14歳からわかる生活保護 の商品レビュー
僕もそう思っているのですが、生活保護を貰うことは決して『恥』ではありません。ここでは、14歳にもわかるように『正しい知識』を学ぶ入門書です。知っていると知らないがこれだけ生死を分かつものもありません。 これを読んだ直後あたりで、新聞を見ると生活保護の受給額の削減や保護水準の適用...
僕もそう思っているのですが、生活保護を貰うことは決して『恥』ではありません。ここでは、14歳にもわかるように『正しい知識』を学ぶ入門書です。知っていると知らないがこれだけ生死を分かつものもありません。 これを読んだ直後あたりで、新聞を見ると生活保護の受給額の削減や保護水準の適用厳格化が記されておりますが、これは弱者切捨ての傾向を露骨にし始めたんだなと思って警戒をしている昨今でございます。僕自身も実を言うと、具体的なことは記憶がまだ生々しいので詳しくはかけませんが、自分のしでかしたことを含めてその他もろもろのことが要因で、職や住んでいるところを失ったりしているので、 こういう制度のことをかなり本気で勉強したことがあります。 少なくても生活保護に関しては制度的に『知っている』と『知らない』ことがそのまま生と死を分かつことがあるということを如実に示す分野のひとつであると思っております。以前、テレビを殆ど見ないので僕は詳細をよく知りませんが、とある芸人の家族が生活保護を受給していたということが問題になっていたそうですが、この本の解説を読んでいると『何が問題なのかわからない』ということなのだそうです。 前置きが長くなりましたが、本書は貧困問題などで有名な筆者が北海道白石区で起こった餓死事件などの有名な事件を例に出したり、また弁護士や指揮者のコメントを紹介しつつ、14歳にもわかりやすいように生活保護という制度を説いたものです。僕がこの制度についていろいろ調べていたときに最も驚いたのが、役所の人間があの手この手を使って需給を申請をしようとする人を追い返そうとする通称「水際作戦」や実際に受けている人間に受給を断念させるという「硫黄島作戦」なることが行われている、ということでありました。 「申請されたら、役所は絶対申請書は受理しないといけない」 たとえば、これだけ知っているだけでもずいぶんと結果は違ってきますし、役所との交渉ごとも何も知らないよりは本書を読んでいた方が少なくとも優位に進められる、かも知れません。巻末には申請書類の様式と(コピーして使う)相談書の情報が載っておりますので、差し迫った状況に追いやられている人にはぜひとも本書を手にとっていただければと思います。
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世の中の事情についてまだま疎い私だが、「14歳からわかる~」というタイトル通りに生活保護についてとっても分かりやすく学べた。 メディアの影響力は恐ろしい。私が「生活保護」に対して抱いていたイメージがこの本を読んだ後ではがらりと変わった。 また、経済的に貧困、明日生き延びるのも難...
世の中の事情についてまだま疎い私だが、「14歳からわかる~」というタイトル通りに生活保護についてとっても分かりやすく学べた。 メディアの影響力は恐ろしい。私が「生活保護」に対して抱いていたイメージがこの本を読んだ後ではがらりと変わった。 また、経済的に貧困、明日生き延びるのも難しいかもしれない人達に対して手を差し伸べている支援団体の方々。中には、貧困者からさらに金を搾取する悪い団体もあるそうだが、本に出てきた「もやい」の様な損得でなく純粋に生活困窮者の支援をしている人達は本当にすごいと感じる。金ではなく、赤の他人の「生活」や「生存」を守る助けを身を削ってやっている。この人達はこの行為に金やモノが越えられない、素晴らしい何かを知っているからそこまでできるのだろうな。
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生活保護の不正受給者の例ばかりが注目を集めている中、真に貧困で受給している人々の現状を知ることができた。 ただ福祉事務所も自治体によっては本書で記載されているような「みずぎわ作戦」をとるところもあれば、受給者のために様々な取り組みを始めているところもあるようなので、一概に福祉事務...
生活保護の不正受給者の例ばかりが注目を集めている中、真に貧困で受給している人々の現状を知ることができた。 ただ福祉事務所も自治体によっては本書で記載されているような「みずぎわ作戦」をとるところもあれば、受給者のために様々な取り組みを始めているところもあるようなので、一概に福祉事務所の悪い面ばかりでなく、後者のような取り組みも書くべきだったのでは?とも感じた。
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生活保護の法律を変える話で、なぜ今変えるかというと、生活保護関連の圧力団体がないから政治家が着手しやすい&生活保護不正受給に対する世間の批判に応えることができるから的な話を某所で読んで、興味を持っていたので、読んでみた。 生活保護にかかるお金は、社会福祉予算のなかのごくごくごく一...
生活保護の法律を変える話で、なぜ今変えるかというと、生活保護関連の圧力団体がないから政治家が着手しやすい&生活保護不正受給に対する世間の批判に応えることができるから的な話を某所で読んで、興味を持っていたので、読んでみた。 生活保護にかかるお金は、社会福祉予算のなかのごくごくごく一部に過ぎないこと、そのなかで不正受給はさらにごくごくごく一部であり、不正受給の統計には知的障害などで申請書をきちんと書けなかった人なども含まれてしまうこと、日本で受給する資格がある人で実際に受給してる人の割合はとても低いこと、それには受給することは恥と思わせるものがあり、また受給する手続きにおいて福祉事務所がなかなか手続きしてくれない現実があること、河本さんの件は全く不正受給ではなく、世論をまきこむ政治的な判断があったのではないかということなどなど。 そして、生活保護を受給することなく、餓死していく人がいることが何とも悲しい。
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生活保護=恥の風潮を作り出し、水際で受付けない現場。個人の責任というより社会のしくみに問題がある。 主な対象は、高齢者、知的障害、精神疾患。自分の責任で抜け出せと言っても、難しいわけですね。
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新着本コーナーから。一応大学でも勉強したけれど、最近の課題に良く登場するし、相談も増えているので、あらためて勉強。 人に説明することを考えたら、ティーンズ向けの本は最適 このシリーズ、ラインナップがおもしろい。他のも読んでみよう。 2013/1/27読了
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14歳からわかる、とだけあって、具体例が多く想像しやすい。 生活保護を受けている人が増えている、と毎日のようにニュースで聞くけれど、それでも受けるべき人全員にいきわたっているとはとても言えないそうだ。 保護の対象となる人に保護が行きわたっていないことも問題だけれど、働ける人に...
14歳からわかる、とだけあって、具体例が多く想像しやすい。 生活保護を受けている人が増えている、と毎日のようにニュースで聞くけれど、それでも受けるべき人全員にいきわたっているとはとても言えないそうだ。 保護の対象となる人に保護が行きわたっていないことも問題だけれど、働ける人にはそこから自立する道、働けない人には生活保護に頼って一生ぎりぎりの生活を送る以外の選択肢、を提案できるようにならないと、いつまでもバランスが悪く、困ったときに頼れる制度にはならない、と思う。
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覚えていますか? 稼ぎがあるのに、親が生活保護を受けていたため大バッシングを受けた芸人さん。 不正受給額だったのでしょうか?あの事件以来、不正受給が問題視されるようになりましたが、不正受給額はたったの0.4%以下、受給者の約8割が高齢者や病気・ケガで働けない人…命にかかわる大切な...
覚えていますか? 稼ぎがあるのに、親が生活保護を受けていたため大バッシングを受けた芸人さん。 不正受給額だったのでしょうか?あの事件以来、不正受給が問題視されるようになりましたが、不正受給額はたったの0.4%以下、受給者の約8割が高齢者や病気・ケガで働けない人…命にかかわる大切な制度なのに、偏見と誤解の中でバッシングされている生活保護。正しい知識をイチから学ぶ「生活保護」入門。
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就職がなかなか出来なかったり、就職してもブラックな働き方を余儀なくされて心身を病む人が増えている昨今、生活できなくなって生活保護を受ける世帯が増えていくのは、命を支えるために仕方がないことだと思う。非正規労働で生活費の全てを賄うことが難しいことはちょっと計算してみればすぐにわかる...
就職がなかなか出来なかったり、就職してもブラックな働き方を余儀なくされて心身を病む人が増えている昨今、生活できなくなって生活保護を受ける世帯が増えていくのは、命を支えるために仕方がないことだと思う。非正規労働で生活費の全てを賄うことが難しいことはちょっと計算してみればすぐにわかるのに、多くの人がそんな簡単なことに気づかないのは、非正規労働で働く人の多くがこづかい稼ぎや家計の足しを目的としているからだろう。「年金と雇用にむきあえば生活保護は減る」とこの本に書かれている通り、非正規でも暮らしていけるような最低賃金の設定や社会保険の仕組みも作らずに、水際作戦などで受給を妨げようとするのは、政治や行政の怠慢であり、国による国民への殺人と同じことである。このような本が多くの人の目に触れ、支援団体や世論が育てられていくことが大切だと思った。
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生活保護。 他人事ではないのです。 私も少し状況が変わればそうなってしまう。 親がいるから生きていられるのだから。 親が居なければ、きっと私も同じ。 ワーキングプアですからね。 問題はやはり、知らないことだと思います。 誰も制度についてきちんと知らない。 だから使えないし、...
生活保護。 他人事ではないのです。 私も少し状況が変わればそうなってしまう。 親がいるから生きていられるのだから。 親が居なければ、きっと私も同じ。 ワーキングプアですからね。 問題はやはり、知らないことだと思います。 誰も制度についてきちんと知らない。 だから使えないし、使わせることもできない。 そして、知らないものは異質なものとして排除される。 知らせること、知ろうとすることが大事なのでしょうね。
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