流れの中で、行われてい...

大川小学校の一件に関する公文書と、一部の証言をまとめた一冊。 正直な印象を言うなら「わからない、ということがわかった」一冊。 震災前から石巻市は人事面などで混乱気味で、震災後それに拍車がかかり、まともに記録や状況把握が行われていなかったのは事実らしく。その流れの中で、行われていた証言が報告書には入っていなかったり、聞き取りメモが処分されている、というもの事実らしい。 震災に限らず「情報不足」だと、人は最悪を想定して悲観論に陥るか、根拠なき楽観論に傾くかの両極端になる。メモがないのにしても、悲観論者は「わざとなくしたのではないか?」と疑うし、楽観論者は「感情的になっているときに資料や情報を出しても仕方ない、時間がたって冷静になれば話し合えるしわかり合える」と願う。 その両極端を時間が埋めてくれたらいいのですが、どう見てもその両極端が開いていくばかりで埋まりそうな気配が全くない、この問題は本質的に解明も解決もしないんじゃなかろうか、という印象を(悲観論者の自分としては)受けた。 「石巻で教師は今でも『聖職』なんだろうな~」というのが、違和感でもあり驚きでもある。 悲観論者サイドの立ち位置で考えれば、出てくる教育関係者は「用事があっても関わりたくないレベル」の人ばかり。それでも「話し合えば、訴えれば真実を話してくれる」と期待する人がいるからこそ、話がこじれている感じがした。もし大川小学校が大阪府にあったら、たぶんもっと大事になっているだろうけど、こんなにこじれてもいない気がする。 「大川小学校は『教訓』にはなり得ないだろうな」と悲観させてくれた一冊でした。

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2016/11/23

先日(2016年01月26日)の大川小学校裁判の結果を受け、石巻にも観光に行っていた縁もあって一体何があったのか?ネットで調べていくうちに、ダイヤモンドオンラインの記事をまとめた本書を、店頭在庫のあるお店まで受取に行き、読ませてもらいました。 本の構成として、すっきりしたストーリ...

先日(2016年01月26日)の大川小学校裁判の結果を受け、石巻にも観光に行っていた縁もあって一体何があったのか?ネットで調べていくうちに、ダイヤモンドオンラインの記事をまとめた本書を、店頭在庫のあるお店まで受取に行き、読ませてもらいました。 本の構成として、すっきりしたストーリー展開になっていないので、読みづらいのですが、読み終わって認識したことは、遺族の方々の「本当のことを知りたい」という気持ちに対し「責任を取りたくない」という教育委員会の立場が邪魔をして、真実が検証できない状況が続き、いたたまれなくなって裁判に至ったのでは、という事実です。 真実を掴むためにぐっと感情を抑えて、真摯に取組む遺族有志の方々の姿勢に感動を覚えざるをえません。

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